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Chrome DevToolsのPerformanceパネルがソフトナビゲーションの測定に全面で対応し、Applicationパネルに広告の画面が加わった ── 1画面で切り替わるページと広告タグを自分の手で測る13項目(2026年10月時点)

目次
  1. 01 何が起きたか — 2026年9月22日の「New in DevTools」で、Performanceパネルがソフトナビゲーションに全面対応し、Applicationパネルに広告の画面が加わった
    1. 公式ブログに書かれたこと
    2. Performanceパネルは、ソフトナビゲーションの測定に全面で対応した
    3. Applicationパネルには、広告スクリプトを追う画面が加わった
    4. 同じ号のほかの変更
  2. 02 なぜ・背景 — 切り替えの多いサイトは、最初の読み込みの数字だけでは、見た目の速さが測れていなかった
    1. これまで、切り替えは最初の読み込みの数字にまとめられていた
    2. 2026年に、測るための仕組みが標準で有効になった
    3. まだ決まっていないこと — CrUXの数字への反映
    4. 測れるのは、新しいChromeを使う利用者だけである
  3. 03 この記事に出てくる用語
    1. ソフトナビゲーションとハードナビゲーション
    2. Live MetricsとInsights
    3. 広告の4つの指標
    4. ads.txtと「認可された販売者」
  4. 04 型別 — 適用範囲・この発表が測っていないこと・DevToolsで自分で測る手順
    1. 🅰 適用範囲 — 切り替えの数字が必要なサイトと、広告の画面が関係するサイト
    2. 🅱 この発表が測っていないこと
    3. 🅲 手順 — DevToolsで、画面の切り替えと広告を測る5段
    4. 手順1 — 自社の画面が、切り替える作りかを確かめる
    5. 手順2 — Live Metricsで、切り替えごとの数字を見る
    6. 手順3 — 記録して、Insightsで切り替えを分けて見る
    7. 手順4 — 最初の読み込みと、切り替えの数字を別に書く
    8. 手順5 — Applicationの広告の画面で、広告を確かめる
    9. ローカルの広告の数字は、CrUXの数字と同じとは限らない
    10. SPAでは、広告の指標は切り替えでリセットされない
  5. 05 明日、自社のサイトで確認できること — チェックリスト
  6. 06 代替・他の選択肢 — 切り替えの数字を取る道具ごとに、見えるものが違う
    1. 道具ごとに、切り替えを数えるかが違う
    2. 公開されている他社の数字は、切り替えを分けて出しているものがある
    3. 自社が切り替える作りでないとき
  7. 07 当サイトの確認 — 当サイトは、ページを読み直す作りで、広告のタグもads.txtも無い
    1. 2026年10月6日に、外から確かめたこと
    2. この結果から言えることと、言えないこと
    3. 当サイトの数字は、この記事には載せない
  8. 08 このテーマは、これまで
    1. 2023年2月、ソフトナビゲーションを測る構想が公開された
    2. 2026年8月、Chrome 151で標準の仕組みが入った
    3. 2026年9月、広告の指標と、DevToolsの画面が公開された
    4. 2026年10月6日時点で、公式の文書の更新日が食い違っている
    5. この記事の確認日
  9. 09 この記事のまとめ

01 何が起きたか — 2026年9月22日の「New in DevTools」で、Performanceパネルがソフトナビゲーションに全面対応し、Applicationパネルに広告の画面が加わった

引用について

この記事の「" "」で囲んだ英語の文は、公式の資料からの引用で、日本語訳は記事の筆者が付けたものである。原文は各出典のページで確認できる。

公式ブログに書かれたこと

Chrome for Developersのブログは、2026年9月22日に「New in DevTools - October 2026」を公開した。冒頭では、対象の版と、この号から変わった点を、次のように書いている。

"Chrome 153 and Chrome 154 rolled out to stable over the past month, delivering a wave of developer improvements ready for your everyday workflow."

(訳: Chrome 153とChrome 154が、この1か月のうちに安定版として展開され、日々の作業にすぐ使える開発者向けの改善が、まとまって届いた。)

この号の注意書きによると、Chromeは月に2回リリースされるようになったため、「What's new in DevTools」のシリーズは、過去1か月に入った機能をまとめて伝える月次の振り返りに変わった。この記事で扱うのは、そのうちの2つである。1つ目はPerformanceパネルのソフトナビゲーション、2つ目はApplicationパネルの広告の画面である。

Performanceパネルは、ソフトナビゲーションの測定に全面で対応した

ソフトナビゲーションは、ページ全体を読み直さず、中身を差し替えて別のページに移ったように見せる画面の切り替えである。ブログは、Performanceパネルの変更を、次のように書いている。

"Following the introduction of soft navigation support in Live Metrics and trace views in Chrome 152, soft navigation analysis is now available in Insights, completing full end-to-end support for measuring soft navigations in the Performance panel."

(訳: Chrome 152でLive Metricsと記録の画面にソフトナビゲーションの対応が入ったのに続き、ソフトナビゲーションの分析がInsightsでも使えるようになり、Performanceパネルでソフトナビゲーションを測るための、最初から最後までの対応がそろった。)

つまり、Chrome 152でLive Metrics(その場で出る数字の画面)と記録の画面に入り、今回のInsightsで全面対応になったという順である。

Applicationパネルには、広告スクリプトを追う画面が加わった

もう1つの変更は、Applicationパネルの「Ads」の画面である。ブログは、この画面の位置づけを、次のように書いている。

"Following the introduction of four experimental ad metrics for the Chrome User Experience Report (CrUX), this new sub-panel is a centralized location to debug and optimize page-wide ad-related information."

(訳: Chrome UX Report(CrUX)に4つの試験的な広告指標が入ったのに続き、この新しい小さな画面は、ページ全体の広告に関する情報を調べて最適化するための、1か所にまとまった場所である。)

画面にあるのは、4つの数字の表示(広告の表示領域の密度・広告の数・広告によるCPUの使用量・広告によるネットワークの使用量)、広告の要素ごとのCPUとネットワークの内訳、メインフレームの広告スクリプトの表、ページ上の広告を強調する切り替えである。ブログと広告の公式文書には、この画面を有効にする設定は書かれていない。

同じ号のほかの変更

次の表は、ブログの見出しにある変更のうち、この記事で扱うものと扱わないものを分けたものである。

パネルブログに書かれた変更この記事
Performanceソフトナビゲーションの全面対応・CPUの性能の段階の上書き・拡張の独自トラックの検索扱う
ApplicationAdsの画面での広告スクリプトの追跡・Cookieのフラグの編集扱う
Elements無効になったスタイルの表示・キーボードで操作できる印扱わない
Device Mode端末のプリセットを形状別に整理(iPhone 16・Pixel 9・Pixel 10など)扱わない
Networkfetchとして編集して再送・ローカル上書きの安全対策扱わない
ソフトナビゲーションを測る仕組みが広がった順。Chrome 151で測る仕組みの2つのAPIが標準で有効、Chrome 152でLive Metricsに対応、9月22日のDevToolsのブログがInsightsに対応して全面対応になったと伝えた(版は書かれていない)、CrUXでの報告のしかたは公式が未定と書いている
ソフトナビゲーションを測る仕組みは、Chrome 151から順に広がり、CrUXへの反映だけが「未定」とされている

02 なぜ・背景 — 切り替えの多いサイトは、最初の読み込みの数字だけでは、見た目の速さが測れていなかった

これまで、切り替えは最初の読み込みの数字にまとめられていた

ページを読み直さずに中身を切り替える作りのサイトでは、利用者から見ると何度もページが変わっているのに、測る側では1回の読み込みとして扱われてきた。CrUXの公式の説明は、この限界を次のように書いている。

"These transitions appear as new page views to the user, but to Chrome and the underlying platform APIs the entire experience is attributed to the initial page view."

(訳: こうした切り替えは、利用者には新しいページの表示に見えるが、Chromeとその土台のAPIでは、体験の全体が、最初のページの表示に結びつけられる。)

この説明がある文書の最終更新は2024年6月20日で、新しい仕組みが入る前の説明である。当時は、切り替えを1つずつ測る標準の方法がなかったことが、この文からわかる。

2026年に、測るための仕組みが標準で有効になった

Chrome for Developersの解説「Measuring soft navigations」(最終更新2026年9月2日)は、Chrome 151から新しい2つのAPIが使えるようになったと書いている。有効にする方法は、次の1文にまとまっている。

"The soft navigations feature is enabled by default from Chrome 151."

(訳: ソフトナビゲーションの機能は、Chrome 151から、既定で有効になっている。)

同じ解説は、ソフトナビゲーションの定義を、3つの条件で示している。1つでも欠けると、この定義では切り替えと数えられない。

"The navigation is initiated by a user action. The navigation results in a visible URL change to the user. The interaction results in a visible paint."

(訳: 切り替えは、利用者の操作で始まる。切り替えの結果、利用者に見えるURLの変更が起きる。その操作の結果、目に見える描画が起きる。)

まだ決まっていないこと — CrUXの数字への反映

同じ解説は、CrUXについて次のように書いている。

"How exactly soft navigations will be reported in CrUX, once the feature is launched, is also still to be determined."

(訳: 機能が公開されたあと、ソフトナビゲーションがCrUXでどう報告されるかも、まだ決まっていない。)

PageSpeed Insightsの「実際のユーザー」欄は、CrUXの数字である。公開の数字の読み方が変わるかどうかは、公式が決めていないと書いている。手元のDevToolsの数字と、公開されている実際の利用者の数字は、別のものとして読む必要がある。

測れるのは、新しいChromeを使う利用者だけである

同じ解説は、対象の範囲について、次のように注意している。

"Note that not all users will support this soft navigation feature, particularly for those using other browsers or versions of Chrome before 151."

(訳: すべての利用者がこの機能に対応するわけではなく、特に、ほかのブラウザや、Chrome 151より前の版を使う利用者は対応しない。)

03 この記事に出てくる用語

ソフトナビゲーションとハードナビゲーション

用語

ソフトナビゲーション—ページ全体を読み直さず、JavaScriptで中身を差し替えて、別のページに移ったように見せる画面の切り替えである。ハードナビゲーションは、ページ全体を新しく読み込む、通常の移動である。

Live MetricsとInsights

用語

Live MetricsとInsights—Live Metricsは、Performanceパネルを開いたときに最初に出る、いまのページのCore Web Vitalsの数字を見せる画面である。Insightsは、記録した結果から、遅さの原因になりそうな点を一覧にする画面で、通ったものと通らなかったものが分けて並ぶ。

公式のドキュメントは、Live Metricsの画面を次のように説明している。

"When you first open the Performance panel you will be presented with the Live Metrics screen which gives you an instant performance summary of the current page using the three Core Web Vitals."

(訳: Performanceパネルを最初に開くと、Live Metricsの画面が出て、3つのCore Web Vitalsを使った、いまのページの性能の概要が、すぐに見られる。)

広告の4つの指標

用語

CrUXの広告指標—Chromeが試験的に公開している、広告の数・広告の密度・広告によるCPUの使用量・広告によるネットワークの使用量の4つの指標である。Core Web Vitalsとは別のもので、「良好」「不良」のような基準は設けられていない。

4つの指標の定義と、基準が無い理由は、Chromeの試験的な広告指標は4つあり、良好・不良の基準は無い ── 自社ページの広告の数・密度・重さを確認する13項目(2026年10月時点)で整理している。この記事では、定義は書き直さず、DevToolsの画面で自分の手で見る方法に絞る。

ads.txtと「認可された販売者」

ads.txtは、サイトの運営者が、広告の枠を売ってよい事業者のドメインを公開するための、テキストファイルである。広告の公式文書は、CrUXの広告指標に載る条件を、このファイルとつなげて書いている。この点は、04章で詳しく扱う。

04 型別 — 適用範囲・この発表が測っていないこと・DevToolsで自分で測る手順

🅰 適用範囲 — 切り替えの数字が必要なサイトと、広告の画面が関係するサイト

ソフトナビゲーションの測定が関係するのは、ページを読み直さずに中身を切り替える作りのサイトである。リンクを押すたびにページ全体が読み込まれる通常の作りのサイトは、すべての移動がハードナビゲーションなので、この変更の対象にならない。広告の画面が関係するのは、広告のタグを入れているサイトである。

🅱 この発表が測っていないこと

ブログは、新しい画面の機能を紹介する記事である。次のことは、ブログには書かれていない。

  • CrUXなど公開されている実際の利用者の数字で、切り替えがどう報告されるか。ブログは触れておらず、解説は、まだ決まっていないと書いている。
  • Chrome以外のブラウザでの測り方。ブログは触れておらず、解説は、新しいAPIがChromiumの系統に限られると書いている。
  • 広告の指標に、良好・不良の基準があるか。ブログは触れておらず、広告の公式文書は、基準がないと書いている。
  • Adsの画面を有効にする設定があるか。ブログにも、広告の公式文書にも、書かれていない。
  • 検索結果での扱いや、順位への影響。ブログにも、広告の公式文書にも、書かれていない。

🅲 手順 — DevToolsで、画面の切り替えと広告を測る5段

手順は5段ある。図の順番に、上から確かめる。各段で、画面に出た数字をそのまま書き留めておくと、あとで比べられる。

DevToolsで画面の切り替えと広告を測る5段。1切り替える作りかを確かめる、2Live Metricsで切り替えごとの数字を見る、3記録してInsightsで切り替えを分けて見る、4最初の読み込みと切り替えを別に書く、5Applicationの広告の画面で広告を確かめる
DevToolsで、画面の切り替えと広告を測る5段

手順1 — 自社の画面が、切り替える作りかを確かめる

リンクを押して、画面が切り替わる様子を見る。先ほどの3つの条件に当てはめる。利用者の操作で始まり、アドレスが変わり、新しい内容が描画されることが条件である。DevToolsのNetworkパネルを開いて、リンクを押すたびに新しいHTMLの読み込みが出るかを見ると、読み直しているかどうかを確かめられる。読み直している場合は、通常のハードナビゲーションである。

手順2 — Live Metricsで、切り替えごとの数字を見る

切り替える作りだった場合は、Performanceパネルを開く。Chrome 152の「What's new in DevTools」は、Live Metricsについて、次のように書いている。

"The Live Metrics view now captures and reports Core Web Vitals (such as LCP and INP) for client-side soft navigations in single-page applications by default, powered by an upgrade to web-vitals v6.0.0."

(訳: Live Metricsの画面は、シングルページアプリケーションのクライアント側のソフトナビゲーションについて、LCPやINPなどのCore Web Vitalsを、既定で記録して報告するようになった。web-vitals v6.0.0への更新による。)

画面は、いまのページのLCPとCLSをすぐに出し、操作するとINPも出す。切り替えを3回押して、数字がそのつど書き換わるかを見る。数字が変わらない場合は、Chromeのバージョンが152より前でないかを先に確かめる。

手順3 — 記録して、Insightsで切り替えを分けて見る

次に、切り替えを1回含めて記録する。ブログは、切り替えの分析がInsightsで使えると書いている。画面のどこに切り替えの項目が出るかは、ブログの本文には書かれていないので、実際の画面で確かめる必要がある。遅い操作が見つかったら、Interactionsのトラックで操作にカーソルを合わせると、入力の遅延・処理時間・描画の遅延の内訳が出る。

手順4 — 最初の読み込みと、切り替えの数字を別に書く

同じ画面でも、アドレスを直接開いた場合と、リンクで切り替えた場合では、LCPの値が違う場合がある。解説は、その理由を次のように書いている。

"This can result in a different LCP from a cold load of that soft navigation to a soft load."

(訳: このため、そのソフトナビゲーションを新しく読み込んだ場合と、切り替えで表示した場合とで、LCPが違うことがある。)

切り替えのLCPは、新しく描画されたものだけを数える。大きな画像が前の画面のまま残っていれば、その画像は数えられない。数字は、「直接開いた場合」と「切り替えた場合」を、別の行に書く。決まった条件の機械で測る数字(ラボの数字)と、実際の利用者の数字は、別のものである。ラボの数字は、🔧 Lighthouse監査・チェックツールのようなツールでも取れる(利用には無料の会員登録が必要である)。

手順5 — Applicationの広告の画面で、広告を確かめる

最後に、広告の画面を開く。広告のタグを入れているサイトは、ここで4つの数字と、広告と判定されたスクリプトの表が見える。広告の公式文書は、広告と判定する仕組みを、次のように書いている。

"If an iframe is flagged as an ad (either by matching the filter list or being created by an ad script), every subsequent subresource request initiated within that frame automatically inherits the ad classification."

(訳: iframeが広告として判定された場合(フィルターリストに一致したか、広告のスクリプトに作られたか)、そのフレームの中で始まるそれ以降のすべての追加の読み込みは、自動的に広告の分類を引き継ぐ。)

つまり、広告のフレームの中で読み込まれたものは、広告の扱いのままである。広告を調べられる場所は、Applicationの「Ads」のほかにも3つある。次の図に並べた。

広告スクリプトを調べられるDevToolsの4つの場所。ApplicationのAdsで4つの数字と広告スクリプトの表、ApplicationのFramesでAd Statusの欄、NetworkのIs ad-related列、Elementsのadの印。いずれも広告と判定された理由や量を確かめる
広告スクリプトを調べられるDevToolsの4つの場所

実務のヒント

広告と判定される動きを自分のページで試したいときは、公式が用意した方法がある。リクエストのURLに「?ad_filterlist_demo_param=1」を付けると、Chromeがそのリクエストを広告関連として扱う。広告の公式文書は、この方法を、検証の目的のためのものとして書いている。

ローカルの広告の数字は、CrUXの数字と同じとは限らない

広告の画面の数字は、手元のChromeで測ったものである。公式文書は、CrUXの集計との関係を、次のように書いている。

"The ads.txt filtering occurs during CrUX data aggregation, not within the browser."

(訳: ads.txtによる絞り込みは、ブラウザの中ではなく、CrUXのデータを集計する段階で行われる。)

このため、ads.txtが無いサイトでも、DevToolsの画面は広告の数字を表示しようとする。ただし、その数字がCrUXの集計に載るのは、ads.txtに認可された販売者を書いているサイトだけである。広告の公式文書は、集計の対象を、次のように書いている。

"…we include only those sites that list at least one authorized seller in their ads.txt."

(訳: …ads.txtに、認可された販売者を少なくとも1つ載せているサイトだけを含める。)

SPAでは、広告の指標は切り替えでリセットされない

広告の測定の方法を書いた文書は、切り替えの多いサイトでの扱いを、次のように書いている。

"On single-page application (SPA) sites using client-side routing, soft navigations don't reset the collection window."

(訳: クライアント側で画面を切り替えるSPAのサイトでは、ソフトナビゲーションをしても、集める期間はリセットされない。)

この文書は、続けて、この扱いが近いうちに変わる可能性が高いと書いている。切り替えを重ねる画面で広告の数字を読むときは、いまの数字が、ハードナビゲーションかタブを閉じるまでの全体の平均になっていることを前提にする。

05 明日、自社のサイトで確認できること — チェックリスト

以下は、画面の切り替えと広告を、Chrome DevToolsで確かめるための項目である。チェックの状態はブラウザに保存され、サーバーには送られない。

  • DevToolsのNetworkパネルを開いて、リンクを3つ押し、押すたびに新しいHTMLの読み込みが出るかを書き留める
  • 切り替えがあるリンクについて、利用者の操作で始まるか・アドレスが変わるか・新しい内容が描画されるかの3つを確かめる
  • アドレス欄に「chrome://version」と入れて開き、Chromeのバージョンが152以上かを書き留める
  • Performanceパネルを開いて、Live Metricsの画面で、切り替えを3回行い、LCP・INP・CLSの表示がそのつど変わるかを書き留める
  • 同じ画面を、アドレスを直接開いた場合と、リンクで切り替えた場合で表示し、LCPの値を別の行に書き留める
  • 切り替えを1回含めてPerformanceパネルで記録し、Insightsに切り替えの分析が出るかを確かめる
  • 記録の中で最も遅い操作を1つ選び、入力の遅延・処理時間・描画の遅延のどれが最も長いかを書き留める
  • PageSpeed Insightsの「実際のユーザー」欄の数字を、「手元で測った数字とは別のもの」と、メモの1行目に書く
  • 利用している計測サービスの提供元に、切り替えごとの数字を出せるかを問い合わせる文面を1通書く
  • Applicationパネルの広告の画面を開き、広告スクリプトの表の件数を書き留める
  • 広告の画面の強調の切り替えを入れ、赤く強調された範囲を3ページぶん確かめて書き留める
  • 広告の画面の4つの数字を3ページぶん書き留め、「手元の数字」と明記する
  • 自社のドメインの「/ads.txt」を開き、認可された販売者の行があるかを書き留める

06 代替・他の選択肢 — 切り替えの数字を取る道具ごとに、見えるものが違う

道具ごとに、切り替えを数えるかが違う

切り替えの数字を取る道具は、DevToolsのほかにもある。次の表は、この記事で原文を確かめた範囲で、道具ごとの扱いを並べたものである。

道具誰の数字か切り替えの扱い使いどころ
DevTools Performance手元のChromeLive Metrics・記録・Insightsで対応切り替えの遅さの原因を探す
web-vitalsライブラリ自社の利用者v6.0.0から対応利用者の切り替えごとの数字を集める
計測サービスの提供元自社の利用者提供元ごとに違うすでに使っているサービスで確かめる
CrUX・PageSpeed Insights実際の利用者の公開数字報告のしかたは未定最初の読み込みの数字として読む

web-vitalsライブラリの対応は、Chrome for Developersの解説に書かれている。計測サービスについては、解説が次のように勧めている。

"Check with your RUM provider if they support measuring Core Web Vitals by soft navigation."

(訳: 計測サービスの提供元に、ソフトナビゲーションごとにCore Web Vitalsを測れるかを、確認すること。)

公開されている他社の数字は、切り替えを分けて出しているものがある

Cloudflareが2026年9月28日に公開した、大手1万サイトの匿名のデータは、切り替えとページの読み直しを分けて示している。Cloudflareのブログによると、同社はChromeのソフトナビゲーションのAPIへの対応を最近加えている。このデータには、ソフトナビゲーションとハードナビゲーションのLCPを並べた表がある。公開データと自社の数字を並べる前に、どちらも切り替えを分けて数えているかを、確認する。

自社が切り替える作りでないとき

自社がページを読み直す作りなら、手順1〜4は要らない。公開の数字(CrUX)でINPが悪化したときに、自社の動きと全体の動きを切り分ける手順は、CrUXの2026年8月分でもINPの悪化が続き、原因は公式にも分かっていない ── 自社の悪化を全体の傾向と切り分けて確認する13項目(2026年10月時点)で整理している。

注意

DevToolsの数字は、手元の環境で測った数字である。実際の利用者の数字とは、端末・回線・操作の仕方が違う。公開の数字との差を、そのまま「遅い」「速い」と判断しない。

07 当サイトの確認 — 当サイトは、ページを読み直す作りで、広告のタグもads.txtも無い

2026年10月6日に、外から確かめたこと

当サイトについて、2026年10月6日に、外からページを開いて、次の3つを確かめた。トップページ・ブログの一覧と記事1本・無料ツールの一覧の4ページを対象にした。

  • 広告のサービスの名前(adsbygoogleなど7種類の文字列)が、4ページのHTMLのどこにも出てこなかった。
  • 「/ads.txt」を開くと、HTTPのステータスは404で、ファイルは無かった。
  • トップページが読み込む、当サイトのJavaScriptのファイル15本と、トップページのHTMLの中のスクリプトに、ページの履歴を書き換える命令(pushStateなど)は、1件も無かった。

この結果から言えることと、言えないこと

この結果から、当サイトは、リンクを押すたびにページ全体を読み直す通常の作りだと考えられる。ただし、実際にDevToolsで画面を開いて確かめたものではない。外部から読み込むライブラリ(jQueryなど)の中身も、見ていない。

当サイトの数字は、この記事には載せない

この記事には、当サイトのLive Metricsや記録の数字は載せていない。ページを読み直す作りなので、切り替えごとの数字を測る対象がなく、広告も入れていないためである。当サイトが、数字の出どころを確かめてから使う考え方は、警告1,440件の中に、本物は2件だけだった ── 「報告は大げさ」は正しかったのに、記事ページは本当に遅かったに書いてある。

08 このテーマは、これまで

2023年2月、ソフトナビゲーションを測る構想が公開された

Chrome for Developersの「Measuring soft navigations」は、2023年2月1日に最初に公開された。Chromeのチームは、SPAと呼ばれる作りが、Core Web Vitalsで十分に扱えてこなかったと書いている。

2026年8月、Chrome 151で標準の仕組みが入った

web.devのSPAの解説は、2026年8月11日の更新で、Chrome 151が、SPAのサイトでCore Web Vitalsを測れる新しいAPIを出したと書いている。同じ解説は、新しい仕組みによって、測り方の面でSPAが不利になることはなくなるはずだと考えていると書いている。ただし、すべての道具や報告に取り込まれるまでには時間がかかるとも書いている。

2026年9月、広告の指標と、DevToolsの画面が公開された

CrUXの広告指標の公式文書(広告の指標の概要・測定の方法・検出の仕組み・道具の案内)は、2026年9月15日に公開された。その1週間後の9月22日に、DevToolsのブログが、Applicationパネルの広告の画面と、Performanceパネルのソフトナビゲーションの全面対応を伝えた。広告の4つの指標については、Chromeの試験的な広告指標は4つあり、良好・不良の基準は無い ── 自社ページの広告の数・密度・重さを確認する13項目(2026年10月時点)で整理している。Chrome 153の変更のうち、広告とクッキーに関わるAPIの廃止予定は、Chrome 153のリリースノートで、広告とクッキーに関わるAPI 5つが「廃止予定」になった ── 自社のタグと埋め込みの提供元に確認する14項目(2026年10月時点)で整理している。

2026年10月6日時点で、公式の文書の更新日が食い違っている

DevToolsのPerformanceパネルの概要のページは、最終更新が2024年9月17日で、この記事を書いた時点で、ソフトナビゲーションへの言及は見当たらなかった。新しい機能は、ブログが先に伝え、概要のページは後から追いつくことがある。数字や機能を読むときは、各資料の更新日を見て、どの時点の説明かを確かめる。

この記事の確認日

この記事に書いた内容は、2026年10月6日に、各資料の原文のページを開いて確認した。各資料が更新されたら、最新のページを優先する。

Chrome DevToolsの2026年10月版で、Performanceパネルがソフトナビゲーションの測定に全面で対応し、Applicationパネルに広告スクリプトの画面が加わった。自分の手で測る13項目を整理した。当サイトの確認結果も載せている。
2025/05/31
THU
00:00:00

ブラウザ・OS 最新バージョン

毎日更新:2026-10-06 調査更新済
  • Android(stable) 未取得
  • Chrome Android(stable) 155.0.8059.30
  • Chrome iOS(stable) 155.0.8059.24
  • Chrome(beta) 156.0.8078.4
  • Chrome(dev) 157.0.8081.0
  • Chrome(stable) 155.0.8059.26
  • Edge(stable) 154.0.4258.37
  • Firefox(stable) 157.0
  • Opera(stable) 136.0.6008.80
  • Safari iOS(stable) 未取得
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株式会社ツクルン

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Webアドバイジング・クリエイター
池田南美夫
もうすぐ●●歳。ずっーと現役SE。日本にインターネットが上陸してから、ずっーと携わる。 ほんとは超アナログ人間のギター弾き、バンドマン。でも音楽活動とSE、案外似てる。