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WordPress 7.2 Beta 1から、管理画面とログイン画面のスクリプト・スタイルの連結が無くなった ── 連結に頼る設定・規則・キャッシュが残っていないか、試験環境で確かめる13項目(2026年10月時点)

目次
  1. 01 何が書いてあるか — 管理画面とログイン画面のスクリプト・スタイルの連結は、7.2 Beta 1で無くなったと、公式が書いている
    1. 開発チームの10月20日の要約が書いたこと
    2. 変更の説明は、変更の記録にそのまま書いてある
    3. Beta 1の告知も、同じ方向を書いている
  2. 02 なぜ・背景 — 連結は通信が1本ずつだった時代の工夫で、10月の間に4段で外された
    1. 連結は、接続を何本も開く時代の工夫だった
    2. 連結の有無と通信の版で、何が違うか
    3. 10月の間に、4段で外された
    4. 1段目(10月6日・r64120): 次の画面の部品を、先に取り寄せる
    5. 2段目(10月13日・r64320): 定義が無ければ、連結しない
    6. 3段目(10月18日・r64485): 使われていなかった圧縮の設定を外す
    7. 4段目(10月19日・r64585): 連結を退役させる
  3. 03 この記事に出てくる用語
    1. 連結(concatenation)
    2. load-scripts.phpとload-styles.php(専用の読み込み口)
    3. 先読み(prefetch)
    4. HTTP/1.1とHTTP/2
    5. 410 Gone
  4. 04 型別 — 連結に頼っている所は、4か所に残りうる
    1. 適用範囲: 管理画面とログイン画面だけが変わる
    2. この記事が測っていないこと
    3. 1つ目: 設定とコードに、連結の名前が残っていないか
    4. 設定ファイルを探す
    5. テーマと追加機能のコードを探す
    6. 2つ目: サーバーの規則に、専用の読み込み口が書かれていないか
    7. 防御ソフトと配信網の規則を探す
    8. 3つ目: キャッシュと最適化の設定が、連結を前提にしていないか
    9. 先読みを妨げる応答ヘッダー
    10. 4つ目: 古い印と、アクセスログと、監視
    11. 試験環境で確かめる手順
  5. 05 明日、自社のサイトで確認できることチェックリスト
  6. 06 代替・他の選択肢 — 連結が無くなったあとの管理画面を、どう守るか
    1. 5つの選び方と、それぞれの限界
    2. 「待つ」は、更新を止めることではない
  7. 07 当サイトで確かめたこと — この変更の対象外のサイトで、読み込みの記録とアドレスを測った
    1. 当サイトは、この変更の対象ではない
    2. 確かめていないこと
    3. この記事の根拠にした10の出典
  8. 08 このテーマは、ここまで
    1. 2026年10月20日 — 7.2 Beta 1の公開と、チャットの要約
    2. これから
    3. 2026年10月23日 — この記事の確認日
  9. 09 この記事のまとめ

01 何が書いてあるか — 管理画面とログイン画面のスクリプト・スタイルの連結は、7.2 Beta 1で無くなったと、公式が書いている

引用について

この記事の「" "」で囲んだ英語の文は、WordPress開発チームの記録、WordPress.orgの告知、IETFの仕様書、MDNの文書からの引用で、日本語訳は記事の筆者が付けたものである。各ページは2026年10月23日に開いて、本文を取り直して確かめた。コードの名前を囲む記号は、引用では省いた。

開発チームの10月20日の要約が書いたこと

WordPress本体の開発チームは、性能を扱うチャットの要約を公開している。2026年10月20日の回の要約は、同日に公開された。要約の最初の項目は、次の2文である。

"@westonruter shared that, as of r64585, eliminating script/style concatenation has landed in WordPress and is included in the 7.2-beta1 release. This retires the use of load-scripts.php and load-styles.php and closed more than 10 Trac tickets, several of which were over 10 years old."

(訳: @westonruterが、r64585の時点で、スクリプトとスタイルの連結の廃止がWordPressに入り、7.2-beta1の版に含まれていると伝えた。これでload-scripts.phpとload-styles.phpの利用が終わり、10件を超えるTracのチケットが閉じられた。そのうちいくつかは、10年より古かった。)

「連結」とは、複数のスクリプトやスタイルシートを、1つにまとめて返す仕組みである(03章で説明する)。r64585は、変更の通し番号である。要約は、連結が使われていた範囲も書いている。連結が使われていたのは、ログイン画面と管理画面で、WordPress本体自身の部品を読み込むときだけだった。サイトを訪れる人が見るページは、この変更の対象ではない。

変更の説明は、変更の記録にそのまま書いてある

変更の通し番号r64585の説明文は、WordPress開発チームのソースコードの保管庫のミラー(GitHub)で読める。変更を管理する窓口(Trac)の頁は、アクセスを断られて読めなかったので、チケットの本文は確かめていない。ミラーの説明文は、冒頭の1文でこう書く。

"Scripts and styles in the admin and on the login screen are no longer concatenated through load-scripts.php and load-styles.php."

(訳: 管理画面とログイン画面のスクリプトとスタイルは、load-scripts.phpとload-styles.phpを通して連結されることは、もう無い。)

説明文の日時は、2026年10月19日の22時45分(協定世界時)である。サイトを運用する側にとって大事な文は、次の2つである。

"The CONCATENATE_SCRIPTS constant is no longer read."

(訳: CONCATENATE_SCRIPTSという定数は、もう読まれない。)

"The loaders now respond with 410 Gone and a one-line plain text explanation, without loading WordPress, so that requests from bots and stale links cost next to nothing."

(訳: 読み込み口は、WordPressを読み込まずに、410 Goneと1行の平文の説明で答えるようになった。ボットや古いリンクからの要求に、ほとんど費用がかからないようにするためである。)

Beta 1の告知も、同じ方向を書いている

WordPress.orgの2026年10月20日の告知「WordPress 7.2 Beta 1 is Ready for Download and Testing」は、管理画面の性能の項目で、この変更を利用者向けの言葉で書く。

"WordPress 7.2 improves admin performance by modernizing how scripts and stylesheets are loaded. Instead of combining assets into large files, WordPress now loads them individually for better browser caching."

(訳: WordPress 7.2は、スクリプトとスタイルシートの読み込み方を新しくして、管理画面の性能を改善する。部品を大きなファイルにまとめる代わりに、ブラウザがよりよく保存できるように、1つずつ読み込む。)

同じ告知は、最終版の公開予定日を、2026年12月8日と書いている。

この日付は予定である。各日の作業は、解説記事「WordPress 7.2は12月8日に出る予定で、ベータは10月20日に始まる ── 日程の各日付に試験環境でやることを割り当てる13項目(2026年10月時点)」に、変更全体を4つの束に分ける方法は、解説記事「WordPress 7.2 Beta 1の告知は変更点を機能名で並べるだけ。自社のサイトに効く場所は、4つの束に分けて試験環境で確かめる ── 確認する13項目(2026年10月時点)」にある。この記事は1つの変更、連結の廃止だけに絞る。

02 なぜ・背景 — 連結は通信が1本ずつだった時代の工夫で、10月の間に4段で外された

連結は、接続を何本も開く時代の工夫だった

開発チームは、変更の説明で、連結が作られた理由と、外す理由を、同じ文で書いている。

"Concatenation paid off when browsers opened few connections per host over HTTP/1.1, but it has long been a source of bugs: dependencies outside the default directories were not honored, SCRIPT_DEBUG and the script_loader_src and style_loader_src filters were ignored, inline styles could be duplicated, and code run by the loaders without WordPress loaded caused fatal errors."

(訳: 連結は、ブラウザが同じ相手先へ開く接続の数が少なかったHTTP/1.1の時代には役に立った。しかし、長い間、不具合の元でもあった。既定の置き場の外にある依存関係が考慮されなかった。SCRIPT_DEBUGと、script_loader_srcおよびstyle_loader_srcのフィルターが無視された。インラインのスタイルが重複しうる。WordPressを読み込まずに読み込み口で動かしたコードが、致命的なエラーを起こした。)

HTTP/1.1の時代は、同じ相手先へ開く接続が少なく、部品を同時に運びにくかった。そこで、運ぶ部品の数を減らす工夫として、部品を1つにまとめる連結が役に立った(筆者の整理)。HTTP/2では、事情が変わる。HTTP/2の仕様書(RFC 9113、2022年6月)は、こう書く。

"Streams are largely independent of each other, so a blocked or stalled request or response does not prevent progress on other streams."

(訳: ストリームは互いにほぼ独立しているので、止まった要求や応答があっても、ほかのストリームの進行は妨げられない。)

ストリームは、要求と応答の1組ごとに作られる通り道である。1本の接続の中で、いくつもの要求を同時に進められるので、部品を細かく分けても、不利になりにくい。

連結の有無と通信の版で、何が違うか

違いを表にする。「連結あり」と「連結なし」の列は、変更の説明文と告知の記述に、筆者の整理を足したものである。

観点連結あり(これまで)連結なし(7.2 Beta 1)
要求の数少ない(1つにまとめて返す)ファイルの数だけ増える
ブラウザの手元の保存まとめた単位で使い回す告知は、ブラウザがよりよく保存できると書く
HTTP/1.1接続が少なく、連結が役に立った(説明文)要求が増える分、不利になりうる
HTTP/2以降連結しなくても、要求を同時に進められる(RFC 9113)部品が細かくても、不利になりにくい
不具合の元置き場の外の部品、デバッグの設定、フィルターが効かない、など(説明文)1つずつ出すので、説明文が挙げた元が無くなる

10月の間に、4段で外された

連結は、1回の変更でいきなり無くなったのではない。開発チームは、10月の間に、4回の変更に分けた。日時は、説明文に書かれた協定世界時である。

連結が外れるまでの日付を横に並べた図。10月6日に先読みを追加、10月13日に既定で連結を止める、10月18日に圧縮の定数を整理、10月19日に連結を退役、10月20日にBeta 1公開とチャットの要約が同日、11月3日に次のチャット、12月8日に最終版の予定
連結が外れるまでの日付。10月6日から19日までが変更の記録、11月3日以降は予定(筆者の整理)

1段目(10月6日・r64120): 次の画面の部品を、先に取り寄せる

最初の変更は、連結を外したときの不利を埋める仕組みだった。説明文は、先読みの動きをこう書く。

"Prefetches are dispatched at the lowest priority and reused from the HTTP cache on the next screen."

(訳: 先読みは、最も低い優先度で出され、次の画面でHTTPのキャッシュから使い回される。)

ログイン画面では、管理画面の最初の表示を妨げる部品を先読みする。ダッシュボードと投稿の一覧では、ブロックエディターのスタイルシートを先読みする。

2段目(10月13日・r64320): 定義が無ければ、連結しない

2つ目の変更で、連結が既定で止まった。説明文は、定数の扱いをこう書く。

"When the CONCATENATE_SCRIPTS constant is not defined, wp_should_concatenate_admin_scripts() now returns false, so load-scripts.php and load-styles.php are only used when a site opts in with define( 'CONCATENATE_SCRIPTS', true )."

(訳: CONCATENATE_SCRIPTSという定数が定義されていないとき、wp_should_concatenate_admin_scripts()は、falseを返すようになった。そのため、load-scripts.phpとload-styles.phpが使われるのは、サイトがdefine( 'CONCATENATE_SCRIPTS', true )と書いて選んだときだけになる。)

この段階では、サイトの運営者が設定で「連結する」と書けば、連結は残った。同じ説明文は、測った結果にも触れている。

"With an empty browser cache, logging in and then opening the Dashboard, the Posts list and the block editor was measured to be faster this way than with concatenation on."

(訳: ブラウザのキャッシュが空の状態で、ログインしてから、ダッシュボード、投稿の一覧、ブロックエディターを開くと、連結を使うときよりも、この方法のほうが速いと測られた。)

同じ説明文は、ブロックエディターが読むTinyMCEについて、束ねた1つのファイルの671 KBの代わりに、2つのファイルの369 KBを読むようになったとも書く。これらの数字は開発者のもので、この記事は測り直していない。

3段目(10月18日・r64485): 使われていなかった圧縮の設定を外す

3つ目は、連結と並んで定義されていた圧縮の定数の整理である。説明文によると、PHPから圧縮して返す動きは、WordPress 4.9.9から行われていなかった。それでも読まれていた定数COMPRESS_SCRIPTS、COMPRESS_CSS、ENFORCE_GZIPの扱いが、この変更で外れた。

4段目(10月19日・r64585): 連結を退役させる

4つ目が、01章で引用した変更である。定数は読まれず、読み込み口は410を返す。翌10月20日に、7.2 Beta 1が公開された。

03 この記事に出てくる用語

連結(concatenation)

複数のスクリプトやスタイルシートを、1つにまとめて返す仕組みをいう。

load-scripts.phpとload-styles.php(専用の読み込み口)

連結のために、管理画面の中に置かれていたファイルである。部品の名前を並べたアドレスで呼ぶと、まとめた1つのファイルを返した。この記事では、「専用の読み込み口」と書くことがある。

先読み(prefetch)

次に使いそうなファイルを、今の画面を表示している間に、低い優先度で取り寄せておく仕組みをいう。

HTTP/1.1とHTTP/2

ブラウザとサーバーが通信するときの約束の版である。02章で引用したとおり、HTTP/2は、1本の接続の中で、複数の要求を同時に進められる。サーバーがどの版で応えているかは、ブラウザの開発者ツールで確かめられる(05章の7番目)。

410 Gone

ページが、意図的に、もう無くなったことを示す応答の番号である。404は「見つからない」、410は「無くなった」と、言い分けられる。

04 型別 — 連結に頼っている所は、4か所に残りうる

適用範囲: 管理画面とログイン画面だけが変わる

変わるのは、WordPressの管理画面とログイン画面で、WordPress本体の部品を読み込む方法である。サイトを訪れる人のページは、変更の対象ではない(01章)。WordPressを使っていないサイトは、この記事の対象外である。7.2に更新するまでは、今の動きのままと考えられるが、版ごとの動きは確かめていない。

この記事が測っていないこと

  • 7.2 Beta 1を実際に動かした結果 — 記録を読んだもので、実機は確かめていない
  • Beta 2以降の変更 — ベータ版は、最終版までに変わりうる

Beta 1の告知は、試験用の版の扱いを、こう書いている。

"This beta release is intended for testing and development only. Please do not install, run, or test this version of WordPress on production or mission-critical websites."

(訳: このベータ版は、試験と開発のためだけのものである。この版のWordPressを、本番のサイトや、止められないサイトに、入れたり、動かしたり、試したりしないでほしい。)

注意

以下の手順は、本番とは別の試験環境で行う。本番のサイトに、7.2 Beta 1を入れて確かめてはならない。

試験環境で確かめる4か所を並べた図。1は設定とコード、2はサーバー規則、3はキャッシュ、4は古い印とログ。設定ファイルの定数や関数の呼び出し、サーバーや防御ソフトや配信網の規則、キャッシュと最適化の追加機能、古いページに残った読み込み先とアクセスログを確かめる
試験環境で確かめる4か所(筆者の整理)

1つ目: 設定とコードに、連結の名前が残っていないか

変更の説明は、連結のために作られた名前の扱いを、次のように変えた。

名前変更後の扱い(説明文から)運用で確かめること(筆者の整理)
CONCATENATE_SCRIPTSもう読まれない設定ファイルに残っていないか
load-scripts.phpとload-styles.php410 Goneで答える規則や監視にこの名前が書かれていないか
script_concat_settings()など5つの関数非推奨になったテーマや追加機能が呼んでいないか
連結用のフィルター4つ非推奨で、戻り値は無視される追加機能が使っていないか
WP_ScriptsとWP_Stylesの連結用の属性非推奨だが、宣言は残る読み書きする追加機能が壊れないか

表の3行目の5つの関数は、_print_scripts()、_print_styles()、script_concat_settings()、in_default_dir()、WP_Dependencies::get_etag()である。4行目のフィルターは、print_head_scripts、print_footer_scripts、print_admin_styles、print_late_stylesである。「宣言は残る」は、非推奨になっても、読み書きは動く、という意味である(説明文の言い換え)。

設定ファイルを探す

設定ファイル(wp-config.php)で、連結と圧縮の4つの定数、CONCATENATE_SCRIPTS、COMPRESS_SCRIPTS、COMPRESS_CSS、ENFORCE_GZIPの名前を検索する。開発者向けの設定の文書は、この4つを並べた項で、性能や読み込みの問題を調べているときを除いて、ほとんどのサイトは手で定義しないほうがよい、と注意している(要旨)。管理画面のJavaScriptが動かないとき、連結を切る定義を足す手順が、昔の作業メモに残っていることがある。7.2 Beta 1の時点の記録では、その定義は読まれないので、足しても効かない(最終版は、後続の告知で確かめる)。

テーマと追加機能のコードを探す

テーマや追加機能が、非推奨になった関数やフィルターを使っていないかを、名前の検索で確かめる。非推奨の関数が呼ばれると、デバッグを有効にした環境では、通知が出るのが、WordPressの通常の仕組みである。今回の関数で出るかどうかは、この記事では確かめていないので、試験環境で見る。

2つ目: サーバーの規則に、専用の読み込み口が書かれていないか

管理画面への入口を、利用者の住所(IPアドレス)やパスワードで制限しているサイトがある。制限をかけつつ、ログイン画面の見た目が崩れないよう、専用の読み込み口だけを許可する書き方があるかもしれない(筆者の推測で、設定の実例は確かめていない)。連結が無くなると、ログイン画面の部品は、管理画面の別のフォルダや、本体のフォルダの個別ファイルになる。許可の対象に、そのフォルダが入っていないと、ログイン画面の部品が制限に当たって、見た目が崩れうる。

防御ソフトと配信網の規則を探す

防御ソフト(WAF)や配信網(CDN)の規則に、専用の読み込み口の名前が書かれていないかも見る。遮断していた規則は、410が返るので、遮断の記録が増えるかもしれない。

3つ目: キャッシュと最適化の設定が、連結を前提にしていないか

ログイン画面や管理画面のページを、キャッシュに保存する設定のサイトがある。保存されたページが、古い専用の読み込み口を指していると、7.2に更新したあと、読み込み先が410になりうる。変更の説明文が「stale links(古いリンク)」と書くのは、この場合を含むと考えられる(筆者の推測)。

先読みを妨げる応答ヘッダー

先読みは、結果をHTTPのキャッシュに残して、次の画面で使い回す仕組みである。MDNは、ヘッダーに注意するよう書く。

"However, as a result you need to be careful with headers — for example certain Cache-Control headers could block prefetching (for example no-cache or no-store)."

(訳: ただし、その結果として、ヘッダーに注意が要る。たとえば、ある種のCache-Controlヘッダーは、先読みを妨げうる(たとえば、no-cacheやno-store)。)

管理画面の部品の応答に、no-storeやno-cacheが付いていると、先読みが働かないかもしれない。試験環境で、数ファイルの応答ヘッダーを見る。

4つ目: 古い印と、アクセスログと、監視

ブックマークや、外から見張る仕組みが、専用の読み込み口のアドレスを持っていることがある。たとえば、稼働確認の仕組みが、専用の読み込み口の200を「正常」の目印にしていたら、更新した日から「異常」と出る。アクセスログでも、要求の元を確かめられる。

試験環境で確かめる手順

05章の13項目を、次の順で進める。

  1. 本番の複製の環境を用意し、複製のバックアップを取る。
  2. 7.2 Beta 1に上げる前に、05章の1〜7番目を終えて、見つかった行の数を書き留める。
  3. 複製を7.2 Beta 1に上げる。方法は、告知が、Beta Testerの追加機能、zipの取得、WP-CLI、Playgroundの4つを挙げている。
  4. ログイン画面を開き、ネットワークの一覧で、名前が「load-」で始まる行を数える(8番目)。
  5. ダッシュボードと投稿の一覧で、応答ヘッダーと見た目を確かめる(9・10番目)。
  6. 崩れがあれば、規則や追加機能を1つずつ外して、戻るかを記録する。
  7. 結果と日付を、05章のメモに足して、本番を上げるかの材料にする。

実務のヒント

確かめる順番は、設定とコード、サーバーの規則、キャッシュ、ログの順にすると、速い。前の2つは検索だけで終わる。後の2つは、試験環境でログイン画面を開いてから確かめる。

管理画面とログイン画面の読み込みの、連結をやめる前と後を比べた図。これまでは、専用の読み込み口が、必要なファイルを1つに束ねて、1回の要求で返す。7.2 Beta 1では、ファイルごとに別のタグで読み込み、次に開く画面の部品を低い優先度で先読みし、専用の読み込み口は410 Goneで答える
連結をやめる前と後。専用の読み込み口の扱いが変わる(筆者の整理)

05 明日、自社のサイトで確認できることチェックリスト

以下は、WordPressの管理画面とログイン画面で、連結に頼っているものが残っていないかを確かめる13項目である。1〜4番目は設定とコード、5〜7番目はサーバーと通信、8〜10番目は7.2 Beta 1の試験環境、11〜13番目はキャッシュ・ログ・監視である。1項目は5分以内でできる。8番目から10番目は、本番ではなく、試験環境で行う。

  • 設定ファイル(wp-config.php)を開き、CONCATENATE_SCRIPTS・COMPRESS_SCRIPTS・COMPRESS_CSS・ENFORCE_GZIPの4つの名前で検索して、見つかった行の数を書き留める
  • 見つかった行のそれぞれに、書いた日と理由のコメントが付いているか見て、付いていない行を一覧に書き出す
  • 使っているテーマと追加機能のフォルダを、script_concat_settingsと_print_scriptsと_print_stylesの3つの名前で検索して、見つかったファイルの数を数える
  • 社内の手順書や過去の作業メモを、「CONCATENATE_SCRIPTS」と「連結を切る」の2つの言葉で検索して、見つかった文書を3つまで挙げる
  • サーバー・防御ソフト・配信網の設定を開き、load-scripts.phpとload-styles.phpの名前が書かれた規則の数を数える
  • 管理画面とログイン画面の入口を制限している規則があれば、許可の対象にwp-adminとwp-includesの中のcssとjsが入っているかを、1行で書く
  • 管理画面を、ブラウザの開発者ツールのネットワークの一覧で開き、3つのファイルについて、通信の版(h2、h3、http/1.1)の列を書き留める
  • 7.2 Beta 1の試験環境で、ログイン画面を開き、ネットワークの一覧で、名前が「load-」で始まる行の数を数える
  • 同じ試験環境の管理画面(ダッシュボードと投稿の一覧)で、部品の応答ヘッダーを3ファイル分開き、Cache-Controlの値にno-storeかno-cacheが入っているかを書き留める
  • ログイン画面とダッシュボードと投稿の一覧の3画面を、今の版と7.2 Beta 1の試験環境で撮影して、2枚ずつ並べ、見た目の違いを数える
  • キャッシュと最適化の追加機能の設定画面を開き、管理画面かログイン画面を対象にしている項目の数を数える
  • アクセスログから、直近7日の、load-scripts.phpとload-styles.phpへの要求の数を数えて、メモに書く
  • 外から見張る仕組み(稼働確認)の設定を開き、見張る先のアドレスにload-scripts.phpかload-styles.phpが入っていないかを確かめ、入っていれば、差し替え先の案を1行書く

10番目の撮影には、当サイトの無料ツールの1つ、🔧 WEBサイトのスクリーンショット、まとめて撮っちゃおツールが使える。サイトのURLを指定して、まとめて撮る道具である。ログイン後の管理画面を撮れるかは、この記事では確かめていない。ログイン画面の見た目の違いを、複数の表示の大きさで比べたいときは、🔧 WEBページのスクリーンショット、表示デバイスの比較をまとめて撮っちゃおツールも使える。

本番と試験環境の違いを、ページごとに自動で比べたいときは、🔧 WEBサイトの状況チェック・比較ツールがある。テスト用のサイトと本番の違いをページごとに比べる道具である(要ログインのツール)。管理画面の中まで比べられるかは、確かめていない。

06 代替・他の選択肢 — 連結が無くなったあとの管理画面を、どう守るか

5つの選び方と、それぞれの限界

7.2 Beta 1の時点の記録では、連結は選べなくなっている。最終版は、後続の告知で確かめる。管理画面の動きを保つ方法を、表にまとめる。「限界」の列は筆者の整理で、いずれも試していない。

選び方使う場面限界(筆者の整理)
何もしない設定ファイルに連結の定義が無く、サーバーがHTTP/2以上のサイト管理画面の動きは、自分の環境で確かめる必要がある
古い定義と規則を整理する連結の名前が、設定や規則に残っていたサイト理由が分からない行は、試験環境で消して様子を見る
キャッシュ・最適化の設定を見直す管理画面やログイン画面を対象にした項目があったサイト追加機能ごとに設定画面が違い、この記事は確かめていない
配信の版を上げる管理画面を、HTTP/1.1で配信しているサイト事業者の対応範囲に左右される
更新を、試験の後まで待つ連結に頼る規則や追加機能が、多く残っていたサイト更新を遅らせても、セキュリティ更新は別に要る

場面で言えば、定義も規則も見つからなかった小さなサイトは、何もしないを選べる。規則や追加機能が多いサイトは、整理と試験が先になりうる。制作会社や事業者に預けているサイトは、7.2へ上げる時期の相談から始められる(筆者の整理)。

「待つ」は、更新を止めることではない

7.2の最終版は、2026年12月8日が公開予定である。それまでも、7.1系のセキュリティ更新は出る。当サイトの解説記事「WordPress 7.1.3の7件の修正は、それぞれ別の機能に当たる ── 自社のWordPressで使っている機能と突き合わせて確かめる13項目(2026年10月時点)」と、「WordPressは5日の間に、セキュリティ更新が2回出た ── 担当サイトの版・自動更新・バックアップを一覧で確かめる13項目(2026年10月時点)」で、更新の確かめ方を扱った。7.2を待つことと、7.1系の更新を続けることは、別の作業である。

実務のヒント

連結の定義が見つかっても、理由が分からないまま消さない。書いた人に聞くか、試験環境で消して、管理画面が崩れないかを見てから、本番で消す。

07 当サイトで確かめたこと — この変更の対象外のサイトで、読み込みの記録とアドレスを測った

当サイトは、この変更の対象ではない

当サイトは、この変更の対象外のサイトである。それでも、「専用の読み込み口への参照が、公開ページに残っていないか」と「そのアドレスが、どう答えるか」は、外から測れる。2026年10月23日に、当サイトの公開ページ3ページ(トップページ、ブログ1本、AI対応診断のページ)を取得して、HTMLの中に、load-scriptsとload-stylesの文字列を数えた。結果は、3ページとも0件だった。

次に、WordPressの標準のアドレスを3つ(ログイン画面のアドレスと、専用の読み込み口の2つ)呼んで、応答の番号を見た。3つとも404だった。404は「見つからない」で、7.2のWordPressが返す410とは違う。当サイトは、このアドレスに、読み込み口としての応答をしない。外からの確認にとどまる。

確かめていないこと

  • 7.2 Beta 1を動かした結果 — 当サイトは対象外で、試験環境も作っていない
  • Tracのチケットの本文 — 頁へのアクセスを断られた
  • 04章の表の「運用で確かめること」の列 — 筆者の整理で、実機の結果ではない

この記事の根拠にした10の出典

引用と日付は、2026年10月23日に、末尾の出典の10ページから確かめた。引用の英文は、原文と全部照らした。

08 このテーマは、ここまで

2026年10月20日 — 7.2 Beta 1の公開と、チャットの要約

7.2 Beta 1が公開され、性能チャットの要約が、連結の廃止がBeta 1に含まれると書いた。

これから

要約は、次のチャットを2026年11月3日と書く。リリースパーティーの予定の記事は、Beta 2を10月27日、最終版を12月8日と書く。変わったときは、この記事に日付つきで追記する。

2026年10月23日 — この記事の確認日

この記事の内容は、2026年10月23日に、10の出典を確かめた時点のものである。

WordPress 7.2 Beta 1で、管理画面とログイン画面のスクリプト・スタイルの連結が無くなった。公式の記録を読み、連結に頼る設定や規則やキャッシュが残っていないか、試験環境で確かめる13項目を、手順と限界つきで整理した。
2025/05/31
THU
00:00:00

ブラウザ・OS 最新バージョン

毎日更新:2026-10-23 調査更新済
  • Android(stable) 未取得
  • Chrome Android(stable) 156.0.8078.47
  • Chrome iOS(stable) 156.0.8078.46
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株式会社ツクルン

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Webアドバイジング・クリエイター
池田 南美夫
もうすぐ●●歳。ずっーと現役SE。日本にインターネットが上陸してから、ずっーと携わる。 ほんとは超アナログ人間のギター弾き、バンドマン。でも音楽活動とSE、案外似てる。