第三者の調査では、CTRがデスクトップで下がりモバイルで上がった ── 自社のSearch Consoleを端末別に分けて確認する13項目(2026年10月時点)
第三者の調査では、CTRがデスクトップで下がりモバイルで上がった ── 自社のSearch Consoleを端末別に分けて確認する13項目(2026年10月時点)
目次
01 何が起きたか — 第三者の調査で、CTRはデスクトップで下がり、モバイルで上がった
調査が報告した2つの動き
2026年9月29日、検索順位の計測ツールを提供するAdvanced Web Rankingが、Googleの検索結果のCTR(クリック率)について、2026年第2四半期の変化をまとめた報告を公開した。2026年4〜6月の平均を、1〜3月の平均と順位ごとに比べたものである。ツールが集めた、数百万の検索語と数千のサイトのデータにもとづくと説明されているが、確認できた範囲では、どのサイトをどう選んだかといった調査方法の詳しい説明は読み取れなかった。
報告の見出しにあたる数字は、端末で動きが逆になったことである。デスクトップでは、上位2つの順位のCTRの変化を合わせて5.27パーセントポイントの低下。モバイルでは、同じ上位2つの順位で6.59パーセントポイントの上昇と書かれている。パーセントポイント(pp)は、4%から3%に下がれば「1pp下がった」と数える、割合どうしの差の単位である。
AI概要の有無で、CTRが大きく違うという数字も出ている
同じ報告は、米国のデータだけを使って、検索結果にAIによる概要が出る場合と出ない場合のCTRも比べている。デスクトップの1・2位では、AI概要がある場合が10.04%、ない場合が29.05%。モバイルの1位では、ある場合が8.51%、ない場合が35.95%である。2つの場合の差は、1・2位のデスクトップで前の四半期より6.03pp、モバイルの1位で3.73pp広がったという。一方、モバイルの2位と3位では、2つの順位を合算した数字で、ある場合が8.95%、ない場合が11.13%、差は合算で2.92pp縮んだと書かれている。1位だけの数字ではない。
出典
調査の報告:Google CTR Stats – Changes Report for Q2 2026(訳: GoogleのCTRの統計、2026年第2四半期の変化の報告)(Advanced Web Ranking・2026年9月29日)。第三者の民間企業の調査であり、Googleの公式の数字ではない。
数字を並べるときに、そろっているかを確かめる
数字は、値だけでなく、時点・出典の種類・対象・そろっているかの5点を並べて読む。表にすると、次のようになる。
| 数字 | 値 | 時点と比べ方 | 対象の範囲 |
|---|---|---|---|
| デスクトップの上位2件の変化 | -5.27pp | 2026年4〜6月を1〜3月と比べた | 調査の対象になった国際的な市場全体 |
| モバイルの上位2件の変化 | +6.59pp | 同上 | 同上 |
| デスクトップ1・2位のAI概要あり/なし | 10.04% / 29.05%(1位と2位の合計) | 2026年第2四半期の2つの場合の比較 | 米国のデータのみ |
| モバイル1位のAI概要あり/なし | 8.51% / 35.95% | 同上 | 米国のデータのみ |
| モバイル2〜3位のAI概要あり/なし | 8.95% / 11.13%(2位と3位の合算。1位とは別の数え方) | 同上 | 米国のデータのみ |
上の表で、そろっていないところが2つある。1つ目は、上の2行(市場全体の変化)と下の3行(米国のAI概要の有無)で、対象の範囲が違うこと。2つ目は、順位の数え方である。モバイルの2〜3位の8.95%と11.13%は、原文が「合算」と書いており、2位と3位をあわせた数字なので、1位だけの数字と並べて読むことはできない。デスクトップの1・2位も、原文には「その2つの順位へのクリックの合計」(英文は "the total amount of clicks for those two positions")とあり、2つの順位の合計と読める。下の3行は、同じ範囲の中で、ある場合とない場合を比べるものとして読む。上の2行と並べて「デスクトップは、AI概要のせいで下がった」とつなげることはできない。
02 なぜ・背景 — 自社の数字は、調査の数字と同じ動きをするとは限らない
調査の数字は、自社の動きの予告ではない
この調査は、計測ツールが集めた順位とCTRの平均である。自社のサイトは、扱う話題も、検索に出るページの種類も、読者の端末の割合も違う。調査で「デスクトップが下がった」とあっても、自社のデスクトップが同じように下がったとは言えない。調査はあくまで、自分の数字を端末別に分けて見る理由の1つとして使う。
端末で分けない合計は、逆向きの動きを打ち消す
デスクトップが下がり、モバイルが上がれば、合計では動きがほとんど見えないことがある。たとえば、デスクトップの表示回数が全体の3分の1、モバイルが3分の2のサイトを考える。デスクトップのCTRが少し下がり、モバイルのCTRが少し上がれば、全体のCTRは変わらないように見える。しかし、読者の行動は、端末ごとに違う方向へ動いている。合計の数字だけを見ていると、この動きは見えない。これは数の性質の説明であり、特定のサイトの実例ではない。
端末が違うと、検索結果の見え方も違う
Search Consoleのヘルプは、掲載順位の意味がモバイルとパソコンで表示のレイアウトが異なるため、状況によって変わると案内している。同じ「3位」でも、画面のどのあたりに見えるかが端末で違う、という意味に読める。CTRを端末別に見るのは、クリックされやすさが、順位だけでなく画面の見え方にも左右されるためである。
順位別CTRの出し方は、別の記事にまとめてある
自社のCTRを順位別に出す方法は、別の記事で手順にした(検索順位別CTRは調査によって数字が違う ── 自社の数字をSearch Consoleで確認する14項目(2026年9月時点))。この記事は、そこで出した考え方を繰り返さない。この記事が扱うのは、同じデータを端末で分けて見ることだけである。
調査の数字を自社に当てはめる前の、3つの確認
他人が出した数字を自社に当てはめる前に、「何の平均か」「同じ条件か」「自分の数字で確かめたか」を確かめる、という考え方は、当サイトのブログでも書いてきた(「+28%」と「+9%」は、同じ調査の、同じプラットフォームの数字だった ── 他人が測った数字を自分のサイトに当てはめる前に確かめる3点)。この記事は、その3つ目を、端末別という切り口で実際にやる手順である。
公式が書いていないことも、確認しておく
今回確認したSearch Consoleのヘルプとデバッグの文書には、「端末別のCTRは、このくらい動くのが普通」といった基準は見当たらなかった。公式の文書は、データの見方と数え方を案内しているだけである。どの程度の変化から手を打つかは、自社で決める。この記事の「前後の期間を同じ長さにする」「数件を開いて確かめる」といった区切りも、公式の基準ではなく、確認を回しやすくするための目安である。
03 この記事で出てくる用語
CTR(クリック率)
用語
CTR(クリック率):Search Consoleのヘルプは、「クリック率は、クリック数をインプレッション数で割った値です」と定義している。インプレッションは、検索結果でそのページへのリンクが表示された回数である。
CTRは、クリック数と表示回数の2つから計算される比率である。割られる側の表示回数が変われば、クリック数が変わらなくてもCTRは動く。端末別に見るときは、CTRだけでなく、元の2つの数字も一緒に並べる。
パーセントポイント(pp)
割合どうしの差を表す単位である。CTRが4.0%から3.5%に下がったとき、「0.5pp下がった」と書く。「12.5%下がった」と書けば、割合の変化率になり、別の数字になる。調査の報告も、変化を「pp」で書いている。2つの書き方は混ぜずに、どちらかに決めて読む。
デバイス(端末)のディメンション
Search Consoleのヘルプは、ディメンションを「表内のデータをグループ化する基準」と説明し、「デバイス」をその1つに挙げている。レポートでは、クリック数や表示回数を、パソコン・モバイル・タブレットのようなデバイスごとに分けて見られる。画面に出る選択肢の名前は、自分のレポートを開いて確かめるとよい。
平均掲載順位
ヘルプは、平均掲載順位を「検索結果におけるサイトの最上位の平均掲載順位です」と説明している。1つのクエリで複数の結果が出ていれば、最も高い順位を採ったうえで、クエリ全体で平均したものになる。端末別に見るときは、順位の平均が同じ程度か、動いたかも一緒に確かめる。
AI概要
Googleの検索結果で、AIが作った要約が上に出る機能である。Googleは、AIの機能(AIによる概要やAIモード)に表示された分も、Search Consoleのパフォーマンスレポートの、検索タイプ「ウェブ」のデータに含まれると案内している(Google Search Central・最終更新2025年12月31日)。今回確認した公式のページには、AI概要の有無でCTRを分ける方法は見当たらなかった。そのため、この記事は、AI概要の有無で分けた数字を自社のレポートから出す手順は扱わない。
04 型別 — 適用範囲・この記事が測っていないこと・手順
A. この記事が当てはまる範囲
対象は、Search Consoleに自社サイトを登録していて、検索からの流入を見ている担当者である。登録している期間が短い、または検索からの表示が少ない小さなサイトでは、端末で分けると1つあたりの数が小さくなり、動きが偶然かどうか見分けにくい。その場合は、手順の4番目を「方向を見るだけ」にとどめる。
B. この記事が測っていないこと
次の4点は、この記事の範囲外である。第一に、調査の数字が自社で再現するかどうかは確かめていない。第二に、端末別のCTRの変化の原因(AI概要・画面の見え方・検索のされ方の変化など)は特定できない。第三に、AI概要の有無でCTRを分ける方法は、公式の文書で確認できなかった。第四に、当サイトのSearch Consoleの端末別の数字は、この記事には載せていない。
注意
端末別にCTRが動いた原因を、この方法だけで決めつけない。表示回数が増えて、薄いクエリが加わっただけでも、CTRは下がる。端末別に見るのは、「どの端末で・どのページで」動いたかを知るための入り口であり、理由は、動いたページとクエリを開いて確かめる。
C. 手順の全体像 — 5つの順番で進める
手順は5つに分ける。1つ目は、前の期間と今の期間を同じ長さで決めること。2つ目は、端末で分ける前の全体の数字を控えること。3つ目は、「デバイス」で分けて、端末ごとの数字を出すこと。4つ目は、端末ごとに前後を比べること。5つ目は、動いたページとクエリを、端末ごとに数件開いて確かめることである。1つあたり5分前後で進められるように、数字は表に控えるだけにする。
なぜ「期間を同じ長さにする」のか
前の期間が28日、今の期間が14日だと、クリック数も表示回数も半分になり、比べられない。CTRは割合なので長さに左右されにくいが、クリック数や表示回数の変化を見るときは、必ず同じ長さの2つの期間で比べる。曜日の並びも同じにしたいので、7日の倍数の期間にするとよい。
なぜ「全体を先に控える」のか
端末で分けた後の数字だけを見ると、どちらの端末が全体を動かしたのかが分からなくなる。全体のCTRを先に控えておけば、端末別の数字を足し合わせたときに、全体と合うかどうかを確かめられる。合わなければ、フィルタか期間の設定が違っていることが多い。
なぜ「数件を開く」のか
端末別の数字だけで原因を決めると、推測になる。動いたページのうち、クリックの減り方が大きかった数件を開き、クエリを端末別に見ると、「このページの検索のされ方が変わった」ことが分かる場合がある。数字は入り口で、理由は個別のページに出る。
05 明日、自社サイトで確認できることチェックリスト
まず13項目を通して見る
以下は、明日、Search Consoleの画面だけで、自社の数字を端末別に分けて確かめるまでの項目である。チェックの状態はブラウザに保存され、サーバーには送信されない。上から順に行うと、1〜3番目が準備、4〜8番目が端末別に分ける作業、9〜13番目が比べて確かめる作業になる。
実務のヒント
Search Consoleの数字の見方に迷ったときは、当サイトの🔧 Search Consoleの見方に迷ったらこちらの解説ツールも使える。端末別の数字を出す前に、表示回数・クリック数・CTRの意味を確かめておくと、表の読み間違いを減らせる。
- Search Consoleの「検索パフォーマンス」を開き、検索タイプが「ウェブ」になっていることを確認する
- 日付フィルタで、直近28日と、その前の28日の開始日と終了日をメモ帳に書き出す
- 端末で分ける前に、直近28日の表示回数・クリック数・CTR・平均掲載順位の4つを控える
- 前の28日についても、同じ4つを控える
- 表の上のタブから「デバイス」を選び、パソコン・モバイル・タブレットの行ごとの表示回数を直近28日について控える
- 同じ表で、行ごとのクリック数・CTR・平均掲載順位を直近28日について控える
- 前の28日にも切り替え、3つの端末の行について、表示回数・クリック数・CTR・平均掲載順位を控える
- 端末ごとの表示回数を足して、端末で分ける前の全体の数字と合うか確認する
- 端末ごとに、CTRの前後の差をpp(パーセントポイント)で計算し、1行ずつ書く
- 端末ごとに、表示回数とクリック数の前後の変化を並べ、CTRの動きが表示回数とクリック数のどちらの変化によるかを書き分ける
- CTRがいちばん動いた端末で、「ページ」の表に切り替え、クリックの減り方か増え方が大きいページを3つ書き出す
- 書き出した3ページを開き、その端末の「クエリ」の表で、上位5件のクエリの表示回数と順位が前の期間と変わっていないか確認する
- 調査の数字(デスクトップ-5.27pp・モバイル+6.59pp)と自社の端末別のppを、同じ表に並べ、方向が同じか違うかだけを1行で書く
観点別の内訳と、かかる時間
13項目を観点で分けると、準備が3項目で約10分、端末別に分ける作業が5項目で約20分、比べて確かめる作業が5項目で約30分になる。あわせて1時間ほどである(筆者の見積もりで、サイトの大きさによって変わる)。1つの項目が5分を超えそうなら、対象のページを3つから1つに減らしてよい。
5分で終わらない項目があったとき
端末ごとの表示回数が少なすぎるときは、期間を28日から、より長い期間(たとえば3か月)に伸ばしてよい。ただし、前の期間も同じ長さにする。数が小さい端末の動きは、方向だけを書き残して、結論は出さない。小さな数のCTRは、クリックが数回増えるだけで大きく動くからである。
06 代替・他の選択肢(表で)
端末別に見る方法は、1つではない
05章では、Search Consoleの「デバイス」で分ける方法を中心にした。ただ、端末で何が違うかを知る手段は、ほかにもある。ここでは、手段ごとに向いていることと、その手段だけでは分からないことを表にまとめる。特定のサービスの優劣ではなく、種類ごとの整理である。
それぞれの手段が「できないこと」も知っておく
| 手段 | 向いていること | 使い方 | この手段だけでは分からないこと |
|---|---|---|---|
| Search Consoleのデバイス | 検索結果の表示とクリックを端末別に見る | 検索パフォーマンスで「デバイス」を選び、前後の期間を並べる。 | AI概要の有無や、画面のどこに表示されたかは、この表だけでは分からない |
| アクセス解析(GA4など) | サイトに来た後の行動を端末別に見る | 端末の区分で、閲覧ページ数や滞在を比べる。 | 検索結果での表示回数やCTRは、この手段では分からない |
| Core Web Vitalsレポート | 表示の速さや安定を、モバイルとパソコンに分けて見る | Search Consoleの「Core Web Vitals」で、デバイスタイプごとのレポートを開く。 | 検索結果でのクリック率は、このレポートでは分からない |
| 実機・ブラウザでの目視 | 検索結果の見え方を端末ごとに確かめる | 同じクエリを、パソコンとスマートフォンで検索し、表示を見比べる。 | 検索結果は人ごとに違うことがあり、1回の目視は全体を代表しない |
| 順位計測ツール | 端末別の順位を、定期的に追う | 端末の設定を分けて、決まったクエリの順位を記録する。 | 自社の実際のクリック数や表示回数は、ツールの推定であり、実データではない |
| ページの表示のスクリーンショット | 端末ごとのページの見え方を残す | スマートフォン幅とパソコン幅で、同じページを撮って比べる。 | 検索結果の中での見え方ではなく、ページの中の見え方である |
いちばん手軽なのはSearch Consoleだが、それだけで完結させず、数字で動いた端末で、実際の検索結果とページを目で見るところまでを1セットにするのが安全である。ページが端末ごとにどう見えるかを確かめたいときは、当サイトの🔧 WEBページのスクリーンショット、表示デバイスの比較をまとめて撮っちゃおツールで、端末の幅を変えて並べて撮る手もある。
表示の速さも、端末別に分かれたレポートで見られる
Search ConsoleのCore Web Vitalsレポートは、URLを開いたデバイスタイプ(モバイルまたはパソコン)別にデータを表示すると、ヘルプに書かれている。データの出どころは、Chromeを使う実際の利用者のデータを集めたChrome UX Reportである(Chrome UX Report(CrUX)の概要)。Googleのページ エクスペリエンスの文書は、こうしたレポートで良い結果が出ても、検索結果の上位に出ることが保証されるわけではないと書いている。端末で差が出たCTRの理由を、表示速度だけに求めないほうがよい。
端末の違いは、ページの内容の違いにもつながる
Googleのモバイルファーストインデックスの文書は、モバイル版のコンテンツを使って、インデックス登録とランキングを行うと案内している(最終更新2026年2月20日)。また、モバイル版のコンテンツが、パソコン版より少ない場合は、モバイル版を更新して、主要なコンテンツをパソコン版と同等にすることを勧めている。CTRの端末別の差を調べる前に、2つの版の内容がそろっているかも、確かめておく価値がある。
比較シートの読み方
図の見本では、デスクトップの表示回数が12,000回から11,800回へわずかに減り、クリック数は480から413へ減った。クリック数のほうが大きく減ったので、CTRは4.0%から3.5%へ、0.5pp下がっている。モバイルは、表示回数が18,000回から18,600回へ増え、クリック数も540から632へ増えて、CTRは3.0%から3.4%へ0.4pp上がった。平均掲載順位は、どちらの端末でもほぼ変わっていない。順位がほぼ同じなのにCTRが動いた端末は、次に開いて確かめる優先度が高い。数値はこの記事のための架空の例で、実在のサイトのものではない。
07 当サイトで数えてみた結果
数えた範囲と方法
当サイトのSearch Consoleの端末別の数字は、この記事には載せていない。そこで、「CTRを書いた記事は、端末の違いに触れているか」を、当サイトの解説記事で数えた。対象は、2026年10月1日に、公開されているサイト(本番)のサイトマップに載っていた解説記事111本の本文である。各記事のページを取得し、本文から「次に読むなら」の欄の終わりまでを数えた。HTMLのタグを取り除いた文字列で、「CTR」または「クリック率」が出てくる記事を数え、そのうち「デスクトップ」「モバイル」「スマートフォン」「スマホ」「パソコン」「端末」「デバイス」のどれかが出てくる記事を数えた。
結果は、CTRを書いた33本のうち16本に、端末の語が1つも出てこなかった
| 数えたもの | 記事数 | 数え方 |
|---|---|---|
| 公開状態の解説記事 | 111本 | 2026年10月1日の本番のサイトマップ |
| CTRまたはクリック率が出てくる記事 | 33本 | 本文の文字列で数えた |
| うち、端末の語が出てくる記事 | 17本 | 上の7つの語のどれか |
| うち、端末の語が1つも出てこない記事 | 16本 | 33本から17本を引いた |
この表で比べられるのは、33本の内訳だけである。111本のうち、CTRを書いた記事が33本あり、その約半分の16本では、数字が端末で違う可能性に触れていない。ただし、これは「触れていないから間違っている」という意味ではない。調査の数字を紹介した記事のすべてが、端末別の数字を出している調査を扱っているわけではないからである。
端末の語が出てくる17本を、開いて確かめた
端末の語が出てくる17本について、語の前後の文を開いて見ると、内容はまちまちだった。Search Consoleの絞り込みの軸として「デバイス」を挙げたもの、検索のされ方や表示が端末で違うと書いたもの、調査の対象に端末が含まれると書いたもの、スマートフォンの画面操作を説明したものなどである。CTRの数字を端末別に分けて書いていたのは、確認できた範囲で、ニュースサイトのクリック率の低下を、デスクトップとモバイルで並べた記事だけである(AI Overviewの正解率91%・根拠なし56% ── 自社サイトのAI検索依存度を測る5手順(2026年8月時点))。順位別CTRの出し方を扱った記事(検索順位別CTRは調査によって数字が違う ── 自社の数字をSearch Consoleで確認する14項目(2026年9月時点))は、デバイスを、順位別CTRを出すときの絞り込みの軸の1つに使うよう勧めている。ここで開いて確かめたのは、語の最初の2か所の前後までである。
この数え方の限界
今回数えたのは、語が出てくるかどうかだけで、端末の違いがどれだけ丁寧に書かれているかは数えていない。「端末」「デバイス」は、CTRとは関係のない文脈でも出てくる。語の一覧は筆者が決めたもので、別の語(「PC」「携帯」など)で書かれた記事は、数えていない可能性がある。「1つも出てこない」は、この7つの語の範囲の中でしか言えない。数える範囲と書き方を変えると、答えが変わるという点は、当サイトのブログでも整理している(「0件」に、探した数を書いていなかった ── 9種類で確かめた5日後、73種類で確かめ直した)。
08 このテーマの、これまで
CTRの調査を紹介した、これまでの記事
当サイトは、CTRについて、いくつかの調査の数字を紹介してきた。順位別のCTRが調査によって違うことを確かめた記事(検索順位別CTRは調査によって数字が違う ── 自社の数字をSearch Consoleで確認する14項目(2026年9月時点))、AI概要が出る検索でクリックが減るという数字を並べた記事(AI Overviewの正解率91%・根拠なし56% ── 自社サイトのAI検索依存度を測る5手順(2026年8月時点))、ゼロクリック検索の47%という数字の出どころを確かめた記事(「ゼロクリック検索47%」の出どころを確かめたら、41%・48.8%・58.5%・68%の4つの数字に行き着いた)、1年前の数字を今日の自分のサイトで測り直す手順を扱った記事(【初期データからの示唆】GoogleのAI Mode経由の流入傾向 ── 1年前の数字を、今日の自分のサイトで測り直す(2026年8月時点))がある。これらは、調査の数字そのものか、順位別の見方を中心にしていた。
今回の記事が足したもの
今回の記事は、その手前にある、自社のデータを端末で分けて、同じ条件で前後を比べるところに絞っている。順位別の出し方や、ゼロクリックの数字の出どころは、先に触れた記事にまとめてあるので、ここでは繰り返さない。
条件をそろえて比べる、という考え方
他の調査の数字と自社の数字を並べるときに、同じ条件でそろえて測っていなかったという記録が、ブログにもある(同じ条件で測っていなかった ── robots.txtは「24時間キャッシュ」のはずが、測ったら1日13.9件と152.3件。3サイトの数字を並べる前に確認すべきだったこと)。数え直したら、標準だと思っていたものが違っていたという記録(「1本だけ書き方が違う」と指摘された ── 91本で数え直したら、標準だったのはその1本のほうだった)、参照元の数字を割ったら内訳が変わった記録(外部から来た人は19人だけだった ── アクセスログの「参照元」の95.1%は、自分のサイトからの移動だった)もある。端末で分けるのも、合計を割って内訳を見る作業の1つである。
AIの機能と、Search Consoleの数字の関係
AIの機能に表示された分が、Search Consoleでどう数えられるかは、別の記事でも整理している。AI Modeのリンクの数え方を扱った記事(AI Modeのリンクは「上から下、左から右」で順位が付く ── Search Consoleでの数え方を確認する15項目(2026年9月時点))と、生成AIパフォーマンスレポートを扱った記事(生成AIパフォーマンスレポートが全世界に届いた。それでも「空」の理由は2つ残っている ── 自分のサイトで確認する13項目(2026年9月時点))がある。今回の端末別の確認と、AIの機能の数字は、別々のレポートや軸で見ることになる。
数字は確認した時点のものとして扱う
この記事で引用した調査の数字は、2026年10月1日に公開ページを確認した時点のものである。調査会社は、報告を修正・追記することがある。公式のヘルプも、数か月のうちに書き換わることがある。基準日を書かない数字は、時間が経つほど誤りに近づく。この記事を使うときも、必要に応じて原典を直接開き、最新の記載を確かめてほしい。
現在の貴方のIPアドレス
このサイトで書いている人
WEBサイト