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Cloudflareは確認済みボットを、名乗りが本物かに加えて、robots.txtと429を守り続けているかでも評価し続ける仕組みを書いた ── 自分のサイトのrobots.txtと429がボットに読める形かを確認する13項目(2026年10月時点)

目次
  1. 01 何が起きたか — Cloudflareは確認済みボットを、名乗りが本物かだけでなく、robots.txtと429を守り続けているかでも見ると書いた
    1. 2026年10月16日のCloudflareのブログ
    2. 運転免許の例えと、「リスク」と「信頼」の違い
    3. 評価する2つの信号
    4. まだ始まっていないこと
  2. 02 なぜ・背景 — 名乗りの確認だけでは、サイトの希望が守られるとは限らない
    1. 確認済みボットになる3つの条件
    2. 2025年のPerplexityの除外
    3. 「守る」から「見分ける」へ
    4. Cloudflareを使っていないサイトにとっての意味
  3. 03 用語 — 確認済みボット、信頼の帯、Web Bot Auth、BotBase、429、Retry-After
    1. 確認済みボット(Verified bot)と信頼の帯(trust band)
    2. Web Bot AuthとBotBase
    3. Bot Preference SyncとBot Management
    4. 429(Too Many Requests)とRetry-After
    5. robots.txtとRFC 9309
  4. 04 型別 — 規則と合図が読める形かを、3つに分けて確かめる
    1. A. この記事が当てはまるサイト
    2. B. ブログが書いていないこと
    3. C-1. robots.txtが読める場所と形か
    4. C-2. 取得できなかったときの、ボットの扱い
    5. C-3. 429を返すときの形
    6. C-4. ログで、守っているかを数える
  5. 05 自分のサイトで確認するチェックリスト
  6. 06 代替・他の選択肢 — ボットに守ってもらう手段は、robots.txt以外にもある
    1. robots.txtだけで頼む
    2. 429で速さを求める
    3. 認証をかける
    4. ネットワークの入口で管理する
    5. 何もしないで、ログだけ数える
  7. 07 当サイトで確かめたこと
    1. robots.txtの応答
    2. 存在しないアドレスの応答
    3. 確かめていないこと
  8. 08 このテーマの、これまで
  9. 09 この記事のまとめ

01 何が起きたか — Cloudflareは確認済みボットを、名乗りが本物かだけでなく、robots.txtと429を守り続けているかでも見ると書いた

2026年10月16日のCloudflareのブログ

Cloudflareの公式ブログに、確認済みボット(Verified bots)の評価の仕組みを足したという記事が出た。題は「Continuous accountability for Verified bots」(訳: 確認済みボットへの、継続的な説明責任)で、日付は2026年10月16日、書き手はChris Tsoukaladelis氏と記されている。2026年10月17日に開いて、本文を読んだ。

先に断っておく。この記事が書くのは、Cloudflareというサービスの、確認済みボットの扱いの話である。当サイトはCloudflareを通していないので、評価を見る側ではない。それでも、この話は、自分のサイトを持つ人に関係する。ボットを評価する側が見ているのは、サイトが公開した規則(robots.txt)と、サイトが返した合図(429)に、ボットがどう動いたかである。つまり、Cloudflareを通る通信については、規則と合図が読める形で出ていなければ、評価の材料にもならない。この記事は、その用意を自分のサイトで確かめる手順にした。

運転免許の例えと、「リスク」と「信頼」の違い

ブログは、運転免許を例に始まる。免許は、持ち主が誰で、運転の試験に受かったことを示すが、これから責任をもって運転するかは示さない。ボットも同じで、運営者を確かめれば責任の所在は分かるが、信頼は、そのあとの行動で決まる、と書く。知られたボットでも、サイトの希望を無視したり、取得元に負荷をかけたり、制御をすり抜けたりすることがある。悪意とは限らず、設定の誤りや不具合のことも多い、とも書いている。

そのうえで、ブログは2つの言葉を分ける。リスクは、ある時点の1つの要求が有害になりうる可能性で、瞬間ごとに変わる。信頼は、くり返される一貫した行動で築かれる。

"Trust is built over time through repeated and consistent behavior."

(訳: 信頼は、くり返される一貫した行動によって、時間をかけて築かれる。)

評価する2つの信号

ブログは、ボットが「害をなさない」という規則を守っているかを測る仕組みを、今日紹介する、と書く。最初に評価する信号は、次の2つである。

信号ブログの問いサイトの側が出す材料
指示に従うかボットは、サイトの指示を尊重しているか(robots.txtと、時間をかけた観測の一致)公開したrobots.txt
合図に応えるかボットは、直接のフィードバックに応えたか(429を受けたあとに、速さを落とすか)返した429と、待ち時間の案内

どちらの信号を重く見るかは、ブログには書かれていない。2つは並べて挙げられているだけで、点数の付け方や重みも示されていない。サイトの側から見ると、robots.txtは事前に出しておく規則で、429はその場で返す合図である。役割が違うので、どちらか一方ではなく、両方を読める形にしておくのが確実である。

評価は、信頼の帯(trust band)という形で表す、とブログは書く。ボットが、サイトの希望をどれだけ一貫して守ってきたかと、どの行動を材料にしたかを示す範囲で、ボットやその運営者への、ずっと続く判定ではない、という説明である。

確認済みボットへの2つの問いを、左から右へ並べた図。問い1はあなたは誰かで、Web Bot Authの署名、公開されたIPの一覧、逆引きのDNSのどれかで確かめる。問い2は信頼してよいかで、時間をかけてrobots.txtに沿うか、429のあとに速さを落とすかを見る。その結果が、信頼の帯として範囲で示される。下に、1つの違反ではなくくり返しの型を見ること、評価は社内で使い始め、全顧客への提供は計画の段階であること、守られる側は読める形のrobots.txtと429の返し方を用意しておくことが書かれている。
確認済みボットへの2つの問い — 名乗りの確認のあとに、守り続けているかを見る

まだ始まっていないこと

ブログには、予定と今の状態が、はっきり書き分けられている。今の状態は、Cloudflareが社内でこの仕組みを使い始めているところまでである。顧客に提供する予定として、次のように書かれている。

"we plan to make the system available to all Cloudflare customers, who will be able to choose the trust threshold used to decide how Verified bot traffic is handled."

(訳: この仕組みを、すべてのCloudflareの顧客に使えるようにする計画で、顧客は、確認済みボットの通信をどう扱うかを決める信頼の閾値を、選べるようになる。)

評価の点を、Radarで公開することも、「将来」と書かれている。つまり、今日の時点で、顧客が信頼の帯を画面で見られる、とは書かれていない。日付は、ブログに書かれていないので、この記事も書かない。

02 なぜ・背景 — 名乗りの確認だけでは、サイトの希望が守られるとは限らない

確認済みボットになる3つの条件

ブログは、確認済みボットになるには、大きく3つの条件を満たす必要があると書く。正確で安全に名乗ること、言ったことだけをすること、乱用的な行動をしないことである。ボットはWeb Bot Authという署名を要求に付けて身元を示し、その記録はBotBaseという一覧に、公開された形式でまとめられる。名乗りの問題は、これで扱えるので、次の焦点は2つ目の条件、つまり「害をなさない」に移る、とブログは書く。

Cloudflareの文書も、名乗りと行動の2本立てである点は同じである。確認済みボットとは、自分が誰で、何をするかを透明にしているボットまたはエージェントで、2つの基準を満たすという。1つは正直な名乗り、もう1つは乱用しない行動である。

"Non-abusive behavior — it obeys robots.txt and crawl directives, maintains reasonable request rates, and has not been observed evading website owner preferences or attacking sites."

(訳: 乱用しない行動 — robots.txtと取得の指示に従い、無理のない要求の速さを保ち、サイトの持ち主の希望をすり抜けたり、サイトを攻撃したりしているところを観測されていない。)

2025年のPerplexityの除外

ブログは、前例として、2025年にPerplexityのボットを確認済みの一覧から外したことを挙げている。取得を断っているサイトの資源に取りに行き、断られたあとに、制御を回避しようとしたため、という説明である。この件は、2025年8月4日のCloudflareのブログにも書かれている。名乗りが確認できても、行動が合わなければ、一覧から外れる、という実例である。

「守る」から「見分ける」へ

当サイトは、これまでにも、ボットの扱いの変化を何度か書いた。名乗りの署名による確認が、標準化に向かう動きは、IETF WebBotAuth WG が発足した日 — 標準化が始まった、半歩先で警告した側の次の責任に書いた。ボットを一括で守るのではなく、見分けて扱う方向へ変わる流れは、「守る」から「見分ける」へ ── Cloudflare Precursor GAが変えるbot対策と、WEBディレクターが今週確認すべき3点に書いた。今回は、その「見分けたあと」に、行動を見続ける段が加わった、という位置づけである。

Cloudflareを使っていないサイトにとっての意味

評価の仕組みは、Cloudflareの中で動く。使っていないサイトが、信頼の帯を見ることはない。それでも、確かめられることがある。robots.txtが、ボットに読める形で出ているかと、429を返す仕組みがあるなら、その返し方が標準に沿っているかである。どちらも、Cloudflareに関係なく、自分のサイトの側の用意で、ボットに規則を守ってもらうための前提になる。

03 用語 — 確認済みボット、信頼の帯、Web Bot Auth、BotBase、429、Retry-After

確認済みボット(Verified bot)と信頼の帯(trust band)

用語

確認済みボットは、Cloudflareが、運営者と目的の透明さを確かめたボットである。信頼の帯は、そのボットが、サイトの希望をどれだけ一貫して守ってきたかを示す範囲で、評価に使った行動を説明できる形にする、とブログは書く。

Web Bot AuthとBotBase

Web Bot Authは、ボットが、自分の要求に署名を付けて、身元を示す方法である。署名した要求を受けたサイトは、名乗りが偽装でないかを、暗号で確かめられる。BotBaseは、確認済みのボットを、公開された形式で記録する一覧で、Cloudflareの文書では、Radarのボットとエージェントの一覧として公開される、と書かれている。

Bot Preference SyncとBot Management

ブログは、この仕組みを、2つの既存の機能と合わせて「説明責任の輪」と呼ぶ。Bot Preference Syncは、サイトの持ち主が、自分の希望を公開するのを助ける機能で、Bot Managementは、そのボットの通信をどう扱うかを、持ち主が決める機能である。希望を出し、守られているかを見て、扱いを決める、という3つの役割が並ぶ。

429(Too Many Requests)とRetry-After

用語

429は、一定の時間に要求が多すぎる、という意味の応答の番号である。Retry-Afterは、次の要求までどれだけ待ってほしいかを伝える応答ヘッダーで、秒数か日時で書く。429にRetry-Afterを付けるかは、任意である。

robots.txtとRFC 9309

robots.txtは、サイトのいちばん上の階層に置く、ボットへの規則のファイルである。仕組みの仕様は、2022年9月に、IETFのRFC 9309として標準化された。この記事では、仕様に書かれた「MUST(必ず)」「SHOULD(そうするべき)」「MAY(してもよい)」の言い方を、そのまま区別して書く。

04 型別 — 規則と合図が読める形かを、3つに分けて確かめる

A. この記事が当てはまるサイト

当てはまるのは、robots.txtを公開しているサイトと、アクセスが多いときに、429のような合図を返す仕組みがあるサイトである。会員登録やログインの画面、検索の画面のように、1回の取得が重い画面を持つサイトは、特に、速さの合図が効く場所を持っていると考えられる(これは筆者の整理で、公式の文書にある文ではない)。Cloudflareを使っているかは、条件にならない。ただし、信頼の帯が使えるようになったときに自分で閾値を選べるのは、Cloudflareの顧客だけである。

B. ブログが書いていないこと

注意

ブログには、信頼の帯の点数の尺度、閾値の数字、「くり返し」が何回か、評価の対象になるボットの一覧、顧客が見る画面の名前が書かれていない。この記事も、それらを書かない。「評価が下がると通信が止まる」とも書かれていない。公式に書かれた範囲を、分けて読む。

もう1つ、書かれていないことがある。評価が、どの通信を材料にしているかである。ブログは「観測された通信」と書くだけで、Cloudflareを通っていないサイトの通信を使うかどうかには触れていない。

C-1. robots.txtが読める場所と形か

RFC 9309は、規則を、サービスのいちばん上の階層にある「/robots.txt」というファイルに置くこと、ファイルはUTF-8で、種類はtext/plainにすることを定めている。Googleの文書も、UTF-8のプレーンテキストを求めている。Googleは、ファイルのサイズの上限を500キビバイト(KiB)とし、それを超えた部分は無視すると書く。RFC 9309は、取得側が処理できる上限は少なくとも500KiBとしている。

"Google enforces a robots.txt file size limit of 500 kibibytes (KiB)."

(訳: Googleは、robots.txtのファイルに、500キビバイトのサイズの上限を設けている。)

もう1つ、Googleの文書は、robots.txtの代わりにHTMLが返ってきたときの動きも書いている。規則を取り出そうと解析して、それ以外は無視する。つまり、robots.txtのアドレスに、エラーの画面や、トップページのHTMLが200で返っていると、ボットは、意図しない規則を読むか、規則が無いものとして扱うかもしれない。

C-2. 取得できなかったときの、ボットの扱い

robots.txtが取れないとき、ボットがどう動くかは、ステータスで決まる。RFC 9309とGoogleの文書を、並べると次のようになる。

ステータスRFC 9309Googleの文書
2xx(成功)取れた規則に、必ず従うサーバーが返したとおりに規則を処理する
3xx(転送)少なくとも5回までの転送は、たどるべき。それを超えたら、利用できないとみなしてよい少なくとも5回たどり、そこで止めて、404として扱う
4xx(クライアントのエラー)利用できない状態。サーバーの資源に、何でもアクセスしてよい429を除く4xxは、有効なrobots.txtが無いものとして扱う。取得の制限は無いと考える
5xx(サーバーのエラー)到達できない状態。全面禁止と、必ずみなす最初の12時間は取得を止め、次の30日は最後に取れた版を使う。それ以降は、サイトの状態で変わる

表で、4xxの行が重要である。サイトが、robots.txtに403や404を返していると、規則を出したつもりでも、ボットは「規則が無い」と読んでよい。規則を出したいなら、200で返す必要がある。

出典

RFC 9309(2022年9月)は、到達できない場合の扱いを次のように書く。

"If the robots.txt file is unreachable due to server or network errors, this means the robots.txt file is undefined and the crawler MUST assume complete disallow."

(訳: サーバーやネットワークのエラーでrobots.txtに到達できないときは、robots.txtが未定義という意味で、取得側は、全面禁止とみなさなければならない。)

この点と、robots.txtがエラーを返し続けたときの長い経過は、robots.txtがエラーを返し続けると、最後は「制限なし」に行き着く ── HTTPステータス別の扱いを確認する13項目(2026年9月時点)で詳しく書いた。この記事では繰り返さない。

C-3. 429を返すときの形

429の仕様は、RFC 6585(2012年4月)にある。要求が一定の時間に多すぎることを表し、応答には、状況を説明する内容を含めるべきで、Retry-Afterのヘッダーを含めてもよい、とされる。

"The response representations SHOULD include details explaining the condition, and MAY include a Retry-After header indicating how long to wait before making a new request."

(訳: 応答の内容には、その状況を説明する詳細を含めるべきで、次の要求まで、どれだけ待つかを示すRetry-Afterのヘッダーを含めてもよい。)

Retry-Afterの書き方は、RFC 9110(2022年6月)の10.2.3にある。値は、日時か、待つ秒数のどちらかで、その節は、503と、3xxの転送に付けたときの意味を説明している。429との組み合わせは、RFC 6585の側に書かれている。書き方の細かい決まりは、Googleがクロールを緊急に減らす手順にRetry-Afterの書き方を加えた。手順そのものは新しくない ── 保守・障害の画面が返す数字を確かめる13項目(2026年10月時点)に書いたので、ここでは書かない。

429を返したあとのボットの反応を3つに分けた図。サイトが429を返すと、ボットは、速さを落とす、止まる、同じ速さで続ける、のどれかになる。右の欄に、Cloudflareのブログの書き方として、一貫して遅くするか止まると信頼は上がり、合図をくり返し無視すると信頼は下がる、と書かれている。
429を返したあと、ボットは3通りに分かれる — 速さを落とす・止まるは信頼が上がり、続けると下がる、とブログは書く

ブログは、429を、訪問者に、要求の速さを落とすよう求める指示として説明する。

"A 429 is a directive for the visitor to reduce its request rate, sometimes with guidance about how long to wait before trying again."

(訳: 429は、訪問者に要求の速さを落とすよう求める指示で、ときには、再び試すまでにどれだけ待つかの案内を伴う。)

Googleの文書は、429を、サーバーが過負荷だという合図として扱い、サーバーのエラーと同じに数えると書く。そして、5xxと429があると、取得の速さを一時的に落とす。一方で、401と403は、取得の速さを下げるためには使わないよう書かれている。

実務のヒント

429は、返す側にも負担がかかる。RFC 6585は、攻撃を受けているときに、すべてに429を返すと資源を使うので、429を使うことは必須ではなく、接続を切るなど別の手もある、と書く。合図を出すか、切るかは、状況で決める。

C-4. ログで、守っているかを数える

規則と合図を出したら、ボットが守ったかは、自分のアクセスログで数えられる。数えるのは、次の3つで、いずれも名乗りごとに分ける。

自分のログで数える3つのことを、横に並べた図。数1はrobots.txtの取得で、取りに来た名乗りを数え、来ていない名乗りは規則を読んでいない可能性がある。数2は禁止したパスの取得で、Disallowに入れたパスの取得を名乗り別に数え、1件かくり返しかを分ける。数3は429のあとの取得で、429を返した名乗りの、その後10分間の取得を、返す前の10分間と並べる。下に、名乗りは自己申告で偽装もできるので、数は疑いの入り口で、判定は公式の確認方法と合わせる、と書かれている。
自分のログで数える3つのこと — 数は疑いの入り口で、判定は公式の確認方法と合わせる

1つ目は、robots.txtを取りに来た名乗りである。取りに来ていない名乗りが、ほかのページを大量に取っていれば、規則を読んでいない可能性がある。2つ目は、禁止したパスを取った名乗りである。1件だけなら、ブログのいう1回きりの違反(one-offs)かもしれない。ブログは、単発の違反は大きな意味を持たないかもしれず、見ているのは、サイトの希望を無視する行動のくり返しだと書く。3つ目は、429を返したあとの取得数である。返した前後で、取得の間隔が変わったかを見る。

名乗りは自己申告なので、偽装ができる。ある週のログで、名乗りを数えたら、本物の確認と食い違った例は、「AIクローラーが弾かれている」と読みかけた ── 日別に割ったら、正体は数十の名前を名乗る貸しサーバーだったに書いた。名乗り・発信元・ふるまいで分けて数える考え方は、Yandexの通信が大きく落ちた週、悪質な自動アクセスは止まらず別の業者へ移った、とCloudflareは書いた ── 総量の増減ではなく、名乗り・発信元・ふるまいで分けて数える13項目(2026年10月時点)に詳しい。ログを名乗りで数える手順は、Cloudflareが通信の半分以上は人間ではないと書いた週、当サイトのログで自動と分かるものは36.2%だった ── 他人の大きな数字を、自社のログ1週間分で数え直すが、1週間分を数えた実例である。

実務のヒント

数える前に、ログの1行を1つ開いて、時刻・ステータス・名乗りが何番目の列かを確かめる。ログの書式は環境ごとに違う。列の番号を決め打ちして数えると、別の列の値を数えてしまう。

自分のサイトのリンクのステータスを、まとめて一覧にしたいときは、サイト内のリンクを調べて、アクセスのステータスをExcelにまとめられる、当サイトの無料ツールが使える。🔧 WEBサイト内のリンク漏れ・チェックツールは、リンク先が200以外を返していないかを、一度に見たいときに向いている。

05 自分のサイトで確認するチェックリスト

下の13項目は、1項目5分ほどでできる作業である。項目6から9と11は、アクセスログを開く。ログを見られない環境のときは、その項目を飛ばして、残りだけでもよい。チェックの状態はブラウザの中にだけ保存され、サーバーには送られない。

  • 自分のサイトのrobots.txtを開き、HTTPのステータスとContent-Typeを、curlなどでヘッダーだけ取って書く
  • robots.txtのファイルのサイズを、バイトで書き、500KiB(512,000バイト)より小さいかを、「小さい」「大きい」で書く
  • robots.txtのUser-agentの行を数え、すべての名乗り向け(*)の群と、名指しの群を、それぞれ何個あるか書く
  • 止めたいパスを3つ書き出し、robots.txtのDisallowに入っているかを、1つずつ「入っている」「入っていない」で書く
  • wwwの有無とhttpとhttpsを組み合わせた4つのアドレスでrobots.txtを取り、ステータスと転送先を表に書き、転送が5回以内かを書く
  • アクセスログの直近7日で、robots.txtを取った名乗りを多い順に5つ書き、取得数を添える
  • 項目4で入れたDisallowのパスを、項目6の5つの名乗りが取っていないかを、名乗りごとの件数で書く
  • 項目6のうち1つの名乗りについて、1時間ごとの取得数を並べ、いちばん多い1時間の件数を書く
  • 直近7日のログで、ステータス429の件数を数え、0件のときも「0」と書く
  • 429を返す仕組みがあるサイトは、429の応答を1回取り、Retry-Afterのヘッダーの有無と値を、ヘッダーを開いて書く
  • 項目9で429を受けた名乗りを1つ選び、受けた後の10分間と前の10分間の取得数を、並べて書く
  • 自分のサイトがCloudflareを通っているかを、応答ヘッダーのServerやCF-RAYの有無で調べ、「通っている」「通っていない」で書く
  • 項目1から12の結果を、「規則」「合図」「ログ」の3列の表にまとめ、日付をつけて保存する

時間が限られているときは、項目1・4・6・9の4つだけでも、規則が読める形かと、ボットが来ているかの見当は付く。

06 代替・他の選択肢 — ボットに守ってもらう手段は、robots.txt以外にもある

評価の仕組みは、Cloudflareの顧客向けの機能である。使っていないサイトや、評価が使えるようになるまでの間に、同じ目的を果たす手段は、いくつかある。ただし、手段ごとに、強制力が違う。

robots.txtだけで頼む

いちばん手軽だが、強制力は無い。RFC 9309自身が、そう書いている。

"The Robots Exclusion Protocol is not a substitute for valid content security measures."

(訳: ロボット排除プロトコルは、有効なコンテンツ保護の手段の代わりにはならない。)

ブログも、robots.txtは、ボットがしてはいけないことの最低限の規則を定めるもので、書かれていないことが許されている、という意味ではないと書く。罠は、robots.txtに書いたパスが、公開されることである。RFC 9309は、パスを載せると、見つけやすくなると書く。隠したいものを、robots.txtに書かない。

429で速さを求める

1つの名乗りが、禁止していないパスを、無理な速さで取るときは、429が合図になる。Googleは、取得の速さを下げる手段として、429や5xxを挙げ、401や403は使わないよう書く。一方で、Googleの文書は、robots.txtのcrawl-delayという指定を、対応していないフィールドとして挙げている。取得の間隔を、robots.txtで頼めないので、Googleの取得を遅くしたいときは、応答のステータスで伝える。

認証をかける

見せたくないページは、ログインや認証の後ろに置く。RFC 9309も、パスへのアクセスを抑えたいなら、アプリケーションの層で、HTTPの認証のような有効な保護手段を使うよう書く。robots.txtや429は、お願いと合図で、保護ではない。

ネットワークの入口で管理する

Cloudflareの場合は、Bot Managementで、ボットの通信の扱いを決められる。評価が使えるようになったときは、顧客が閾値を選べる、とブログは書く。ほかの事業者の、同種の機能は、この記事では確かめていない。

何もしないで、ログだけ数える

手をかけられないときは、ログの数だけを残して、必要になったときに比べられるようにしておく。数があれば、あとから、規則を足したか、合図を出したかの前後を比べられる。

07 当サイトで確かめたこと

当サイト(WEBサイトサポート)で、この記事の項目1にあたる確認を、2026年10月17日に行った。確かめたのは、公開されているrobots.txtと、存在しないアドレスの応答である。

robots.txtの応答

当サイトのrobots.txtを、外から取った。ステータスは200、Content-Typeはtext/plain; charset=UTF-8で、ファイルのサイズは370バイトだった。500KiBの上限と比べて、十分に小さい。HTMLではなくプレーンテキストが返っていて、規則の形で出ている。

存在しないアドレスの応答

存在しないアドレスを1つ取ると、404が返った。robots.txtではなく、通常のページのアドレスの扱いである。robots.txtが404のときの扱いは、表のとおり「規則が無い」になるが、当サイトのrobots.txtは200で返っているので、その状態にはなっていない。

確かめていないこと

当サイトはCloudflareを通していないので、確認済みボットの評価は、当サイトに関係しない。また、429をどう返しているか、ボットがログでどう動いたかは、この記事では確かめていない。ログの数1から数3は、これから数える。数えたら、この記事の末尾に、日付をつけて追記する。

08 このテーマの、これまで

日付できごと
2012年4月RFC 6585が、429(Too Many Requests)を定めた
2022年6月RFC 9110が、Retry-Afterの書き方を定めた
2022年9月RFC 9309が、robots.txtの仕組みを標準化した
2025年8月4日Cloudflareが、Perplexityのボットを確認済みの一覧から外したと書いた
2026年7月1日Cloudflareの文書によると、確認済みボットと署名つきエージェントの区別が、新しい項目で表されるようになった
2026年10月16日Cloudflareが、確認済みボットの行動を評価し、報告する仕組みを書いた
2026年10月17日この記事の確認の日。当サイトのrobots.txtと、存在しないアドレスの応答を確かめた

この表で、2012年・2022年の日付は、各RFCの発行月で、2025年・2026年7月の出来事は、Cloudflareの記述を要約したもので、この記事では確かめていない。ボットの扱いは、当サイトのブログでも、以前に扱った。

Cloudflareは2026年10月16日、確認済みボットをrobots.txtと429を守り続けているかでも評価する仕組みを書いた。評価は社内で使い始めた段階で、閾値は書かれていない。自分のサイトの規則と合図が読める形かを確かめる13項目にした。
2025/05/31
THU
00:00:00

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毎日更新:2026-10-19 調査更新済
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Webアドバイジング・クリエイター
池田 南美夫
もうすぐ●●歳。ずっーと現役SE。日本にインターネットが上陸してから、ずっーと携わる。 ほんとは超アナログ人間のギター弾き、バンドマン。でも音楽活動とSE、案外似てる。