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Google AI Modeを日本語で使う ── できること・まだ測れないこと・確認する13項目(2026年8月時点)

目次
  1. 01 いま最新版は何か — AI Modeの現在地
    1. 日本語対応は2025年9月9日に始まった
    2. 2026年5月、月間10億ユーザーへ
    3. Googleは「初期段階のAI製品」だと明言している
  2. 02 なぜ・背景 — 検索の形が変わった理由
    1. 検索が「探す」から「会話する」に変わった
    2. RAG(検索拡張生成)という仕組み
    3. 掲載に「特別な要件」は無いというGoogleの立場
    4. AI Modeは、検索体験の唯一の形ではない
    5. 他社の生成AI検索にも、それぞれ固有の技術文書がある
  3. 03 この記事で出てくる用語
    1. AI ModeとAI Overviewsは別の機能
    2. RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは
    3. 生成AIパフォーマンスレポートという新しい計測軸
    4. 「引用された」とは、具体的に何を指すか
  4. 04 何が確認でき、何がまだ確認できないか
    1. 🅰 適用範囲 — どこで・誰が確認できるか
    2. 🅱 この計測が測っていないこと
    3. 🅲 手順 — Search Consoleでの確認方法
  5. 05 自分のサイトで確認するチェックリスト
    1. チェックリストの3つの観点
    2. 13項目の内訳と、かかる時間の目安
  6. 06 AIモード経由の見え方を確認する方法の比較
    1. 4つの確認手段、それぞれの向き不向き
    2. それぞれの方法が測っていないこと
  7. 07 構造化データを整備するときの確認先
    1. 「必須ではない」ことと「無意味」は別
    2. 本文とマークアップがずれていないかの点検
  8. 08 このテーマの、これまで
    1. Search ConsoleにAIモードが現れた日を記録した回
    2. AI OverviewとAI Modeを別の海として扱った回
    3. 生成AIパフォーマンスレポートの「半分」を書いた回
    4. ゼロクリックと引用サイトの明暗を扱った回
  9. 09 この記事のまとめ

01 いま最新版は何か — AI Modeの現在地

日本語対応は2025年9月9日に始まった

Google検索の「AIモード」は、2025年3月に米国で実験的に提供が始まった機能です。日本語での提供は、それから半年ほど遅れた2025年9月9日、Google公式ブログ「Google 検索の AI モードを日本語で提供開始します」で発表されました。この発表では、日本語のほかにインドネシア語・韓国語・ヒンディー語・ポルトガル語(ブラジル)の合計5言語が同時に追加されています。テキストだけでなく、音声やカメラで撮影した画像を使った質問にも対応しており、公式ブログは「最も自然な方法で質問ができます」と説明しています。

この記事を書いている2026年8月時点では、日本語版AIモードは提供開始から約1年が経過しています。PC・モバイルのブラウザに加えて、AndroidとiOS向けのGoogleアプリからも利用できる状態です。日本語対応の発表文には「本日より順次」提供を開始するとだけ記載されており、全ユーザーに一斉展開されたのか段階的に広がったのかまでは明示されていません。

2026年5月、月間10億ユーザーへ

2026年5月19日に開催されたGoogle I/O 2026の検索関連発表によれば、AIモードは提供開始からおよそ1年で月間10億ユーザーを突破しました。クエリ数は四半期ごとに倍以上のペースで増え続けているとされています。米国限定の実験だった機能が、1年強でこの規模に達したことになります。同時に発表された、Gmail・Googleフォトと連携する個別機能「Personal Intelligence」は、98言語・約200の国と地域で利用できるようになりました。

ここで正直に書いておく必要があります。10億ユーザーという数字は、AIモードが対応する全言語を合算したグローバルの数値であり、日本語版AIモードだけの利用者数ではありません。日本語圏での利用規模を示す公式な数値は、2026年8月時点で公開されていません。「日本でどれだけ使われているか」を知りたい場合、この全体数値をそのまま当てはめることはできず、後述するSearch Console側の指標で自分のサイトへの影響を個別に確認するしかないのが実情です。

Google AI Modeの展開年表。2025年9月9日に日本語含む5言語で提供開始、2026年5月19日に月間10億ユーザー突破、2026年6月3日にSearch Consoleへ生成AIパフォーマンスレポートが新設され、2026年8月20日時点では表示回数のみ確認できる状態にあることを時系列で示す。
Google AI Mode 展開の年表 — 日本語対応から現在まで

Googleは「初期段階のAI製品」だと明言している

日本語提供開始の発表文には、控えめだが重要な一文があります。「初期段階の AI 製品である以上、常に完璧というわけにはいきませんが、私たちは継続的な改善に取り組んでまいります」という断り書きです。完成した機能ではなく、いまも変化し続けている機能だという前提を、Google自身が明示しています。この記事で扱う各種の仕様・レポートも、今後変わる可能性がある前提で読んでください。

02 なぜ・背景 — 検索の形が変わった理由

検索が「探す」から「会話する」に変わった

従来の検索は、キーワードを入力して結果のリンク一覧から自分で情報を選び出す作業でした。AIモードは、長く複雑な質問を一度に処理し、複数回に分けて検索していたような内容を1つの会話としてまとめて扱います。回答の途中で追加の質問を重ねられる点も、リンク一覧を眺めるだけの従来型検索とは体験が異なります。

RAG(検索拡張生成)という仕組み

Google Search Centralの公式ガイド「Google's Guide to Optimizing for Generative AI Features on Google Search」(訳: Google検索における生成AI機能の最適化に関するGoogleガイド)は、AIモードやAI Overviewsの回答がRAG(Retrieval-Augmented Generation・検索拡張生成)という手法で作られていると説明しています。あらかじめ学習した知識だけで答えを作るのではなく、インデックス済みの高品質なWebコンテンツを検索して取得し、その内容を根拠に回答を組み立てる方式です。回答の各文にリンク元が紐づくのは、この仕組みの結果です。

AI Modeが回答を組み立てる流れを示す図。質問を受け取る、複数のWebページを参照して情報を集める、Geminiが情報を統合して回答を生成する、各文にソースを紐づけて表示する、の4段階を矢印でつないでいる。構造化データ・FAQ・明確な結論文があるページほど参照されやすいと公式資料は説明している、という注記を添える。
AI Modeが回答を組み立てる流れ — RAGの4段階

公式ガイドは、この過程で参照されやすいコンテンツの条件についても触れています。「独自性があり、説得力があり、有用な」コンテンツを作ること、他所の情報をまとめただけの二次的な内容ではなく一次的な視点・経験を持たせること、そしてクロール・インデックス可能な状態を保つことです。逆に推奨されていないのは、コンテンツを細切れの断片(チャンク)に分割する作業や、AIシステム向けに文章そのものを書き直す作業だと明記されています。

掲載に「特別な要件」は無いというGoogleの立場

意外に思われるかもしれませんが、Google Search Centralの公式ドキュメント「AI Features and Your Website」(訳: AI機能とあなたのウェブサイト)は「AI OverviewsやAI Modeに掲載されるための追加要件や特別な最適化は必要ない」と明記しています。求められているのは、Google検索に通常どおりインデックスされ、スニペット表示が可能な状態であることだけです。基本的なSEOのベストプラクティス(クロール許可・充実したテキスト・良好なページ体験)が、そのままAI機能への掲載要件にもなっている、というのが公式の立場です。

注意

同じ公式ガイドは、AI検索最適化の名目で行われがちな作業のうち、いくつかを明確に否定しています。「Google検索はllms.txtファイルを無視する」と明記されており、コンテンツを断片(チャンク)に分割する作業や、AIシステム向けに文章を書き直す作業も推奨されていません。llms.txtは他社のAIクローラー向けには意味を持つ場合がありますが、少なくともGoogle検索のAI機能に関しては、公式に「読まれない」と断言されている点は覚えておく価値があります。

AI Modeは、検索体験の唯一の形ではない

AIモードは既定のオプションとして提供されていますが、Google自身が従来型の検索結果だけを表示する手段も用意しています。検索結果ページのフィルター(画面の幅によっては「もっと見る」の中に配置されます)に「ウェブ」フィルターがあり、これを選択するとテキストベースのリンクのみが表示され、画像・ニュースなどとともにAIによる要約も除外されます。このフィルターは2024年5月14日に世界展開が始まった機能で、AIモードの提供開始(2025年3月)より前から存在しています。検索結果のURLに&udm=14というパラメータを付けても同じ表示に切り替わることが広く知られていますが、このパラメータ自体はGoogleが公式にドキュメント化したインターフェースではありません。「ウェブ」フィルターが内部的に使っている値が知られるようになったもので、仕様として保証されたものではない、という前提で扱う必要があります。

WEBディレクターにとっての含意は、「AIモードに出ない」ことと「検索結果に出ない」ことは同じではないという点です。ウェブフィルターを使う読者には、従来通りのインデックス・スニペット要件を満たしていれば届きます。この記事の01章で確認した「AIモードの表示に必要な追加要件は無い」という公式の立場は、この従来型の検索結果にもそのまま当てはまります。

他社の生成AI検索にも、それぞれ固有の技術文書がある

AIによる検索・回答生成は、GoogleのAIモードだけの動きではありません。OpenAIはChatGPT検索向けの専用クローラーOAI-SearchBotを持ち、公式ドキュメント(platform.openai.com/docs/bots)で、robots.txtでOAI-SearchBotをブロックしていないサイトが引用元として表示される対象になると説明しています。Perplexityも同様にPerplexityBotという専用クローラーを持ち、公式ヘルプセンターは「サイトを検索結果に表示・リンクすることを目的としたクローラーで、robots.txtの指示に従う」と明記しています。一方、同じPerplexityでもPerplexity-Userという別のエージェントは、利用者がその場でした質問に答えるためにページを訪問する用途のもので、公式ヘルプは「利用者からのリクエストによるものなので、一般的にrobots.txtのルールには従わない」と説明しています。同じ提供元のクローラーでも、名前によってrobots.txtへの向き合い方が異なる点は見落としやすいところです。

実務上の意味は、「AIモードに出ない」ことが、そのまま「AI経由の露出が一切無い」ことを意味しないという点です。robots.txtで各社の公式クローラー名を個別に確認し、意図した通りに許可・拒否できているかを確認する作業は、AIモード単体の計測よりも先に済ませておくべき前提条件にあたります。

03 この記事で出てくる用語

AI ModeとAI Overviewsは別の機能

用語

AI ModeとAI Overviewsは名前が似ていますが別の機能です。AI Overviewsは通常の検索結果画面の上部に表示される要約で、AI Modeは検索結果とは別に開く、会話形式の専用画面です。Search Consoleの表示回数レポートでも、この2つは別々の値として集計されます。どちらも本記事で扱う仕組み(RAG・引用リンクの付与)は共通しています。

RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは

用語

RAG(検索拡張生成):大規模言語モデルが、学習済みの知識だけでなく、その場で検索・取得した外部情報を根拠にして回答を生成する手法です。AIモードの回答に表示されるリンクは、モデルが「参照した」という主張ではなく、RAGの過程で実際に取得したページへの参照です。02章で触れたとおり、この仕組みが「回答の各文にソースが紐づく」という体験の土台になっています。

生成AIパフォーマンスレポートという新しい計測軸

2026年6月3日、Google Search Central BlogはSearch Consoleに生成AIパフォーマンスレポートを新設したと発表しました。従来、AIモード経由の表示回数・クリック数・順位は、通常のWeb検索の数値に合算されて区別できませんでした。新しいレポートは、AI OverviewsとAI Mode、それにDiscoverの生成AI機能を切り分けて、ページ別・国別・デバイス別・日付別に表示回数を確認できるようにしたものです。従来の「検索パフォーマンス」レポートでも、「検索での見え方」フィルタで「AI Overview」「AI モード」を個別に選べば、同じ切り分けが可能です。

「引用された」とは、具体的に何を指すか

AIモードの回答画面では、文の一部にカーソルを合わせる、あるいはタップすると、その文の根拠になったページへのリンクが表示される作りになっています。回答全体の末尾にまとめてリンクが並ぶ従来型の参考文献リストとは異なり、どの文がどのページに基づいているかが、文単位で結びついているのが特徴です。この記事で「引用」と呼んでいるのは、この文単位のリンクに自社のページが登場することを指します。回答の一部に間接的な影響を与えていても、この形でリンクとして現れなければ、外部からは「引用された」かどうかを確認できません。

04 何が確認でき、何がまだ確認できないか

🅰 適用範囲 — どこで・誰が確認できるか

生成AIパフォーマンスレポートは、Search Consoleに登録済みのプロパティであれば基本的に利用できますが、Google自身が「一部のサイトから順次展開する」と述べており、2026年8月時点で全プロパティに行き渡っているかどうかは公式に明言されていません。同時期に発表された、AI検索機能への掲載可否を切り替える新しいトグル機能も、2026年8月時点では英国の一部の運営者向けに先行展開されている段階で、その他の地域への展開時期は明示されていません。自分のプロパティに新しい画面が表示されていなくても、それ自体は異常ではありません。

この「一部のサイトから順次」という展開の仕方は、Search Consoleの新機能ではめずらしくありません。過去に追加された機能の多くも、発表と同時に全プロパティへ一斉配布されたわけではなく、数週間から数か月かけて段階的に広がってきました。表示されていない状態を「自社サイトに何か問題がある」と誤解しないよう、まずは展開状況そのものを疑うのが順序として妥当です。

🅱 この計測が測っていないこと

生成AIパフォーマンスレポートで確認できるのは表示回数だけです。クリック数・CTR(クリック率)・掲載順位・どの質問(クエリ)で表示されたかは、2026年8月時点では提供されていません。「表示されているが読まれていない」のか「そもそも表示が少ない」のかを、この機能単体で切り分けることはできません。

AI Modeの見え方について、確認できることと確認できないことを対比した図。左側の緑の枠には、ページ単位の表示回数・国とデバイス単位の内訳・日別の表示回数の推移・Search Appearanceでのモード別表示切り替えを列挙。右側の赤い枠には、クリック数・CTR・掲載順位・クエリ単位のデータを列挙し、2026年6月の専用レポートが表示回数のみである注記を添える。
AI Modeの見え方 — 確認できること・確認できないこと(2026年8月時点)

また、Google-Extendedを止めることでAI Overviews・AI Modeへの表示自体が止まるかどうかについては、Google自身は新しいコントロール機能を「スニペットコントロールとGoogle-Extendedという既存の仕組みの上に構築した」と説明するにとどまり、単独での効果を明確には述べていません。この点は業界の解説記事でも見解が分かれており、公式に単一の答えは示されていない、というのが正直なところです。

注意

掲載を止めたい場合の主な選択肢は、現状では通常のインデックス自体を止める(noindex)か、スニペット表示を止める(nosnippet)かのどちらかです。ただしnosnippetは、AI機能向けの表示だけでなく通常の検索結果のプレビュー文まで一緒に消してしまうため、「AI機能だけを個別に止める」専用の手段としては粗い点に注意が必要です。前項🅰で触れた新設のトグル機能が自分のプロパティに届くのを待つほうが、狙いどおりの制御に近づけます。

🅲 手順 — Search Consoleでの確認方法

確認する経路は2つあります。ひとつは、Search Consoleの「検索パフォーマンス」レポートを開き、上部の「+新規」からフィルタを追加し、「検索での見え方」を選んで「AI モード」または「AI Overview」を指定する方法です。既存の画面をそのまま使えるため、レポートが専用画面としてまだ表示されていないプロパティでも試せます。もうひとつは、左メニューに生成AIパフォーマンスレポートの専用項目が表示されている場合に、そこから直接開く方法です。どちらも表示できる指標は表示回数のみで、内容に違いはありません。

05 自分のサイトで確認するチェックリスト

チェックリストの3つの観点

ここまでの内容を、公開済みのページに対して今日から確認できる動作に翻訳しました。観点は大きく3つに分かれます。ひとつはSearch Console側でいま何が見えているかの確認、ふたつめは掲載の技術要件(インデックス・クロール許可・構造)の確認、みっつめはAIモードに実際に質問して自社サイトが引用されるかの手動確認です。チェックの状態はブラウザ内にのみ保存され、サーバーには送信されません。

  • Search Consoleの「検索パフォーマンス」レポートを開き、フィルタ「検索での見え方」で「AI モード」を選択し、直近28日間の表示回数を確認する
  • 同じ手順で「AI Overview」を選択し、表示回数を前の項目と比較して書き出す
  • Search Consoleの左メニューに生成AIパフォーマンスレポートの専用項目が表示されているか確認する(未表示なら「未展開」と記録する)
  • 対象プロパティに新しい「AI検索機能へのコントロール」トグルが表示されているか確認する(2026年8月時点は英国先行のため、多くのプロパティでは未表示のはず)
  • AIモードの表示回数が多いページを上位5件書き出す
  • 上位5件のうち、robots.txtでGooglebotがDisallowされていないページ数を数える
  • 同じ5件のtitleタグ・meta descriptionが、内容の結論を先に示す一文になっているか確認する
  • 同じ5件のうち、構造化データ(Article・FAQ・HowTo等)を実装しているページ数を数える
  • robots.txtでGoogle-Extendedの記述を確認し、Disallowにしている場合はその理由を1行で書き出す
  • サイト内の主要ページを3件選び、実際にAIモードで自社の専門分野に関する質問を入力し、回答内に自社ページへのリンクが表示されるか目視で確認する
  • 表示された場合、リンク先のURLが正しいページを指しているか確認する
  • 表示されなかった場合、対象ページがURL検査ツールで「登録済み」と表示されるか確認する
  • 直近3か月分のSearch Console「合計」クリック数の推移を書き出し、AIモード表示回数の推移と並べて記録する

13項目の内訳と、かかる時間の目安

最初の4項目はSearch Console側の展開状況の把握、5番目から9番目はページ側の技術要件の点検、10番目から12番目はAIモードへの実際の質問による手動確認、13番目は数字の推移を並べる作業に対応しています。特に10番目の手動確認は、レポートのクリック・クエリ情報が提供されていない現状で、唯一「実際に引用されているか」を体感できる方法です。13項目すべてに目を通すのにかかる時間の目安は、1本あたり20分程度です。

すべてを一度に終える必要はありません。まずは自社サイトの中で最もアクセスの多いページを1本選び、上から順に手を動かしてみることを想定しています。展開状況の確認(1〜4番目)は数分で終わりますが、10番目以降の手動確認は、質問の言い回しを変えて何度か試すことになるため、少し時間に余裕を持って取り組むことをおすすめします。1本を終えたら、同じ手順を別のページにも当てはめて、サイト全体の傾向を少しずつ広げていくとよいでしょう。

06 AIモード経由の見え方を確認する方法の比較

4つの確認手段、それぞれの向き不向き

AIモード経由の表示状況を確認する方法はひとつではありません。以下は、05章のチェックリストで使った方法を、確認できることとできないことで整理した表です。

方法確認できること確認できないこと
生成AIパフォーマンス
専用レポート
ページ・国・デバイス・日付別の表示回数クリック数・CTR・クエリ・掲載順位
検索での見え方
フィルタ
既存画面から同じ表示回数を確認同上
AIモードへの
手動での質問
実際に引用されるか・回答内での文脈サイト全体の傾向・過去の推移
当サイトの
(🔧 Google Search Console 解説ツール・無料)
各レポート・各指標の読み方の解説実データそのものは出力しない(解説専用)

それぞれの方法が測っていないこと

4つを組み合わせても埋まらない空白があります。生成AIパフォーマンスレポートは「表示されたかどうか」までしか分からず、実際に読者がその表示をどう受け止めたかは分かりません。手動での質問確認は、その瞬間の回答を見られる一方、サイト全体の傾向をつかむには向きません。表の1行目・2行目にある専用レポートと比較フィルタは、どちらもGoogleが用意した窓口を通して見るという点では同じで、Google側のシステムの外から独立に検証する手段は、2026年8月時点で公式には用意されていません。数字の意味に迷ったときは、当サイトの🔧 Google Search Console 解説ツールで、指標ごとの読み方を確認できます。

もうひとつ注意したいのが、手動での質問確認には個人化(パーソナライゼーション)が影響する可能性です。過去の検索履歴やアカウントの状態によって、同じ質問でも表示される回答・引用元が変わることがあります。1回の確認結果だけで「引用されている/されていない」と判断せず、時間を空けて複数回試す、あるいはログアウト状態でも試すといった工夫をすると、個人化による誤差を減らせます。

07 構造化データを整備するときの確認先

「必須ではない」ことと「無意味」は別

01章で触れたとおり、Googleは構造化データを生成AI検索での掲載要件とはしていません。しかし公式ガイドは同時に、既存の構造化データがある場合は「表示されるテキストと一致することを確認する」ことを推奨しています。リッチリザルトの対象になる、あるいは検索エンジンが内容を把握しやすくなるという意味では、構造化データは今も無関係ではありません。まだ実装していないページがあれば、当サイトの🔧 構造化データ自動作成ツールで、Article・FAQ・HowTo等の叩き台を作成できます。

実務のヒント

構造化データを新規に足すより先に手をつけるべきなのが、本文の結論を、見出しの直後の1〜2文にまとめて置くという基本の書き方です。02章で紹介したRAGの仕組み上、モデルは長い前置きの奥にある結論よりも、質問に直接答える短い一文のほうを扱いやすいと考えられます。構造化データはこの土台があって初めて効果を発揮する、補助的な位置づけです。

本文とマークアップがずれていないかの点検

構造化データを後から追加した場合にありがちなのが、本文を更新した際にマークアップ側だけが古いまま残る事故です。05章のチェックリストで挙げた「上位5件の構造化データ実装状況」を数えるときは、実装の有無だけでなく、値が本文の見出し・結論と一致しているかも合わせて見ておくと、あとから内容を書き換えたときに矛盾が残りにくくなります。ずれを見つけた場合、直すのはマークアップ側だけで済むことが多く、本文まで書き直す必要は基本的にありません。

08 このテーマの、これまで

Search ConsoleにAIモードが現れた日を記録した回

AIモードがSearch Consoleに新しい検索の見え方として現れた時期の実測を、以前まとめて記録したことがあります(archives/56)。月間1億MAU突破という当時の発表数値と、需要側の動きをどう3層で捉えるかを扱った回で、本記事の01章・02章で触れた「1年で規模が急拡大した」という流れの、初期段階の記録にあたります。

AI OverviewとAI Modeを別の海として扱った回

AI OverviewとAI Modeが、引用されるURLの面でも重なりきらない「別の海」であることを、引用URL重複率の実測とともに記録した回もあります(archives/81)。本記事の03章で「AI ModeとAI Overviewsは別の機能」と整理した内容を、より詳しく数字で裏づけた回です。

生成AIパフォーマンスレポートの「半分」を書いた回

Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートが表示回数までしか示さず、自分で測るべき指標が止まっていた期間について記録した回もあります(archives/125)。本記事の04章🅱で扱った「クリック・CTR・クエリが確認できない」という制約は、この回で先に詳しく検証した内容と地続きです。

ゼロクリックと引用サイトの明暗を扱った回

AIモードでの表示の93%がゼロクリックに終わる一方、実際に引用されたサイトではクリック率が35%上がるという、相反する2つの数字を並べて検証した回もあります(archives/58)。本記事の05章のチェックリストが「表示されるだけでなく引用されているか」を重視しているのは、この回で確認した明暗の差を踏まえてのことです。

AI Modeは2025年9月9日に日本語含む5言語で提供開始、2026年5月には月間10億ユーザーを突破した。Googleは掲載に特別な最適化は不要と明言する一方、生成AIパフォーマンスレポートは表示回数のみでクリックやクエリは確認できない。自分のサイトで確認する13項目を整理した。
2025/05/31
THU
00:00:00

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