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JSON-LDのHTMLエスケープは、1回しか解除されなくなった ── 自分のサイトに二重エスケープが残っていないか確認する13項目(2026年9月時点)

目次
  1. 01 何が起きたか/いま最新版は何か
    1. Google Search Centralが「HTMLのエスケープ解除は1回だけ」と投稿した
    2. 報じられている影響 ── 二重に変換された文字が、そのまま残る
    3. 公式ドキュメントには、この変更の記載が見つからなかった
  2. 02 なぜ・背景
    1. JSON-LDは、HTMLの中に置かれた「データの塊」だ
    2. 「HTMLのエスケープ」と「JSONのエスケープ」は、別の仕組みだ
    3. 二重エスケープは、担当の部品が2つあるときに起きる
    4. 以前は見逃されていた、と報じられている
    5. 順位が下がる、とは書けない。書けるのは「値が違って読まれる」まで
  3. 03 この記事に出てくる用語
    1. この記事で使う3つの言葉
    2. 似ている言葉の区別
  4. 04 型別に見る、確認すべき範囲と手順
    1. 適用範囲 ── どのサイトが対象になりうるか
    2. 対象になりにくいケース
    3. この報道が測っていないこと
    4. 手順1 ── ページのソースで数える
    5. 手順2 ── リッチリザルトテストで、取り出された値を目で見る
    6. 手順3 ── 文字ごとの書き方を決める
    7. 直し方は「変換を入れる担当を1か所にする」が基本
  5. 05 明日確認できるチェックリスト
    1. チェックリストの狙い
    2. 項目の内訳と、かかる時間の目安
    3. 何から手を付けるか
  6. 06 代替・他の選択肢の比較
    1. 確認する手段は1つではない
    2. 6つの使い分け
    3. JSON-LDの代わりに、MicrodataやRDFaで書く場合
    4. 3つの形式を比べる
    5. メリットとデメリット、そして形式を変えれば解決とは言えない理由
  7. 07 当サイトの状況
    1. 何を、どうやって数えたか
    2. 数えた結果
    3. この結果から言えないこと
  8. 08 このテーマの、これまで
    1. 「0件」の書き方は、以前も問題になった
    2. 「出力は在るのに、値だけが違う」形は、他でも見た
    3. 合計や見た目だけで安心しなかった記録
    4. 構造化データの記事との関係
  9. 09 この記事のまとめ

01 何が起きたか/いま最新版は何か

Google Search Centralが「HTMLのエスケープ解除は1回だけ」と投稿した

2026年8月21日、Google Search Centralの公式LinkedInアカウントが、構造化データ(JSON-LD)の取り出し方を変えたと投稿した。投稿日は、Search Engine RoundtableのBarry Schwartz氏の記事に書かれた日付に従っている。筆者が開いたLinkedInのページには「1か月前」としか表示されておらず、日付そのものは確かめられなかった。投稿の一文は次のとおりだ。

"To bring our parser up to JSON and other standards, we changed our JSON-LD extraction and are now only applying a single pass of HTML unescaping."

(訳: 私たちのパーサーをJSONなどの標準に合わせるため、JSON-LDの取り出し方を変更し、現在はHTMLのエスケープ解除を1回だけ行っている。)

ここでいう「HTMLのエスケープ解除」とは、&や<のように、文字を別の書き方で表したものを元の文字に戻す処理のことだ。変更後は、この「戻す」処理が1回しか行われない。何回戻していたのかという細部は、投稿の文面には書かれていない。

報じられている影響 ── 二重に変換された文字が、そのまま残る

報道によれば、以前のGoogleは、二重に変換された文字も結果的に元へ戻して読んでいた。たとえばページのソースに&と書かれていても、最終的には「&」として扱われていた。変更後は戻す処理が1回で止まるため、&は&という文字列のまま残る。意図した値は「&」なのに、読まれる値は「&」になる。同じ報道は、数字を使った書き方を二重にした形(✔のような形)も、元の文字に戻らずそのまま残ると伝えている。

ソースに書かれた文字が、以前と現在でどう読まれるかを比べた3行の図。1行目は「A & B」で、以前も現在も「A & B」。2行目は「A & B」で、以前も現在も「A & B」。3行目は二重に変換した「A & B」で、以前は「A & B」に戻っていたが、現在は「A & B」が残る(この行だけ赤で強調)。
戻す回数が1回になると、二重に変換された文字だけが途中の形で残る

公式ドキュメントには、この変更の記載が見つからなかった

2026年9月29日に、Googleの構造化データの入門ページ(最終更新2025年12月10日)と、構造化データの一般ガイドライン(最終更新2026年7月10日)の2ページを開いて確認した。どちらにも、JSON-LDのエスケープの扱いを説明した記述は見つからなかった。筆者が確認できた公式の情報は、上のLinkedInの投稿1件だけだ。

報道は、投稿に続けてGoogleが「標準のJSONエスケープか、Unicodeの16進数エスケープ(\u0026のような形)に更新してほしい」と案内したと伝えている。また、Googleのゲイリー・イリーズ氏がJSONの仕様(RFC 8259)の第7節を参照したとも報じられている。筆者が開けたLinkedInの表示では最初の一文しか確認できなかったため、この案内は「報じられている内容」として扱う。

注意

「この変更で順位が下がる」「リッチリザルトが一斉に消える」と断言する解説を見かけることがある。公式の投稿が述べているのは、取り出し方を変えた、という点だけだ。影響を受けたサイトの数や、実際に表示が変わった機能の一覧は、筆者が確認した範囲では公表されていない。

出典

本記事の引用文は、2026年9月29日にGoogle Search CentralのLinkedIn投稿、Search Engine Roundtableの記事、Googleの公式ドキュメント、RFC 8259、MDN、PHPマニュアルの該当ページを開いて確認したものです。ページは今後更新される可能性があるため、実際に使う際は最新のページを直接開いてください。

02 なぜ・背景

JSON-LDは、HTMLの中に置かれた「データの塊」だ

Googleの公式ドキュメントは、JSON-LDを次のように説明している。

"A JavaScript notation embedded in a <script> tag in the <head> and <body> elements of an HTML page."

(訳: HTMLページの<head>要素と<body>要素の中の、<script>タグに埋め込まれたJavaScriptの記法。)

ブラウザの側から見ると、この<script>は実行される命令ではなく、ただのデータだ。MDNは、JavaScript以外の種類を指定した<script>について「埋め込まれた内容はデータのブロックとして扱われ、ブラウザは処理しない」と説明している(原文: "The embedded content is treated as a data block, and won't be processed by the browser.")。画面には何も表示されないので、中身に誤りがあっても、ページを見ているだけでは気づけない。

「HTMLのエスケープ」と「JSONのエスケープ」は、別の仕組みだ

JSON-LDのブロックには、2つの言語の決まりが同居している。1つはHTMLの決まりで、「&」を&amp;と書く形がこれにあたる。もう1つはJSONの決まりで、バックスラッシュから始まる書き方がこれにあたる。JSONの仕様であるRFC 8259の第7節は、エスケープが必須の文字を次のように定めている。

"All Unicode characters may be placed within the quotation marks, except for the characters that MUST be escaped: quotation mark, reverse solidus, and the control characters (U+0000 through U+001F)."

(訳: すべてのUnicode文字は引用符の中に置いてよい。ただし、必ずエスケープしなければならない文字は除く。引用符、バックスラッシュ、制御文字(U+0000からU+001F)である。)

この一覧に、「&」は入っていない。JSONとしては、「&」はそのまま書いてよい文字だ。一方で、どの文字も\u0026のような形で書き表すことはできる。HTMLの&amp;は、JSONの側から見れば、ただの文字の並びにすぎない。

二重エスケープは、担当の部品が2つあるときに起きる

ここから先は、筆者が測った事実ではなく、一般的な仕組みの説明だ。管理画面で「A & B」と入力した文字は、保存されるときか、画面に出るときに、HTML用に変換されることが多い。その変換済みの値を、JSON-LDを出力する部品が受け取ってさらに変換すると、変換が2回かかる。

二重エスケープが起きる流れの図。左は管理画面に入力した元のデータ「A & B」、中央は画面用にHTMLへ変換する部品を通した1回目の変換「A &amp; B」、右はJSON-LDを出力する部品がもう一度変換した2回目の変換「A &amp;amp; B」(赤)。下に、出力結果に二重の形が残っていないかを確認する、と書かれている。
変換を入れる部品が2つあると、結果が二重になる

以前は見逃されていた、と報じられている

報道が伝える「以前の読まれ方」が正しいなら、二重になっていても、Googleが元の文字に戻してくれていた。ページを見ている人にも、検索結果にも、目に見える不具合は出ない。誤りが在っても、誰も気づく機会がなかったことになる。

順位が下がる、とは書けない。書けるのは「値が違って読まれる」まで

この変更で確かに言えるのは、二重に変換された文字が、意図と違う文字列として読まれうる、という点までだ。たとえば会社名が「A & B」のはずが、構造化データの上では「A &amp; B」になる、という形になる。順位にどう響くかは、公式の投稿には書かれていない。リッチリザルトの名前欄や説明欄に、意図しない文字列が出る可能性は考えられるが、それが起きたサイトの数は公表されていない。

実務のヒント

JSON-LDの中で、閉じタグを表す文字列が途中に混ざることを避けたい場合、「<」を&lt;ではなく\u003Cと書くのがJSON側のやり方だ。PHPのjson_encode関数には、そのためのJSON_HEX_TAGという指定がある。HTMLの書き方で解決しようとしないことが、二重を避ける近道になる。

03 この記事に出てくる用語

この記事で使う3つの言葉

用語

HTMLエスケープ(文字参照):「&」「<」「>」「"」のような、HTMLの中で特別な意味を持つ文字を、別の書き方で表す決まり。「&」なら&amp;と書く。数字を使って表す書き方もある。ブラウザは、HTMLの本文に書かれたこの形を元の文字に戻して表示する。

用語

JSONのエスケープ:JSONの文字列の中で、引用符やバックスラッシュなどを表すための決まり。バックスラッシュから始める。\"は引用符、\\はバックスラッシュ、\nは改行、\u0026は「&」を表す。決まりはRFC 8259の第7節にある。

用語

二重エスケープ:すでに変換された文字を、もう一度変換してしまい、&amp;amp;のような形になった状態。1回だけ元に戻す読み方では、最後まで戻りきらず、途中の形が残る。

似ている言葉の区別

本記事では、&amp;の形はHTMLエスケープ、バックスラッシュから始まる形はJSONエスケープと呼び分ける。同じ「&」を表す書き方が2種類あり、どちらの決まりで書くかを取り違えると、二重になる。

04 型別に見る、確認すべき範囲と手順

適用範囲 ── どのサイトが対象になりうるか

JSON-LDを出しているサイトは、原則として対象になりうる。中でも確認の優先度が高いのは、次の3つの形だ。管理画面から会社名や記事タイトルを入力し、それをテンプレートがJSON-LDに組み込むサイト。テーマやプラグインがJSON-LDを自動で出力しているサイト。複数の部品がそれぞれ値を加工してから渡しているサイト。「自分は手書きしていない」というサイトほど、どの部品が変換しているかを知らないので、確認する意味が大きい。

対象になりにくいケース

Googleが対応する構造化データの形式は、JSON-LD・Microdata・RDFaの3つだ(公式ドキュメントの原文: "In order to be eligible for rich results, mark up your site's pages using one of three supported formats:"。この後に「JSON-LD (recommended)」「Microdata」「RDFa」が並ぶ。訳: リッチリザルトの対象になるには、サイトのページを、次の3つの対応形式のうち1つでマークアップする。JSON-LD(推奨)、Microdata、RDFa)。今回の投稿が述べているのはJSON-LDの取り出し方であり、Microdata・RDFaへの言及は、筆者が確認した範囲では見当たらなかった。また、JSON-LDの中に「&」や引用符を含む文字がひとつもなければ、二重エスケープの入り込む余地は小さい。

この報道が測っていないこと

今回の変更について、報道や公式の投稿から分からないことがある。

  • 影響を受けたサイトの数や割合
  • どのリッチリザルトの機能で、実際に表示が変わったのか
  • Google以外の検索エンジンや、AI検索の取り出し方がどうなっているのか
  • Googleの内部で、どの段階で解除が行われているのか

本記事の後半で、当サイトのページを数えた結果を載せる。その数え方は、公式が説明した「1回だけ解除する」を手元で真似た簡易版であり、Googleの内部処理そのものを再現したものではない。

手順1 ── ページのソースで数える

最初にやるのは、自分のページのソースの中で、二重の形が何件あるかを数えることだ。ブラウザでページを開き、ページのソースを表示して(Windowsなら Ctrl+U)、検索欄にapplication/ld+jsonと入れると、JSON-LDのブロックの位置が分かる。その中を&amp;amp;で検索して件数を控える。0件なら、この種類の二重エスケープは見つからなかったことになる。

確認する3ステップの図。ステップ1は数える(ソースを表示して二重の形を探し、件数を控える)、ステップ2は読む(リッチリザルトテストで取り出された値を自分の目で見る)、ステップ3は直す(入れる担当を1か所に決めて、結果を数え直す)の3つのカードが矢印で並ぶ。
確認は「数える・読む・直す」の順に進める

検索する形は「&amp;amp;」の1つでは足りない。数字を使った書き方の二重(&amp;#で始まる形)や、引用符・不等号の二重(&amp;quot;、&amp;lt;、&amp;gt;)も同じ仕組みで起きる。ソースの検索では、この4種類を、JSON-LDのブロックの中に限って数える。ブロックの外の本文にHTMLエスケープが在るのは、正しい書き方だからだ。

手順2 ── リッチリザルトテストで、取り出された値を目で見る

ソースを数えただけでは、Googleがどう読んだかは分からない。そこで、リッチリザルトテストで同じページを開く。Googleの公式ドキュメントは、テストの役割を次のように書いている。

"You can test compliance with technical guidelines using the Rich Results Test and the URL Inspection tool, which catch most technical errors."

(訳: 技術ガイドラインへの適合は、リッチリザルトテストとURL検査ツールで確認できる。これらはほとんどの技術的エラーを見つける。)

この2つは、エラーの有無を見つけるための道具だ。今回のように、エラーにはならず値だけが違う場合は、検出された項目の名前欄や説明欄の文字を、画面に見えている表記と自分の目で比べる必要がある。エラーが0件でも、値が違って読まれている可能性は消えない。

手順3 ── 文字ごとの書き方を決める

JSON-LDに書く文字を、どのエスケープで書くかを整理すると、次の表のようになる。右端の列は、二重になってしまう典型的な形だ。

表したい文字必ずエスケープが要るか(RFC 8259)安全な書き方二重になった形
引用符(")要る\"&amp;quot;
バックスラッシュ(\)要る\\—
改行などの制御文字要る\n など—
アンパサンド(&)要らない(そのまま書いてよい)& または \u0026&amp;amp;
小なり(<)要らない(閉じタグ対策で\u003Cも使える)< または \u003C&amp;lt;

PHPのjson_encode関数には、この書き分けのための指定がある。PHPマニュアルは、JSON_HEX_AMPを「All & are converted to \u0026.(すべての&が\u0026に変換される)」、JSON_HEX_TAGを「All < and > are converted to \u003C and \u003E.(すべての<と>が\u003Cと\u003Eに変換される)」と説明している。JSONの側の変換はJSONの道具に任せ、HTMLの変換をJSONの値にかけない、というのが基本の形だ。

たとえば次のように書く。元の文字のまま渡し、HTML用の変換をかけずにJSONへ書き出す例だ(筆者のサーバーのPHPで出力を確かめた)。

$data = ['name' => 'A & B <b>'];
echo json_encode($data, JSON_HEX_TAG | JSON_HEX_AMP | JSON_UNESCAPED_UNICODE);
// 出力: {"name":"A \u0026 B \u003Cb\u003E"}

出力の「&」は\u0026に、「<」「>」は\u003Cと\u003Eに書き換わっている。1回解除したあとの値は「A & B <b>」に戻る。HTMLの&amp;をここで自分の手で足さないことが、二重を避ける書き方になる。

直し方は「変換を入れる担当を1か所にする」が基本

これは公式が示した手順ではなく、一般的な考え方だ。二重の原因は、変換を入れる担当が2か所以上あることだ。JSON-LDを出力する部品が値を受け取るとき、その値がすでにHTML用に変換済みかどうかを確かめる。変換済みなら、JSON側でもう一度HTML用に変換する処理を外す。担当を決めたあとは、必ずソースを数え直す。直したつもりの部品と別の部品が、同じ値をまた変換していることがあるからだ。

05 明日確認できるチェックリスト

チェックリストの狙い

以下は、01章から04章の内容を、実際に手を動かして確認するための13項目だ。前半は自分のページのソースと、Googleが取り出した値の確認、後半は原因の部品を特定して直し、結果を記録する内容になっている。チェックの状態はブラウザ内にのみ保存され、サーバーには送信されない。

  • トップページを開いてページのソースを表示し、「application/ld+json」で検索して、JSON-LDのブロックが何個あるか数える
  • JSON-LDのブロックの中を、&amp;amp;で検索して、何件あるか数える
  • JSON-LDのブロックの中を、&amp;#で検索して、何件あるか数える
  • JSON-LDのブロックの中を、&amp;quot;・&amp;lt;・&amp;gt;で検索して、3つの件数を足す
  • 会社名や商品名の中に「&」を含むページを1つ選び、その名前がJSON-LDの中でどう書かれているか目で確認する
  • そのページをリッチリザルトテストで開き、検出された項目の名前欄が、画面に見えている表記と同じか確認する
  • 同じページの説明欄でも、名前欄と同じ確認をして、文字化けや余計な記号が混ざっていないか確認する
  • 記事ページ・商品またはサービスのページ・トップページから1つずつ選び、1番目から4番目を繰り返す
  • JSON-LDの中に\u0026が何件あるか数え、1件を選んで、表示されるべき文字と合っているか確認する
  • JSON-LDを出している部品を、CMS本体・テーマ・プラグインのうち、管理画面の名前で3つ以内に絞って書き出す
  • 書き出した部品ごとに、管理画面で「エスケープ」または「サニタイズ」に関する設定があるか、設定画面を検索して確認する
  • 見つかった件数と、疑わしい部品の名前を、1枚のメモに書き出す
  • 直したあとで、同じ3ページについて1番目から4番目をもう一度数え、件数が0になったか確認する

項目の内訳と、かかる時間の目安

  • 1〜4番目(4項目):ソースで二重の形を数える。目安は8分
  • 5〜7番目(3項目):取り出された値を目で確認する。目安は7分
  • 8〜9番目(2項目):ページの種類を広げて確認する。目安は6分
  • 10〜11番目(2項目):原因の部品を絞る。目安は8分
  • 12〜13番目(2項目):記録して、直したあとに数え直す。目安は10分

13項目すべてに目を通した場合の時間の目安は合計39分程度だ。1番目と2番目だけなら、1分もかからない。

何から手を付けるか

JSON-LDを自分で書いておらず、どの部品が出しているかも分からない場合は、1番目から4番目を先に済ませる。件数が0なら、まず安心してよい。1件でも見つかった場合は、5番目から7番目で、その値がGoogleにどう読まれているかを確認し、それから10番目以降の原因の絞り込みに進むとよい。0件だったサイトでも、ページの種類を変えて8番目を1回は行う。

06 代替・他の選択肢の比較

確認する手段は1つではない

二重エスケープを見つける方法は、1つの道具に限らない。ソースを直接数える方法、Googleが取り出した値を見る方法、公開後のURLをGoogleがどう見たかを確認する方法で、分かることが違う。

手段わかること費用備考
ページのソース表示と検索出力されたJSON-LDに、二重の形が何件あるか無料Googleが取り出した値までは分からない
Rich Results TestGoogleが検出した項目と、その値無料URLを入れる方法と、コードを貼る方法がある
URL検査ツール(Search Console)公開済みのURLを、Googleがどう見たか無料所有権の確認が済んだサイトで使う
Schema Markup Validatorschema.orgの文法として正しいか無料Googleの表示可否とは別の確認になる
🔧 コウゾウ(構造化データ自動作成ツール)JSON-LDのたたき台を作成できる無料出力後のエスケープの確認は、上の手段で行う
🔧 WEBサイト総合分析・レポートツールページ全体の状態をまとめて確認できる無料二重エスケープの確認そのものは、上の手段で行う

6つの使い分け

この表が示すのは、ソースを数える方法と、Googleの取り出し結果を見る方法は、どちらも代わりにならないという点だ。ソースには二重の形があるのに、Googleの表示は正常に見えることもある。逆に、ソースが正しくても、別の部品が後から書き換えていることもある。05章のチェックリストの1〜4番目は表の1行目、5〜7番目は2行目と3行目を使うように組んである。

JSON-LDの代わりに、MicrodataやRDFaで書く場合

二重エスケープの話を読むと、JSON-LDをやめてMicrodataやRDFaにすれば済むのでは、という疑問が出る。Googleの構造化データの入門ページは、3つの形式の位置づけを次のように書いている。

"all 3 formats are equally fine for Google, as long as the markup is valid and properly implemented per the feature's documentation."

(訳: マークアップが有効で、機能のドキュメントに従って正しく実装されている限り、3つの形式はどれもGoogleにとって同じように問題ない。)

同じページは続けて、「サイトの構成が許すなら、JSON-LDの使用を推奨する。ウェブサイトの所有者にとって、大規模でも実装・保守しやすい方法だからだ(言い換えると、利用者のミスが起きにくい)」と説明している(原文: "Google recommends using JSON-LD for structured data if your site's setup allows it, as it's the easiest solution for website owners to implement and maintain at scale")。

3つの形式を比べる

観点JSON-LDMicrodataRDFa
Googleの扱い推奨。3形式とも対応対応対応
どこに書くかheadとbodyの中の、scriptタグの中HTMLのタグの属性。主にbodyで使い、headでも使えるHTMLのタグの属性。headとbodyの両方でよく使われる
今回の二重エスケープの影響受ける。JSONの中の文字列として、HTMLエスケープの解除が1回だけ行われて読まれる今回の投稿にMicrodataへの言及は見つからなかった。属性値なので、HTMLの通常のエスケープの規則で書くMicrodataと同じ。言及は見つからなかった
保守のしやすさGoogleは、最も実装・保守しやすい形式と説明している。画面に見える文章とは絡み合わない画面に見える文章のタグに属性を付けるため、文章とマークアップが同じ場所にあるMicrodataと同じ。見える内容に対応する属性を付ける

メリットとデメリット、そして形式を変えれば解決とは言えない理由

JSON-LDのメリットは、Googleの説明どおり、見える文章とマークアップが絡み合わず、入れ子のデータも書きやすいことだ。後から挿入されたJSON-LDも読めると書かれている。デメリットは、今回のように取り出し方が変わると、影響を受ける形式だという点だ。MicrodataとRDFaは見える内容と同じ場所に属性を付けるので、文章を書き換えるたびに、属性の側も見直す必要がある。

ただし、形式を変えれば解決する、という話ではない。今回の変更が述べているのはJSON-LDの取り出し方であり、確認すべきなのは、JSON-LDの中の文字列を標準の書き方で正しく出力できているかどうかだ。筆者はMicrodataとRDFaの読み取りが実際にどう動くかまでは確かめていないので、形式の乗り換えは、この記事の確認項目の代わりにならない。

07 当サイトの状況

何を、どうやって数えたか

当サイトのJSON-LDに、二重の形が残っていないかを2回に分けて数えた。1回目は2026年9月29日12時51分に、トップ・ブログ一覧・記事一覧・ツール一覧・ブログ記事6本・SEO記事6本・ツール3本の合計19ページを対象にした。それぞれのページのソースからJSON-LDのブロックを取り出し、HTMLのエスケープを1回だけ解除してからJSONとして読み、中の文字列の値を1つずつ確かめた。アクセスには、当サイト自身であることが分かる名前を付けている。2回目は同じ日の13時台に、サイトマップに載っている全297URLを取得して、同じ考え方で数えた。

数えた結果

1回目の19ページでは、ブロックが55個、中の文字列が2,588個あり、JSONとして読めなかったブロックは0個だった。2回目のサイトマップ全297URLでは、ブロックが881個あり、881個すべてがJSONとして読み込めた。取得のエラーは0件だった。

肝心の二重の形は、どちらの回も0件だ。ブロックの中の&amp;amp;は0件で、引用符や不等号などの二重の形も0件だった。2回目では、HTMLエスケープの形(&amp;や&quot;、&lt;、数字を使った形)そのものが、ブロックの中に1件もなかった。数え方が壊れていないことを確かめるため、どちらの回も先に、二重の形を入れたダミーの文字列で試し、見つかることを確認している(1回目は二重の形が2つ入ったダミーで2件、2回目は1つ入れたダミーで1件が検出された)。

一方で、JSON側の書き方である\u0026は、1回目の19ページのうち、ツール一覧とFAQ作成ツールの2ページに合計11件あった。「FAQ(Q&A)」のように「&」を含む名前で、1回解除したあとの値は意図どおりの「&」だった。当サイトのブログでは、本番公開のあとの確認でも、ページ内に&amp;amp;が0件かを毎回数えている。

この結果から言えないこと

今回の数え方には限界がある。2回目に数えたのはサイトマップに載っている297ページだけで、noindexにしているページと会員ページは数えていない。管理画面の中も含まれない。また、手元で再現したのは公式が説明した「1回だけ解除する」の簡易版で、Googleが実際にどう読んでいるかは確かめていない。297ページで0件だったことは、数えていないページでも0件であることを保証しない。

08 このテーマの、これまで

「0件」の書き方は、以前も問題になった

今回の確認で「0件だった」と書けるのは、探した範囲の中での話だ。この点は、以前の記事で繰り返し扱ってきた。探した数を書かずに「0件」と書いた反省は「0件」に、探した数を書いていなかった ── 9種類で確かめた5日後、73種類で確かめ直したに、「0件」が安心を意味するとは限らないことは「0件」は安心ではない、「N件」は危険ではない ── 同じ1日に、サイトを調べる針が両方向に倒れたにまとめてある。

「出力は在るのに、値だけが違う」形は、他でも見た

ページの出力そのものは在るのに、値だけが意図と違っていた例は、出力は在った。だから誰も測らなかった ── datePublished・og:type・用語ハイライト・sitemapで見つけた4つの「値だけ違う」穴で扱った。二重エスケープも、出力は在るのに値が違って読まれるという点で、同じ形をしている。

合計や見た目だけで安心しなかった記録

毎朝の警告を種類別に数え直し、合計だけでは見えなかった中身を確かめた記録は毎朝の「警告1,415件」を、初めて種類別に数えた ── 96.7%は見なくていいもので、唯一の「本物」は自分で叩くまで分からなかったにある。リンク切れ0本という確認の、その先の段階を扱ったのは「リンク切れ0本」も「200が返る」も、まだ2段目だった ── 番号が変わるサイトで見つけた、リンクの3段目のずれだ。ログを行全体で探すと、正反対の2つが混ざる点は「AIからの流入60件」を数え直したら、60件ともAIが自分の名前を名乗った文字列だった ── ログを行全体で探すと、正反対の2つが混ざるで書いた。いずれも、1つの数字や1つの見た目だけで判断せず、中身の値を確かめるという点で、今回の確認とつながっている。

構造化データの記事との関係

構造化データは、書いただけでは表示が保証されないことを、FAQとHow-toのリッチリザルト廃止は、同じ時期の話ではなかった ── 自分のサイトの構造化データを確認する13項目(2026年9月時点)や構造化データは、構文が正しくても消えることがある ── 手動による対策の条件を確認する14項目で扱った。今回の二重エスケープは、そのさらに手前、値が意図どおりに読まれているかという段階の確認にあたる。

2026年8月、GoogleはJSON-LDを取り出すときのHTMLエスケープ解除を1回だけにしたと投稿した。二重エスケープが残っていないかを、ページのソースとリッチリザルトテストで確かめる13項目と、当サイトのサイトマップ297ページで数えた結果をまとめた。
2025/05/31
THU
00:00:00

ブラウザ・OS 最新バージョン

毎日更新:2026-09-29 調査更新済
  • Android(stable) 未取得
  • Chrome Android(stable) 155.0.8059.16
  • Chrome iOS(stable) 154.0.8037.55
  • Chrome(beta) 155.0.8059.12
  • Chrome(dev) 156.0.8072.0
  • Chrome(stable) 155.0.8059.12
  • Edge(stable) 154.0.4258.37
  • Firefox(stable) 156.0.1
  • Opera(stable) 136.0.6008.52
  • Safari iOS(stable) 未取得
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このサイトで書いている人

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池田南美夫
もうすぐ●●歳。ずっーと現役SE。日本にインターネットが上陸してから、ずっーと携わる。 ほんとは超アナログ人間のギター弾き、バンドマン。でも音楽活動とSE、案外似てる。