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社内のSEO研修の教材は、Googleの公式の文書から組める ── 研修の順番と、外部のセミナーを選ぶ前に確認する13項目(2026年10月時点)

目次
  1. 01 結論 — 社内のSEO研修の教材は、Googleの公式の文書から組める
    1. 社内でSEOの研修を開くとき、教材をどこから集めるか
    2. 公式の文書は、SEOの研修を「専門家が提供するサービス」の一つに数えている
    3. 研修に使う公式の文書は8本。最終更新の日付はばらばらである
  2. 02 なぜ・背景 — 外部の教材には、出所の確かめにくい「Googleはこう言っている」が混ざる
    1. 公式が自分で書いている注意は、「公式の指針と照らして、自分で決める」
    2. 第三者のツールの数字は、Googleの内部の順位のデータではない
    3. 古くなった「常識」も、研修の教材に紛れ込む
    4. 「保証」と「特別な関係」は、売り文句の典型として名指しされている
  3. 03 用語 — 研修の最初の30分で、言葉をそろえる
    1. SEOとは何か — 公式の定義
    2. 検索の3つの段階 — クロール・インデックス登録・配信
    3. Google検索の基本事項 — 3つの柱
    4. AEOとGEO — 公式の指針が、外部の助言の呼び名として書いていること
  4. 04 型別 — 受講者の立場で入口を分け、4回の構成で進める
    1. 4回に分けた構成案 — 読む文書と、その場でやることを決めておく
    2. 第2回の教材 — 「Who, How, and Why」の3つの問い
    3. 型A — 初めて担当する人
    4. 型B — 制作・開発の担当者
    5. 型C — ディレクターと管理者
    6. 型D — 外部の研修やセミナーを選ぶ立場
    7. 毎回の型 — 読む、自社の画面で1つ確かめる、1行に落とす
  5. 05 社内SEO研修の組み立てで確認するチェックリスト
  6. 06 代替・他の選択肢 — 公式の文書で足りないとき、どこへ進むか
    1. 動画で学ぶ — 使い方は、別の記事に書いた
    2. 外部のセミナーを選ぶ前に — 公式の注意を、案内の文面に当てる
    3. 専門家に監査を頼むときの権限
    4. 演習に使える、当サイトの無料ツール
  7. 07 この記事を書くために確かめたことと、確かめていないこと
    1. 開いたもの
    2. 確かめていないこと
    3. 当サイトの検索の記録
    4. 数え方の限界
  8. 08 このテーマの、これまで — 公式の文書は、専門家の選び方に加えて、外部の助言の評価も書いている
    1. 「SEOの専門家は必要か」の文書は、AIの助言も扱っている
    2. 外部の助言を評価する指針は、別の文書になっている
    3. 当サイトでこの主題を扱った記事
  9. 09 この記事のまとめ

01 結論 — 社内のSEO研修の教材は、Googleの公式の文書から組める

社内でSEOの研修を開くとき、教材をどこから集めるか

担当者が替わった、新しくサイトを任された、外注先の報告書を読めるようにしたい。そんな理由で、社内にSEOの研修や勉強会を開くことがある。最初に困るのは、教材をどこから集めるかである。検索すれば、無料の解説記事も、有料のセミナーも、動画も出てくる。どれも「Googleはこう言っている」と書いている。その言い分が正しいかを確かめる物差しを、受講する側が持たないまま始めると、研修は「誰かの意見」の聞き比べで終わる。

この記事は、その物差しをGoogle自身の文書に置く案を扱う。2026年10月21日に、Google検索セントラルの文書8本とブログ1本、Search Consoleのヘルプ1本を開いて読んだ。結論から書く。研修の土台になる文書と、外部の助言を確かめるための注意の両方が、公式の文書に書かれている。ただし、研修を何回に分けるか、1回を何分にするかは、文書に書かれていない。そこは、この記事の提案である。

公式の文書は、SEOの研修を「専門家が提供するサービス」の一つに数えている

Googleの文書「Do you need an SEO?」(訳: SEOの専門家は必要か)は、SEOの専門家や会社が提供するサービスの例を並べている。レビュー、技術的な助言、コンテンツの制作、キーワード調査のほかに、「SEO training」(訳: SEOの研修)が挙がっている。研修は、外部に頼む選択肢の一つとして、公式にも認められている種類の仕事だと読める。

同じ文書は、自社でやる選択肢も示している。小さな地域の事業について、次のように書く。

"If you run a small local business, you can probably do much of the work yourself."

(訳: 小さな地域の事業を営んでいるなら、おそらく作業の多くを自分でできる。)

続けて、出発点として「SEO starter guide」(訳: SEOスターターガイド)を勧めている。研修の教材を公式の文書から組む発想は、公式の文書の勧めと矛盾しない。ただし、公式が「社内研修をこう組め」と書いているわけではない。

研修に使う公式の文書は8本。最終更新の日付はばらばらである

2026年10月21日に開いたとき、各ページの末尾に出ていた「Last updated」(訳: 最終更新)は、次のとおりである。最終更新が古い文書もあれば、2026年10月5日と新しい文書もある。表の最後の列は、この記事の提案である。

文書(英語の題名と訳)最終更新(ページ末尾の表記)研修での置き場(提案)
Google Search Essentials(訳: Google検索の基本事項)2025年12月10日第1回
In-depth guide to how Google Search works(訳: Google検索の仕組みの詳しいガイド)2025年12月18日第1回
Search Engine Optimization (SEO) Starter Guide(訳: SEOスターターガイド)2025年12月10日第2回の中心
Creating helpful, reliable, people-first content(訳: 役に立つ、信頼できる、人を第一にしたコンテンツを作る)2026年10月5日第2回
Maintaining your website's SEO(訳: サイトのSEOを維持する)2025年12月18日第3回
AI features and your website(訳: AI機能とあなたのウェブサイト)2025年12月10日第4回
Do you need an SEO?(訳: SEOの専門家は必要か)2026年6月5日第4回
Google Search's guidance on using third-party SEO tools, services, and advice(訳: 第三者のSEOツール・サービス・助言を使うときの指針)2026年6月5日第4回

日付は、各ページの末尾の表記を書き写した。動画の再生リストを案内したブログは、この表に入れていない。

社内のSEO研修の組み立て案を、4回に分けて左から右へ並べた図。第1回は検索の仕組みで、Google検索の基本事項とGoogle検索の仕組みの詳しいガイドを読む。第2回は内容と見え方で、SEOスターターガイドと、役に立つコンテンツの文書を読む。第3回は運用と計測で、SEOを維持する文書とSearch Consoleのヘルプを読む。第4回はAI機能と外部の助言で、AI機能の文書、SEOの専門家は必要か、第三者のツールと助言の指針を読む。下段に、この並べ方は、この記事の提案であり、公式が勧める順序ではないと書かれている。
公式の文書を研修の順に並べる — 仕組み、内容、運用、AIと外部の助言の4回(提案)

02 なぜ・背景 — 外部の教材には、出所の確かめにくい「Googleはこう言っている」が混ざる

公式が自分で書いている注意は、「公式の指針と照らして、自分で決める」

2026年6月5日に最終更新された公式の指針「Google Search's guidance on using third-party SEO tools, services, and advice」は、外部の助言について、はっきりと書いている。外部の助言には役に立つものもあるが、公式が言っていないことを、公式が言ったように書くものもある、という趣旨である。そのうえで、良い助言の見分け方を示している。

"In general, good advice either qualifies their claims as opinion based on data or experience, or backs up their claims by citing official Google Search guidance."

(訳: 一般に、良い助言は、主張を、データや経験に基づく意見だと断るか、Google検索の公式の指針を引いて裏づけるか、のどちらかである。)

研修の教材にもそのまま当てはまる。教材の一つひとつについて、「意見」と断っているか、公式の文書を引いているかを見る。どちらでもない教材は、受講者に渡す前に、公式の文書で確かめる対象になる。

第三者のツールの数字は、Googleの内部の順位のデータではない

同じ指針には、ツールの数字についての注意もある。ツールが出すデータを、Googleから出たものだと取り違える利用者がいる、という指摘である。

"Third-party tools don't have access to our internal ranking data."

(訳: 第三者のツールは、Googleの内部の順位のデータには触れられない。)

研修で第三者のツールを使うなら、最初に「このツールの数字は、ツールの会社の推定である」と伝えておく。Googleが出す一次のデータは、Search Consoleにある。

古くなった「常識」も、研修の教材に紛れ込む

SEOスターターガイドには、「Things we believe you shouldn't focus on」(訳: 重点を置かなくてよいと考えること)という節がある。9つの話題が並ぶ。meta keywords、キーワードの詰め込み、ドメイン名やURLの中のキーワード、コンテンツの長さの下限と上限、サブドメインとサブディレクトリ、PageRank、重複コンテンツの「ペナルティ」、見出しの数と順序、E-E-A-Tを順位の要因と考えること、の9つである。

たとえば、meta keywordsについては、次のように書かれている。

"Google Search doesn't use the keywords meta tag."

(訳: Google検索は、keywordsのmetaタグを使わない。)

E-E-A-Tの見出しの直後には、次の1文がある。

"No, it's not."

(訳: いいえ、違う。)

見出しは「Thinking E-E-A-T is a ranking factor」(訳: E-E-A-Tを順位の要因と考えること)なので、この「違う」は、E-E-A-Tが順位の要因ではない、という答えである。これらの話題が、社内の研修資料や過去の報告書に残っていないかは、05章の項目2で数える。当サイトでは、記事「それ、もうやめていい — 2026年に逆効果になっている「常識」」で、同じ種類の話を扱った。

「保証」と「特別な関係」は、売り文句の典型として名指しされている

「Do you need an SEO?」は、外部の専門家を選ぶときに警戒する言い分を、具体的に挙げている。研修の講師やセミナーの案内にも、そのまま使える。

"No one can guarantee a #1 ranking on Google."

(訳: Googleで1位の順位を保証できる人は、誰もいない。)

文書は、順位の保証をうたう人、Googleとの「special relationship」(訳: 特別な関係)を主張する人、Googleへの「priority submit」(訳: 優先的な送信)をうたう人に気をつけるよう書いている。受講者に先に見せておくと、あとでセミナーの案内を読むときの足場になる。研修の目的は、自分でできるようになることだけではない。外部の説明を聞いて、おかしいと気づけることも、目的になる。

03 用語 — 研修の最初の30分で、言葉をそろえる

SEOとは何か — 公式の定義

研修の最初に、「SEOとは何か」を、公式の言葉でそろえる。SEOスターターガイドは、冒頭で次のように書く。

"SEO—short for search engine optimization—is about helping search engines understand your content, and helping users find your site and make a decision about whether they should visit your site through a search engine."

(訳: SEO、つまり検索エンジン最適化は、検索エンジンがコンテンツを理解するのを助け、利用者が自分のサイトを見つけて、検索エンジンを通じてそのサイトを訪れるかどうかを決めるのを助けることである。)

検索の3つの段階 — クロール・インデックス登録・配信

「In-depth guide to how Google Search works」は、Google検索を3つの段階で説明している。研修では、この3語を、受講者が自分の言葉で言い換えられるようにする。以降の話が、どの段階の話かを確かめられるからである。

用語

クロール(Crawling):クローラーというプログラムが、見つけたページの文章・画像・動画をダウンロードする段階。インデックス登録(Indexing):ページの文章・画像・動画を分析し、Googleのインデックスという大きなデータベースに保存する段階。検索結果の配信(Serving search results):利用者が検索したときに、質問に関係する情報を返す段階である。文書は、すべてのページが3つの段階を通るわけではない、とも書いている。

同じ文書は、公式の基本事項に沿ったページでも、保証はされない、と書いている。

"Google doesn't guarantee that it will crawl, index, or serve your page, even if your page follows the Google Search Essentials."

(訳: Googleは、ページがGoogle検索の基本事項に沿っていても、そのページをクロール、インデックス登録、配信することを保証しない。)

Google検索の基本事項 — 3つの柱

用語

Google検索の基本事項(Google Search Essentials):ウェブ上のコンテンツがGoogle検索に表示され、成果を出せる条件の中心になる部分。技術的な要件(Technical requirements)、スパムに関する方針(Spam policies)、主なベストプラクティス(Key best practices)の3つで構成される。公式は、この基本事項を満たしても、クロール・インデックス登録・配信されるとは限らないと書いている。

AEOとGEO — 公式の指針が、外部の助言の呼び名として書いていること

第三者のツールと助言の指針は、AIの体験向けの助言を、AEO(answer engine optimization)やGEO(generative engine optimization)と呼ぶことがある、と書く。研修では、この2つの略語を、公式の用語ではなく外部の助言が使う呼び名だと伝えておく。

04 型別 — 受講者の立場で入口を分け、4回の構成で進める

4回に分けた構成案 — 読む文書と、その場でやることを決めておく

次の表は、この記事の提案である。1回の長さの60分も、公式が勧める数字ではない。1回の研修で読む文書を1〜2本に絞り、その場で自社の画面を開いて1つ確かめる作りにしてある。

回読む文書その場でやること時間の目安(提案)
第1回 検索の仕組みGoogle検索の基本事項、Google検索の仕組みの詳しいガイド自社のドメインで、site:検索を1回行う60分
第2回 内容と見え方SEOスターターガイド、役に立つコンテンツの文書自社の3ページで、title要素と検索結果の表示を見比べる60分
第3回 運用と計測SEOを維持する文書、Search ConsoleのヘルプSearch Consoleを開き、登録の有無と権限を確かめる60分
第4回 AIと外部の助言AI機能の文書、SEOの専門家は必要か、第三者の助言の指針外部の資料を1通選び、公式の注意と照らす60分

4回を毎週1回で進めれば、約1か月で終わる。スターターガイドは、変更の効果が出るまでの時間を、次のように書いている。

"In general, you likely want to wait a few weeks to assess whether your work had beneficial effects in Google Search results."

(訳: 一般に、自分の作業がGoogle検索の結果によい影響を与えたかを評価するには、数週間待つのがよいだろう。)

だから、変更の効果を見るのは、4回が終わった数週間後になる。この間隔は、チェックリストの最後の項目に入れた。

第2回の教材 — 「Who, How, and Why」の3つの問い

第2回では、スターターガイドに加えて、「Creating helpful, reliable, people-first content」を読む。この文書は、自社のコンテンツを見直す枠組みとして、「Who, How, and Why」(訳: 誰が、どのように、なぜ)の3つの問いを挙げている。

"Why" is perhaps the most important question to answer about your content.

(訳: 「なぜ」は、おそらく、自分のコンテンツについて答えるべき最も重要な問いである。)

研修の宿題にするなら、自社の記事を1本選び、3つの問いに1行ずつ答えてもらう。

型A — 初めて担当する人

SEOを初めて担当する人には、第1回と第2回を先に受けてもらう。スターターガイドは、検索エンジンに見つけてもらうために、運営者がすることは多くない、と書く。

"You usually don't need to do anything except publish your site on the web."

(訳: ふつうは、サイトをウェブに公開する以外に、何かをする必要はない。)

最初に読むのは、「やることの一覧」ではなく、「やらなくてよいことの範囲」である。

型B — 制作・開発の担当者

制作・開発の担当者には、第3回の文書「Maintaining your website's SEO」を厚く読んでもらう。この文書には、robots.txtとnoindexの使い分けがある。

"Don't use robots.txt as a mechanism to prevent indexing; use the noindex tag or login requirements for that."

(訳: robots.txtを、インデックス登録を防ぐ仕組みとして使わない。そのためには、noindexタグかログインの要件を使う。)

当サイトの記事「noindex・nofollow・robots.txtは、それぞれ何を止めているのか ── 混同しやすい3つの設定を確認する15項目」でも、この区別を扱った。

型C — ディレクターと管理者

ディレクターや管理者は、手を動かす側ではなく、報告を読む側である。第4回を最優先にして、残りの回は「用語を言えるか」の確認にとどめてよい。外注先の報告書に出てくる言葉が、公式の文書に出てくる言葉と同じかを見る。この見方は、記事「Googleの学習パスは初心者向け15本・技術者向け21本の動画 ── 担当者の研修に使う前に確認する13項目(2026年10月時点)」の型Dと同じである。

管理者にとっての、Search Consoleの位置づけも、公式のヘルプに書かれている。「About Search Console」は、事業主について、次のように書く。

"Business owners: Even if you won't be using Search Console yourself, you should be aware of it, become familiar with the basics of optimizing your site for search engines, and know what features are available in Google Search."

(訳: 事業主: Search Consoleを自分で使わないとしても、その存在を知り、検索エンジン向けにサイトを最適化する基本に慣れ、Google検索にどんな機能があるかを知っておくべきである。)

型D — 外部の研修やセミナーを選ぶ立場

社内に講師がいない場合は、外部の研修やセミナーを選ぶ立場の人が出る。この人には、第4回の教材を、研修の前に読んでもらう。選ぶ前に聞く質問が、「Do you need an SEO?」に8つあり、項目8で書き写す。

社内のSEO研修で、受講者の立場によって先に読む回を分ける図。型Aは初めて担当する人で、第1回と第2回を先に受ける。型Bは制作・開発の担当者で、第3回のSEOを維持する文書を厚く読む。型Cはディレクターと管理者で、第4回を最優先にし、残りは用語を言えるかの確認にとどめる。型Dは外部の研修やセミナーを選ぶ立場で、研修の前に第4回の教材を読み、公式が挙げる8つの質問を使う。下段に、この分け方は、この記事の提案であり、公式が勧める順序ではないと書かれている。
受講者の立場で入口を分ける — 初めての人は第1・2回、制作・開発は第3回、管理者は第4回

毎回の型 — 読む、自社の画面で1つ確かめる、1行に落とす

どの回でも、手順は同じにする。文書を読み、自社の画面で書かれたことを1つ確かめ、受講者の言葉で1行に書く。文書を読んだだけで終わらせないのが、この記事の提案である。

実務のヒント

1行は、確かめた場所と数を入れて書くと、あとで見返せる。「titleを見直す」ではなく、「トップページのtitle要素と、検索結果のタイトルを並べて、違うかを書く」のようにする。

05 社内SEO研修の組み立てで確認するチェックリスト

下の13項目は、1項目5分ほどでできる作業である。チェックの状態はブラウザの中にだけ保存され、サーバーには送られない。

  • SEOスターターガイドを開き、ページ末尾の「Last updated」の日付を書き写す
  • 同じガイドの「Things we believe you shouldn't focus on」の9つの話題を、社内の研修資料や過去の報告書で検索し、見つかった話題の数を書く
  • 受講者を3人まで選び、SEOの経験を「初めて」「制作・開発」「ディレクター」「外注先を選ぶ立場」のどれかで、1人ずつ書く
  • 「In-depth guide to how Google Search works」を開き、3つの段階(クロール・インデックス登録・配信)の名前を、受講者の言葉で1行ずつ言い換えて書く
  • 自社のドメインでGoogleのsite:検索を1回行い、結果が「出る」か「出ない」かを書く
  • Search Consoleを開き、自社のサイトが「登録済み」か「未登録」かを書く
  • 自社のトップページが出る検索結果を1つ開き、表示されたタイトルと、ページのtitle要素の文字を並べて、同じか違うかを書く
  • 「Do you need an SEO?」の「Interview your potential SEO」にある8つの質問を、外部に依頼するときの質問票へ書き写す
  • 外部のセミナーの案内か、業者の提案書を1通選び、「順位の保証」「Googleとの特別な関係」「priority submit」に当たる表現を数えて、件数を書く
  • 同じ資料の中で、Googleの公式文書のURLが書かれている箇所を数えて、件数を書く
  • Search Consoleのユーザーの一覧を開き、外部の人に付けている権限を、1人ずつ「読み取りだけ」か「書き込みもできる」かで書く
  • AI Overviewsに出るための施策を売る資料を1通開き、「追加の要件」と書かれた箇所を数えて、「AI features and your website」の該当する1文と並べて書く
  • 研修で決めた変更を1つ選び、3週間後の日付をカレンダーに入れて、その日に比べる数字を1つ書く

時間が限られているときは、項目2・5・9・10の4つだけでも、研修の骨組みが見える。項目11は、外部の人に権限を渡していないサイトなら、「渡していない」と書くだけでよい。

06 代替・他の選択肢 — 公式の文書で足りないとき、どこへ進むか

動画で学ぶ — 使い方は、別の記事に書いた

文書を読むのが重いと感じる受講者には、動画が向く。Google検索セントラルは、2026年10月6日のブログで、初心者向けと技術者向けの2つの再生リストを案内した。使い方は、記事「Googleの学習パスは初心者向け15本・技術者向け21本の動画 ── 担当者の研修に使う前に確認する13項目(2026年10月時点)」に書いた。

外部のセミナーを選ぶ前に — 公式の注意を、案内の文面に当てる

外部のセミナーを選ぶときは、まず、公式の文書が挙げる注意を、案内の文面に当ててみる。公式の文書が挙げる注意は、この6つより多い。たとえば、秘密主義の会社や、サーバーへのFTPのアクセス、SEOの業者へリンクを張るよう求められること、リンクの人気取りの仕組みなどである。次の表は、そのうち案内の文面で数えられる6つを、筆者が選んだものである。数える対象は、案内文、講師の経歴の欄、申込みの画面の説明である。特定のセミナーの評価はしていない。

公式が挙げる注意案内の文面で数えるもの
順位を保証する人に気をつける「保証」「確約」と読める語の件数
Googleとの「特別な関係」や「優先的な送信」をうたう人に気をつける「Googleとの提携」「公認」と読める語の件数
突然届くメールの勧誘に気をつける案内が届いた経路(こちらから問い合わせたか、突然届いたか)
公式の文書を根拠に引いているか公式の文書のURLが書かれた箇所の件数
AIの体験向けの助言が、公式の指針と合っているか「追加の要件」と書かれた箇所の件数
Googleが「承認」したと称するツールに気をつけるツール名の横にある「Google承認」「公認」と読める表現の件数

表の最後の行は、2つの文書の記述に基づく。第三者の指針は、Googleは第三者のサービスを評価しない(doesn't evaluate)と書き、「Do you need an SEO?」は、Googleは第三者のSEOツールを評価も推奨もしない(doesn't evaluate or endorse)と書く。どちらも、「acceptable」(訳: 受け入れられる)や「approved」(訳: 承認された)と称するものには気をつけるよう書いている。

公式の文書が挙げる注意のうち、案内の文面で数えられる6つを、縦に並べた図。順位を保証する人、Googleとの特別な関係を主張する人、突然届くメールの勧誘、公式の文書を根拠に引いていない助言、公式の指針と合わないAI向けの助言、Googleが承認したと称するツール、の6つ。それぞれの横に、案内の文面で数えるものが書かれている。下段に、公式の文書が挙げる注意の全部ではなく、案内の文面で数えられるものを選んだ6つだと書かれている。
公式が挙げる注意のうち、案内の文面で数えられる6つ — 件数を数える

セミナーの値段や、高額なセミナーが必要かどうかは、記事「高額SEOセミナーは必要か ── Googleが無料公開する学習リソースで、どこまで足りるか(2026年8月時点)」で扱った。この記事は、値段ではなく、案内の文面を確かめる方法に絞った。

専門家に監査を頼むときの権限

専門家に作業を頼む場合でも、責任は依頼する側に残る、と文書は書く。監査の申し出を受けたら、Search Consoleには、まず読み取りの権限だけを渡す、という指示もある。

"only grant read access to Search Console (at this stage, don't grant them write access)"

(訳: Search Consoleへの読み取りのアクセスだけを与える(この段階では、書き込みのアクセスを与えない)。)

これが、チェックリストの項目11のもとになっている。

演習に使える、当サイトの無料ツール

演習は手作業だけでも足りる。ツールを使うなら、次の4つが手がかりになる。どれも、判定ではなく確認の入口である。

注意

ツールの出力は、研修の教材の代わりにならない。ツールの数字を、Googleが出した数字として受講者に伝えない。第三者のツールは、Googleの内部のデータに触れられない、と公式の指針が書いている。公式のデータは、Search Consoleで確かめる。

07 この記事を書くために確かめたことと、確かめていないこと

開いたもの

2026年10月21日に、01章の表の8本の文書を開いた。あわせて、2026年10月6日付のブログ記事と、Search Consoleのヘルプ「About Search Console」を開いた。表の最終更新の日付は、各ページの末尾の表記である。

引用した英文14件は、開いたページの本文と、1文字ずつ照らして書いた。照らせなかった文は、引用の形にしていない。8つの質問、9つの話題の数は、同じ日にページの本文から数えた。

確かめていないこと

確かめていないことは、4つある。1つ目は、日本語版のページの文言である。英語のページを読んで書いたので、訳の違いで言い回しが変わっている場合がある。2つ目は、4回構成と1回60分の長さが、実際の研修で回るかである。これは提案であり、試していない。3つ目は、特定のセミナーや研修会社の中身である。4つ目は、Search Consoleの権限の画面である。開いていないため、項目11の「読み取りだけ」「書き込みもできる」は、公式の文書の言い方に合わせた表現である。

当サイトの検索の記録

当サイトのSearch Consoleの2026年10月15日のエクスポート(過去3か月間・検索タイプはWeb)には、この主題に近い検索語が、言い方ごとに別の行で出ている。空白の有無が違うだけの語も、別の検索語として別の行になる。この記事は外部のセミナーを選ぶ話なので、最大のかたまりは「セミナー」を含む検索語で、11語(うち1語は「meo 無料セミナー」)、表示は合わせて110回だった。最も多いのは「seo セミナー」の42回(平均掲載順位39.76位)で、空白のない「seoセミナー」が41回(50.32位)で続く。「研修」を含む語は3語で19回(「seo 研修」10回・97.5位、「seo研修」8回、「seo 対策 研修」1回)、「講座」を含む語は6語で13回、「勉強会」を含む語は2語で6回、「講習」を含む語は1語で3回だった。5つの言い方を合わせると、23語・表示151回で、クリックはいずれも0だった。この記録だけでは、検索した人が何を探していたかは分からない。

数え方の限界

8つの質問、9つの話題は、2026年10月21日にページの本文から数えた値である。公式の文書は書き換わる。数が違っていれば、項目8と項目2の数字を、自分の値に書き直してほしい。

08 このテーマの、これまで — 公式の文書は、専門家の選び方に加えて、外部の助言の評価も書いている

「SEOの専門家は必要か」の文書は、AIの助言も扱っている

「Do you need an SEO?」の文書は、専門家が提供するサービスの例に、「Optimizing for generative AI」(訳: 生成AIへの最適化)を載せている。AIの体験向けの助言が、外部の専門家のサービスとして広がっていることを、公式が認めている形である。同じ文書は、専門家に確かめる質問として、AIの体験向けの助言が公式の指針に沿っているかを、挙げている。この文書の最終更新は2026年6月5日で、その時点の版に載っている。いつ加わったかは、確かめていない。

外部の助言を評価する指針は、別の文書になっている

第三者のSEOツール・サービス・助言の指針は、2026年6月5日に最終更新された文書である。「Do you need an SEO?」とは別に、外部の助言を公式の指針と照らす考え方を、独立して書いている。どちらも、研修の第4回の教材になる。文書が別になった時期は、確かめていない。

当サイトでこの主題を扱った記事

当サイトでは、2026年8月に記事「高額SEOセミナーは必要か ── Googleが無料公開する学習リソースで、どこまで足りるか(2026年8月時点)」で、セミナーが必要かどうかを扱った。2026年10月には、記事「Googleの学習パスは初心者向け15本・技術者向け21本の動画 ── 担当者の研修に使う前に確認する13項目(2026年10月時点)」で、公式の動画の再生リストを扱った。この記事は、動画でもセミナーの値段でもなく、研修全体を、公式の文書でどう組み立てるかを扱った。

社内のSEO研修の教材は、Google検索セントラルの公式の文書8本から組める。研修を4回に分ける案と、外部のセミナーや提案書を選ぶ前に公式が挙げる注意を、13項目の確認にまとめた。読む順と、自社の画面で確かめることに加え、立場ごとの入口も分けた。
2025/05/31
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株式会社ツクルン

株式会社ツクルン

Webアドバイジング・クリエイター
池田 南美夫
もうすぐ●●歳。ずっーと現役SE。日本にインターネットが上陸してから、ずっーと携わる。 ほんとは超アナログ人間のギター弾き、バンドマン。でも音楽活動とSE、案外似てる。