SEOの月次報告書の数字は、集計の単位・日付の区切り・取る日で変わる。毎月同じ物差しで取り、取得条件を数字の隣に書く ── 期間・指標・注記の型を決める13項目(2026年10月時点)
SEOの月次報告書の数字は、集計の単位・日付の区切り・取る日で変わる。毎月同じ物差しで取り、取得条件を数字の隣に書く ── 期間・指標・注記の型を決める13項目(2026年10月時点)
目次
01 何が書かれているか — 報告書の数字は、集計の単位・日付の区切り・新しさ・表の行・自然検索の範囲で変わると、公式のヘルプは書いている
引用について
この記事の「" "」で囲んだ英語の文は、公式のヘルプや文書からの引用で、日本語訳は記事の筆者が付けたものである。原文は各出典のページで確認できる。各ページは2026年10月19日に開いて確かめた。
まず、報告書の数字には「取り決め」がある
SEOの月次報告書は、Search ConsoleとGA4(Googleアナリティクス4)から数字を取って作る。画面に出ている数字は、そのまま写せば報告書になる。ところが、同じ月の数字でも、どの単位で数えたか、どの時間帯で区切ったか、いつ取ったかで、値は変わる。公式のヘルプは、その取り決めを何か所かに分けて書いている。この章では、報告書に影響する5つを順に読む。
集計の単位 — サイト単位とページ単位
Search Consoleの「検索パフォーマンス レポート: データについて」のページは、数字の数え方が2通りあると説明している。同じ検索語で、同じサイトの結果が何度出ても、サイト単位では1回として数える。
"All results for the same query that point to the same Search Console property are counted once in total."
(訳: 同じ検索語に対する、同じSearch Consoleのプロパティを指すすべての結果は、全体で1回として数えられる。)
同じページは、同じサイトのページが同じ検索結果に3つ並んだ例で、数字の違いを示している。ある人が3つのリンクをすべて押したとき、サイト単位ではCTRが100%、平均掲載順位が1、表示回数が1になる。ページ単位では、CTRが1URLあたり33%、平均掲載順位が2、表示回数が1URLごとに1になる。ヘルプによれば、グラフはサイト単位で、表で「ページ」や「検索での見え方」を選ぶとページ単位になる。グラフの合計と表の合計が合わないのは、数え方が違うためである。
日付の区切り — 太平洋時間
日付の区切りも、報告書の数字を動かす。Search Consoleのヘルプは、24時間のビュー以外では、日付が太平洋時間(PT)で表示されると書いている。
"In all other options, dates are shown in Pacific Time (PT)."
(訳: ほかのすべての選択肢では、日付は太平洋時間(PT)で表示される。)
同じページは、週が日曜日から土曜日までで、月が暦の月であるとも書いている。日本の時間帯で月の初日の午前0時から夕方前(夏時間は16時ごろ、冬は17時ごろ)までにあたるアクセスは、太平洋時間では前の月の最終日の日付に入る。日本の月末の夜は、太平洋時間でも同じ日付である。月の最後の日や最初の日の数字を、日本の時間帯で数えた別の数字と並べるときは、この区切りの違いがずれの候補になる。
GA4の側は、プロパティを作るときに選んだレポートの時間帯で日付を区切る。ヘルプは、訪問者の時間帯で火曜日でも、自分の時間帯で月曜日なら、月曜日の訪問として記録されると書いている。
"If a visitor comes to your website on a Tuesday in their time zone, but it's Monday in your time zone, the visit is recorded as having occurred on Monday."
(訳: 訪問者が自分の時間帯で火曜日にサイトを訪れても、自分の時間帯で月曜日なら、その訪問は月曜日に起きたものとして記録される。)
新しさ — 暫定のデータと、確定を待つ日数
Search Consoleの検索パフォーマンスには、まだ集めている途中の「暫定データ」が含まれる。ヘルプは、いちばん新しいデータが数時間のうちに変わることがあると書く。
"The newest data in the Performance report is sometimes preliminary, meaning it’s still being collected and may change in the next few hours."
(訳: 検索パフォーマンスの最新のデータは、暫定のことがある。暫定とは、まだ集めている途中で、数時間のうちに変わることがあるという意味である。)
画面は、既定では完全な日だけを出す。暫定のデータは、日付の選択で、その日を明示して選んだときだけ表示される。画面の「最終更新日」は、データが1件でもある最後の日付を指す。つまり取得日と最終更新日は別の値である。数字が確定する目安は、ヘルプの「データの食い違い」のページにある。
"Collected data is usually available in 2–3 days."
(訳: 集められたデータは、通常、2〜3日で利用できる。)
GA4にも似た決まりがある。データの新しさ(Data freshness)のヘルプは、処理に24〜48時間かかることがあり、その間はレポートの数字が変わりうると書く。
"Data processing can take 24-48 hours. During that time, data in your reports may change."
(訳: データの処理には24〜48時間かかることがある。その間、レポートのデータは変わることがある。)
表に出る行 — 1,000行と、匿名化された検索語
検索語やページの表は、すべての行を出すわけではない。ヘルプは、表に出る行が最大1,000行で、まれな行や長いすそ野の行は、表から外れてもグラフの合計には入ると書いている。
"The table can display a maximum of 1,000 rows, so some rare or long-tail rows might be omitted from the table, but included in the chart total."
(訳: 表に出せる行は最大1,000行なので、まれな行や長いすそ野の行は、表から省かれても、グラフの合計には含まれることがある。)
もう1つが、匿名化された検索語である。利用者の秘密を守るために、ごく少ない回数しか検索されなかった語などは、表に出ない。
"Anonymized queries: Some queries are omitted from the report to protect user privacy."
(訳: 匿名化された検索語: 利用者のプライバシーを守るために、一部の検索語はレポートから省かれる。)
匿名化された検索語は、検索語の絞り込みをかけない限り、グラフの合計には含まれる。表の行を足し上げても、グラフの合計にならないのは、こうした省かれた行があるためである。
GA4の「自然検索」には、AIの回答からの流入も入る
GA4の「デフォルト チャネル グループ」のヘルプは、自然検索(Organic Search)を、広告ではないリンクから来た流入と定義している。そして、Googleの「AIによる概要」と「AIモード」も含めると書く。
"Organic Search is the channel by which users arrive at your site/app via non-ad links in organic-search results, including Google’s AI Overviews and AI Mode."
(訳: 自然検索は、利用者が、自然検索の結果にある広告ではないリンクを通じて、サイトやアプリに来るチャネルである。Googleの「AIによる概要」と「AIモード」も含む。)
Search Consoleの検索パフォーマンスの検索タイプは、ウェブ・画像・動画・ニュースに分かれている。GA4の自然検索は、別の分け方である。両方の数字を並べるときは、範囲が同じとは限らないと、報告書に書いておく必要がある。
02 なぜ・背景 — 毎月同じ形で作るのは、「前月より増えた」という言葉の意味を守るため
報告書で起きる3つのずれ
前の章の取り決めを、報告書の側から並べ直すと、ずれは3種類に分かれる。期間のずれ、集計のずれ、取得日のずれである。
期間のずれは、月の境目で起きる。Search Consoleは太平洋時間、GA4はプロパティの時間帯で日付を区切るので、同じ「10月1日〜10月31日」でも、含まれるアクセスが少し違う。集計のずれは、グラフの合計と表の合計、サイト単位とページ単位の違いで起きる。取得日のずれは、月末の翌日に取った数字と、1週間後に取った数字が違う、というかたちで起きる。
どれも、公式のヘルプが書いている正常な動きである。間違いではない。問題は、月によって取り方が違うと、「前月より増えた」と書いたときに、増えたのが実際の変化なのか、取り方の違いなのかが分からなくなることである。毎月同じ形で作る目的は、この区別を守ることにある。
Search ConsoleとGA4は、別の物差し
ヘルプの「データの食い違い」のページは、Search Consoleのデータが他のツールと違って見える理由を5つ挙げている。利用者の秘密を守るために一部の検索語を省くこと、重複を除くなどの処理が入ること、数字が見えるまでに時間がかかること、日付が太平洋時間であること、そしてGoogleアナリティクスなどはJavaScriptを使える利用者だけを数えることである。
この5つは、Search ConsoleとGA4の数字が一致しないことを前提にしている。一致しない数字を、一致するはずの数字として並べない。報告書では、2つのツールを、別の問いに答える別の物差しとして置く。Search Consoleは「検索結果でどう見えたか」を、GA4は「サイトに来たあとにどう動いたか」を担当する、という分け方である。
見るのは、増減と傾向
検索パフォーマンスの「よくある作業と使い方」のページは、平均掲載順位より、表示回数とクリックの傾向を見るよう勧めている。
"In general, it’s recommended to focus more on trends in impressions and clicks than on position alone."
(訳: 一般に、順位だけを見るより、表示回数とクリックの傾向に重きを置くことが勧められる。)
月次の報告書でも、1か月分の値より、前月との差と、数か月の並びが主役になる。同じ物差しで取った数字が3か月以上並んで初めて、差が意味を持つ。これも、毎月同じ形で作る理由である。
それぞれのレポートの読み方は、既存の解説記事に任せる
この記事は、報告書の型を扱う。個々のレポートの読み方は、すでに別の記事がある。GA4で検索語の欄が見つからないときの見え方は、GA4の標準のレポートには自然検索の検索語の欄が見つからず、検索クエリはSearch Consoleと連携したレポートに現れる。少ない検索語はSearch Consoleに出ず、連携のレポートも同じデータを使うので同じと読める ── 自社の連携と見え方を確かめる13項目(2026年10月時点)に書いた。外部の順位変動の報告と、自分のサイトの記録の突き合わせは、外部の順位変動レポートと、自分のサイトの記録を突き合わせる手順 ── 『大変動週』は、自社にも起きていたか(2026年8月時点)にある。90日分のGooglebotの動きは、Search Console クロールの統計情報レポート ── 90日分のGooglebotの動きから読める8指標を確認する14項目(2026年9月時点)で扱っている。生成AIのパフォーマンスの「空」の理由は、生成AIパフォーマンスレポートが全世界に届いた。それでも「空」の理由は2つ残っている ── 自分のサイトで確認する13項目(2026年9月時点)が詳しい。この記事では、これらを繰り返さず、報告書にどう並べるかだけを決める。
実務のヒント
報告書の数字が前月と違って見えたら、先に「取り方が同じか」を確かめる。取得日・期間・検索タイプ・集計の単位の4つが同じなら、差は実際の変化の候補になる。1つでも違えば、まず取り方をそろえて取り直す。
03 この記事に出てくる用語
プロパティ
用語
プロパティは、Search Consoleに登録した、数字を集計する単位である。ドメイン全体で登録したものと、特定のURLの先頭で登録したものとがある。報告書に数字を書くときは、どのプロパティの数字かを書く。同じサイトでも、プロパティが違えば数字が違うからである。
表示回数とクリック
検索パフォーマンスのヘルプは、クリックを「ユーザーがGoogle検索の結果から自分のサイトをクリックした回数」、表示回数を「検索結果にサイトが表示された回数」と定義している。CTRはクリック数を表示回数で割った値で、平均掲載順位は、サイトの結果のうち最上位のものの平均位置である。報告書では、この4つを同じ並びで出す。
匿名化された検索語
用語
匿名化された検索語は、利用者の秘密を守るために、検索語の表から省かれる、まれな検索語である。グラフの合計には含まれるが、表の行としては見えない。報告書で「上位10件の検索語の合計」を書くときは、全体のクリックに対する割合を出す前に、この省かれた分があることを書く。
暫定データ
暫定データは、まだ集めている途中で、数時間のうちに変わることがある最新のデータである。グラフでは点線で表される。月次の報告書の数字は、月末から数日たって、暫定の期間を過ぎてから取るのが安全である。
Site ImpressionとURL Impression
Data Studio(ヘルプの現在の表記)のSearch Consoleコネクタは、サイト単位の集計とページ単位の集計を、2つの表として選べる。名前は「Site Impression」と「URL Impression」で、前の章の「サイト単位」「ページ単位」にあたる。1つのデータソースは、どちらか一方しか使えない。
自然検索
用語
自然検索(Organic Search)は、GA4のデフォルトチャネルグループのなかの分類で、検索結果の広告ではないリンクからの流入を指す。Googleの「AIによる概要」と「AIモード」からの流入も含まれる。Search Consoleの検索タイプの分け方とは別の分類である。
04 型別 — 適用範囲・公式が書いていないこと・作る順番
🅰 適用範囲 — 毎月、社内や取引先に出す報告書
ここで扱うのは、毎月1回、社内や取引先に出すSEOの報告書である。自分のサイトのSearch ConsoleとGA4を開ける人が、数字を取って並べる場合を想定する。1回限りの調査や、広告の成果の報告、複数のサイトをまとめた経営向けの資料は、この記事の対象に含めない。
対象を絞る理由は、報告書の型が、読む人と出す頻度で変わるためである。毎週出すものと、四半期に1回出すものとでは、載せる数字の数も、注記の厚さも違う。ここでは、月に1回、1〜2ページに収める報告書を例にする。
🅱 公式が書いていないこと
今回開いたヘルプのなかには、次のことは書かれていなかった。ここから先の「型」は、公式の取り決めを土台にした、筆者の整理である。
- 報告書に何を載せるべきか。ヘルプは、レポートの見方と、数字の食い違いの理由を説明している。報告書の構成は説明していない
- CTRや平均掲載順位の「よい値」の基準。ヘルプは、値の定義を書いている。目標値は書いていない
- Search ConsoleとGA4の数字が、どの程度ずれるのが普通か。ずれる理由は書いてあるが、ずれの大きさの目安は見つからなかった
- 月次の取得日を、月末の何日後にするのが最適か。確定の目安として2〜3日、24〜48時間と書いてあるだけで、報告書の締めの日は書いていない
この4つは、各サイトの事情で決める。公式が決めていないことは、報告書の中で、自分が決めたこととして書いておくのが、読む人への誠実さである。
🅲 手順 — 報告書を作る6段
手順1 — 取得条件を決める
最初に決めるのは、数字を取る条件である。Search Consoleは、どのプロパティを開くか、検索タイプを何にするか、集計の単位をサイト単位で見るか。GA4は、どのプロパティで、どのチャネルを見るか。これを、報告書の最初に置く「取得条件の欄」に書く。この欄がある限り、翌月の担当者や、取引先は、数字が同じ条件で取られたかを自分で確かめられる。
手順2 — 期間を決める
期間は、前月の1日から末日までの暦の月にする。ヘルプは、月が暦の月で、週が日曜から土曜までだと書いている。週の合計を並べて月にするより、期間を直接指定して取るほうが、月の境目で週が割れる問題を避けられる。Search Consoleの日付は太平洋時間なので、取得条件の欄に、そのことを1行書く。
手順3 — 載せる指標を決める
載せる指標は、少なく固定する。Search Consoleはクリック・表示回数・CTR・平均掲載順位の4つ。GA4は、自然検索の流入と、その先の行動を1〜2個。毎月、同じ指標を、同じ並びで出す。月によって指標を入れ替えると、前月との比較ができなくなる。
検索語とページの表は、上位10件までを載せるのが読みやすい。ヘルプの上限(表は最大1,000行)より少ない数だが、報告書は読まれることが目的なので、数を絞る。絞ったことは、注記に書く。
手順4 — 取り方と取る日を決める
取り方は、06章で比べる。月に1回、数十行を取るだけなら、画面からのエクスポートで足りる。取る日は、月末から3日以上あけた日にする。Search Consoleの確定の目安が2〜3日、GA4の処理が24〜48時間だからである。取得日は、報告書に毎月同じ日付の規則で決めておく(たとえば「月末の3日後」)。
手順5 — 注記を書く
注記は、数字の横に置く短い文である。「Search Consoleの最終更新日は10月29日」「検索タイプはウェブのみ」「検索語の表は匿名化された検索語を含まない」「GA4の自然検索はAIによる概要とAIモードを含む」のように、取得条件の欄に入らなかったことを書く。数字を出す人が知っていて、読む人が知らないことを、すべて注記に書く。
手順6 — 前月と並べて、出す前に確かめる
出す前に、前月と前年の同じ月の数字を、同じ条件で並べる。差が大きいときは、まず取り方が同じかを、取得条件の欄で確かめる。次に、数字を3つ選び、報告書から画面まで逆にたどって、同じ値が出るかを確かめる。ここで合わなければ、取り方か転記のどちらかが違う。
注意
月末の翌日に数字を取って、そのまま報告書に載せると、翌月に同じ月の数字を取り直したとき、値が変わっていることがある。変わっても間違いではないが、取得日を書いていない報告書は、どちらが正しいか決められない。取得日は、必ず書く。
05 明日、自社のサイトで確認できることチェックリスト
以下は、毎月のSEO報告書を、同じ物差しで作り続けるための13項目である。1〜3番目は取得条件、4〜7番目はSearch Consoleの数字、8〜9番目はGA4の数字、10〜13番目は出す前の確認である。チェックの状態はブラウザに保存され、サーバーには送られない。
- Search Consoleの検索パフォーマンスの画面で最終更新日を確かめ、取得日と並べて、報告書の取得条件の欄に1行で書き留める
- 報告する月の1日から末日までを日付で指定し、「日付は太平洋時間で区切られる」と、注記の欄に1行書く
- 検索タイプをウェブに決め、画像・動画・ニュースを含めるかどうかを、注記の欄に1行書き留める
- グラフの4つの指標(クリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位)を、前月の値と並べて、差を書き出す
- 「ページ」のタブの合計とグラフの合計を並べ、差が何件か、何%かを書き留める
- 検索語の表を上位10件で取り、表が最大1,000行までで匿名化された検索語を含まないことを、注記の欄に書き留める
- エクスポートした数字に「~」や「-」の欄があれば、ゼロとして書き出されていることを、注記の欄に1行書く
- GA4のプロパティの設定で、レポートの時間帯を確かめ、取得条件の欄に書き留める
- GA4で同じ期間の自然検索の流入を取り、Search Consoleのクリック数と並べて、差の大きさを1行で書く
- 取得日が月末の3日後以降かを確かめ、それより早く取った場合は、数字の横に「暫定」と書く
- 前年の同じ月の数字を、同じ検索タイプ・同じ期間で取り、報告書に並べる
- 出す前に、報告書の数字を3つ選び、取得条件の欄をたよりに画面まで逆にたどって、同じ値が出るかを確かめる
- 来月の取得日を、月末の3日後の日付で決め、カレンダーに入れる
06 代替・他の選択肢 — 数字の取り方は、4つに分かれる
取り方ごとの向き不向きと、公式が書いている制限
Search Consoleの数字を取る方法は、画面からのエクスポート、Data Studioのコネクタ、BigQueryへの一括エクスポート、APIの4つがある。それぞれが、何に向くかと、公式の文書が書いている制限を表に並べる。
| 取り方 | 向く場面 | 公式の文書が書いている制限 |
|---|---|---|
| 画面からのエクスポート | 月に1回、数十行を取る | 表は最大1,000行。匿名化された検索語は表に出ない。「~」や「-」の欄は、ゼロとして書き出される |
| Data Studioのコネクタ | 毎月同じ形の報告書を、自動で更新する | 1つのデータソースは、Site ImpressionかURL Impressionの一方だけ。匿名化された検索語は、空白の行にまとめられることがある |
| BigQueryへの一括エクスポート | 匿名化された検索語を除く、すべての行を取りたい | 毎日の書き出しを予約する。匿名化された検索語は含まれない |
| Search Console API | 自分のプログラムで取る | 1日・検索タイプごとに、最大5万行(クリック数の多い順) |
表の読み方は、「どれがよいか」ではなく、どの制限を許せるかである。毎月数十行を取るだけなら、画面からのエクスポートで足りる。数字の取り違えを減らしたいなら、コネクタで同じ形の報告書を自動で更新する。全部の行が必要なら、BigQueryを選ぶ。
当サイトの無料ツールとの使い分け
報告書を作る前に、サイトそのものの状態を確かめたいときは、🔧 WEBサイト総合分析・レポートツール — URLを入れて、SEO・表示速度・セキュリティなどを一括で診断するが使える。ツールのページは、診断の頻度として月に1回を勧めており、結果はExcelでダウンロードできると書く。検索での数字(Search Console)とは別の、サイト自体の状態の記録として、月次の報告書に添えられる。
Search Consoleから「ページのインデックス登録」の未登録の一覧をエクスポートしたときは、🔧 Search Consoleのエクスポートを読み込んで詳しく見るツール — 未登録のURLの一覧を読み込ませて、今の状態を調べるがある。報告書の「検索結果でどう見えたか」の外にある、登録の状況を詳しく調べるときに使える。どちらのツールも、Search Consoleの数字を置き換えるものではなく、数字を読むときの補助である。
07 当サイトの例 — 週次の記録の付け方を、月次の注記に当てはめる
毎週木曜に、Search Consoleの数字を記録している
当サイトの運営者は、毎週木曜にSearch Consoleの「ページのインデックス登録」を確かめ、未登録の件数・登録済みの件数・理由ごとの件数を、前の週と並べて記録している。報告書の数字とは別の数字だが、記録の付け方は、月次の注記にそのまま使える。次の表は、記録から3回分を抜き出したものである。
| 点検の日 | 画面の最終更新日 | 未登録 | 登録済み | 記録に書いたこと |
|---|---|---|---|---|
| 10月1日 | 9月21日 | — | — | 最終更新日が前の週と同じなので、同じデータと書いた |
| 10月8日分 | 10月4日 | 1,220件 | 262件 | 理由ごとの件数の合計は1,224件で、総数と4件違った |
| 10月15日 | 10月9日 | 1,240件 | 266件 | 前回から、未登録が20件、登録済みが4件増えた |
10月1日の点検では、画面の最終更新日が9月21日のままだった。数字は先週と同じで、新しいデータが画面に届いていなかった。この場合、記録には「同じデータ」と書き、数字を新しい週の変化として扱わない。最終更新日を数字の隣に書いておくと、「変化がなかった」と「データが届いていなかった」を区別できる。月次の取得条件の欄に最終更新日を入れる理由は、これと同じである。
この記録から、月次に持ってくる3つのこと
1つ目は、最終更新日を数字の隣に書くことである。2つ目は、前の期間と同じ日に取ることで、週次の記録では木曜に固定している。3つ目は、合計が合わないときは、直さずに注記に書くことである。10月8日分の記録では、理由ごとの件数の合計が総数と4件違ったが、原因は確かめていない。合わないという事実を、そのまま書いて残した。
実務のヒント
数字が合わないとき、原因が分かるまで報告書を出さずにいると、毎月の型が止まる。原因が分からないことと、合わないことの大きさを、日付つきで注記に書いて出すほうが、翌月に調べ直す入口が残る。
確かめていないこと
この章に書いたことの範囲は、運営者の記録にある数字と、その付け方までである。次のことは確かめていない。
- 検索パフォーマンスの月次の数字(クリック数・表示回数など)を、同じ型で記録して取引先に出しているか。この章の表は、ページの登録状況の記録であり、検索パフォーマンスではない
- 10月8日分の記録で、理由ごとの合計が総数と4件違った原因。ヘルプは、複数の理由に同じURLが現れるかどうかを書いていないため、推測はしていない
- GA4の自然検索の数字と、Search Consoleのクリック数の差の大きさ。この記事を書いた日には、並べて数えていない
- ほかのサイトでの結果。数字は、当サイトの1サイトの記録である
08 このテーマは、ここまで
2025年3月11日 — ブランド名を含む検索語と含まない検索語を分けるフィルタが加わった
検索パフォーマンスの「よくある作業と使い方」のページは、ブランド名を含む検索語と含まない検索語を分けるフィルタを、2025年3月11日に導入されたと書いている。それ以前の期間にはフィルタのデータがないため、前年同月と並べる報告書では、この日付以前の分は使えない。また、ヘルプは、サブプロパティや表示回数の少ないサイトでは使えないとも書く。
2025年8月28日 — Search Consoleに関するAPIの文書の更新日
Search Consoleのデータを取るAPIの「パフォーマンスデータを取得する」(Getting your performance data)のページは、更新日が2025年8月28日(UTC)と表示されている。1日・検索タイプごとに最大5万行という上限は、このページの記述である。
2026年10月13日 — Data Studioのコネクタのヘルプの更新日
Search Consoleのコネクタのヘルプは、更新日が2026年10月13日(UTC)と表示されている。この記事の用語の章に書いたSite ImpressionとURL Impressionの区別は、このページの記述である。
この記事の確認日
この記事の内容は、2026年10月19日に各ヘルプを開いて確かめた。Search ConsoleのヘルプとGA4のヘルプには、更新日の表示が見つからなかった。更新日の表示があるページについては、上に書いたとおりである。ヘルプの記述が変わったときは、この記事の01章に、日付つきで追記する。
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