動画をGoogle検索に載せるには ── インデックス登録の5条件とVideoObjectを確認する15項目(2026年9月時点)
動画をGoogle検索に載せるには ── インデックス登録の5条件とVideoObjectを確認する15項目(2026年9月時点)
01 何が起きたか — 動画がGoogle検索に載るためには、5つの条件がある
「動画を置いた」ことと「動画がインデックスされる」ことは別
ページに動画を1本埋め込んだからといって、その動画が検索結果に大きなサムネイル付きで表示されるとは限らない。Google Search Centralの公式ガイド「動画SEOのベストプラクティス」は、動画がインデックス登録の対象になるための条件を、原文のまま5つ列挙している。ウォッチページ(動画を主役として掲載しているページ)自体がインデックスされていること、そのインデックス済みウォッチページが検索で一定の成果を出していること、動画がそのウォッチページに埋め込まれていること、動画が他の要素の裏に隠れて表示されていないこと、そして動画に安定したURLで取得できる有効なサムネイルがあること、の5つだ。数え直しても5つで、これ以外の条件は同じ節には列挙されていない。
この記事が確認するのは、更新され続けているページである
本記事で参照する公式ガイドのうち、動画SEOのベストプラクティスは2025年12月18日、VideoObject構造化データのガイドは2026年9月8日の更新が、それぞれページ末尾で確認できた。動画の検索機能は、Search Consoleのレポートや構造化データの仕様がまだ動いている領域であり、本記事の内容も確認した時点のものとして扱ってほしい。
注意
「動画を置けばインデックスされる」わけではない。ページ本体がインデックスされていない、あるいは検索での成果が乏しいウォッチページに置かれた動画は、動画自体がどれだけ良くても、この5条件の1つ目・2つ目の時点でつまずく。
02 なぜ・背景 — ウォッチページの成果と、動画ファイルへの到達性
ウォッチページが「成果を出している」ことまで条件に入っている
5条件のうち見落とされやすいのが2つ目である。単にページがインデックスされているだけでは足りず、「そのインデックス済みウォッチページが、検索で一定の成果を出している」ことまでが条件に含まれている。これは、動画のためだけに用意した薄いページを大量生産しても、そのページ自体が検索で見られていなければ、動画機能の対象になりにくいことを意味する。ページ本体の質と、そこに置く動画の質は、切り離して考えられない。
サムネイルには、最低サイズと安定URLの条件がある
5つ目の「有効なサムネイル」についても、公式ガイドは具体的な数値を示している。対応形式はBMP・GIF・JPEG・PNG・WebP・SVG・AVIFで、サイズは「最小60×30ピクセル、より大きい方が望ましい」とされ、Googlebotが常時アクセスできる安定したURLに置く必要がある。動的にサムネイルを生成する仕組みを使っている場合、生成に失敗したり一時的に404を返したりする瞬間があると、この条件から外れてしまう。
動画ファイルそのものを、noindexやrobots.txtでブロックしてはいけない
もう1つ、条件の5つには含まれないが同じガイドで強調されている点がある。「Googleが動画のストリーミングファイルURL(M3U8など)を取得できるようにすること。動画バイト列そのもののURLを、noindexルールやrobots.txtファイルでブロックしないこと」という記述だ。動画ページ自体はインデックスさせたいのに、動画配信専用のサブドメイン(streamserver.example.comのような形)をrobots.txtで一括ブロックしていると、この条件に抵触する。公式ガイドは、動画を配信するサーバーとメインサイトの両方が、Google検索の技術要件を満たしている必要があると明記している。
注意
CDNや配信専用サブドメインを持っている場合、メインサイトのrobots.txtだけでなく、配信サブドメイン側のrobots.txtも確認する。「メインサイトは許可しているが、配信サブドメインは全面禁止していた」という食い違いは起こりやすい。
対応している動画ファイル形式は、思っているより幅広い
動画自体のファイル形式についても、公式ガイドは対応形式を具体的に列挙している。原文どおりに並べると、3GP・3G2・ASF・AVI・DivX・M2V・M3U・M3U8・M4V・MKV・MOV・MP4・MPEG・OGV・QVT・RAM・RM・VOB・WebM・WMV・XAPの21形式が挙げられている。実務でよく使われるMP4やWebMはもちろん対応しているが、これだけ多くの形式が並んでいるということは、逆に言えば「対応していない形式を使っている」ことが原因でインデックスされないケースは、それほど多くないということでもある。つまずいている場合は、形式そのものより、01・02章で見た5条件のどこかを疑ったほうが早い。
03 この記事で出てくる用語
用語
ウォッチページ(watch page)—動画を主役として掲載しているページのこと。動画ランディングページ、テレビ番組の1話分のページ、ニュース動画のページなどが該当する。各ウォッチページは一意のタイトルと説明を持つ必要がある。
VideoObjectは、動画1本ごとに必要な構造化データ
本記事で繰り返し登場するVideoObjectは、Schema.orgが定義する構造化データの型の1つで、動画1本の情報をGoogleに正確に伝えるために使う。ページに埋め込まれた動画ごとに、別々のVideoObjectを用意するのが基本になる。
用語
VideoObject—動画の構造化データ。必須プロパティはname・thumbnailUrl・uploadDateの3つ。推奨プロパティとしてdescription・duration・contentUrl・embedUrlなどがある。
「キーモーメント」は、動画の中の見出しのようなもの
検索結果に表示された動画の下に、章立てのようなタイムスタンプ付きのセグメントが並ぶことがある。これが「キーモーメント」機能で、公式ガイドは「利用者が本の目次のように動画のセグメントを移動できる機能」と説明している。実装方法はClip構造化データとSeekToAction構造化データの2種類があり、違いは06章で詳しく比較する。
「動画のインデックス登録レポート」は、Search Console内の専用レポート
本記事のチェックリストで繰り返し参照するのが、Search Consoleの「動画のインデックス登録レポート」である。このレポートは、サイト内に動画が検出された場合にのみ、左側のナビゲーションに表示される。動画が1本も検出されていないサイトでは、そもそもこのレポート自体が表示されない。
04 型別 — 適用範囲・この記事が測っていないこと・手順
🅰 適用範囲 — 自社ホスティングと、他社プラットフォーム埋め込みで扱いが変わる
本記事の内容がそのまま当てはまるのは、動画ファイルを自社サーバーやCDNでホストし、ページに直接埋め込んでいる場合である。一方、YouTubeやVimeoなど他社プラットフォームの動画を、iframeで埋め込んでいるだけのサイトについて、公式ガイドは次のように述べている。「サイトが他社プラットフォーム(YouTube・Vimeo・Facebookなど)から動画を埋め込んでいる場合、Googleは自社のページと、他社プラットフォームの対応ページの両方に、動画をインデックスすることがある」。そして「両方のバージョンが、動画のインデックス基準を満たしている限り、Google上の動画機能に表示されることがある」とも続けている。つまり埋め込みだけでも対象にはなりうるが、ウォッチページ自体の質を問う条件(01・02章の5条件)は、埋め込みの場合にも同じように適用される。
🅱 この記事が測っていないこと・分からないこと
公式ガイドを確認しても、明確にされていない点がある。第一に、動画インデックス登録が、通常の検索順位そのものにどれだけ影響するかという重み付けは公開されていない。第二に、キーモーメント機能がクリック率にどれだけ影響するかという数値も、当サイトでは検証していない。第三に、他社プラットフォーム埋め込みの場合に、自社ページと他社ページのどちらが優先的にインデックスされるかという判定基準の詳細も、公式ガイドには示されていない。分からないことを、分かるふりで埋めない。
🅲 手順 — Googleに動画を知らせる、2つの経路
動画をGoogleに発見してもらう経路は1つではない。VideoObject構造化データをページに埋め込む方法と、動画サイトマップで一覧を送る方法の2つがあり、どちらか一方でも、両方を併用してもよい。まず自社がどちらの経路を使っているかを確認するところから始めることが、05章のチェックリストを進める前提になる。
実務のヒント
サイト内にまだ画像用の構造化データを設置していない場合は、動画に着手する前に、当サイトの🔧 WEBサイト・構造化データ自動作成ツールで、まずページ全体の構造化データの土台を作っておくと、VideoObjectを追加するときに迷いにくい。
05 明日、自分のサイトで確認できることチェックリスト
まず何を数えるか
ここまでの内容を、実際に手を動かせる作業に翻訳した。観点は、ウォッチページの点検、サムネイル・動画ファイルの点検、VideoObjectの点検、発見経路の点検、レポートでの確認、応用機能の判断、の6つに分かれる。動画を掲載しているページを3〜5件選び、上から順に確認する。
- 動画を掲載しているページが、Search Consoleでインデックス登録されているか確認する
- そのページのクリック数・表示回数を、パフォーマンスレポートで確認する
- 動画がページ内で、カルーセルや広告など他の要素の裏に隠れていないか確認する
- 動画のサムネイル画像が、安定したURLで常時アクセス可能か確認する
- サムネイル画像が最低60×30ピクセル以上あるか確認する
- 動画ファイルの実URL(contentUrl)または埋め込みURL(embedUrl)を、noindexやrobots.txtでブロックしていないか確認する
- VideoObject構造化データの必須プロパティ(name・thumbnailUrl・uploadDate)が入っているか確認する
- durationプロパティを、ISO 8601形式(例: PT1M33S)で指定しているか確認する
- 複数の動画で、nameとdescriptionのテキストが使い回されていないか確認する
- 動画サイトマップとVideoObjectのうち、どちらか一方でも動画をGoogleに知らせているか確認する
- 動画サイトマップを使っている場合、1動画あたりのvideo:tagが32個を超えていないか数える
- Search Consoleの「動画のインデックス登録レポート」で、インデックスされなかった理由を確認する
- Search Consoleの「リッチリザルトレポート(動画)」で、VideoObjectのエラー・警告を確認する
- キーモーメントを使いたい場合、ClipとSeekToActionのどちらが自社サイトに向くかを判断する
- ライブ配信をしているなら、BroadcastEvent構造化データでLIVEバッジ表示を狙えるか確認する
| 観点 | 該当する項目 | 目安時間 |
|---|---|---|
| ウォッチページの点検 | 1〜3番目(3項目) | ページ数による(1ページ3分) |
| サムネイル・動画ファイルの点検 | 4〜6番目(3項目) | ページ数による(1ページ3分) |
| VideoObjectの点検 | 7〜9番目(3項目) | ページ数による(1ページ5分) |
| 発見経路の点検 | 10〜11番目(2項目) | 15分 |
| レポートでの確認 | 12〜13番目(2項目) | 15分 |
| 応用機能の判断 | 14〜15番目(2項目) | 15分 |
動画を掲載しているページが5件程度であれば、全体で1〜1.5時間程度を見込んでおくとよい。VideoObjectを1件も設置していないサイトでは、7〜9番目の作業に追加で時間がかかる。動画サイトマップを使っている場合は、10〜11番目の点検にファイルを開き直す手間が加わるため、その分も見込んでおく。ページ全体の技術的な状態を先にまとめて確認したいときは、当サイトの🔧 WEBサイト総合分析・レポートツールを使うと早い。
06 代替・他の選択肢(表で)
Googleに動画を知らせる方法は、1つに絞らなくてよい
04章で触れた2つの経路について、どちらを選ぶべきかで迷うことがあるが、公式ガイドはどちらか一方だけを推奨してはいない。既存のsitemap.xmlに動画タグを追加する方法と、ページ内にVideoObjectを埋め込む方法は、それぞれ得意な場面が違う。
| 方法 | 必須タグ・プロパティ | 向いているケース |
|---|---|---|
| 動画サイトマップ | video:thumbnail_loc・video:title・video:description・video:content_loc(またはvideo:player_loc) | 大量の動画を一括で伝えたい、更新頻度が高いサイト |
| VideoObject 構造化データ | name・thumbnailUrl・uploadDate | ページごとに動画が1〜数本で、ページの文脈と一緒に伝えたいサイト |
| 両方の併用 | 上記の両方 | 発見経路を1つに依存させたくない、既に両方の仕組みが動いているサイト |
キーモーメントは、ClipかSeekToActionかで実装がまったく違う
公式ガイドは、Clipについて「各セグメントの正確な開始・終了時刻と、表示するラベルを指定する」方法だとし、SeekToActionについては「URL構造の中で通常タイムスタンプがどこに来るかをGoogleに伝え、Googleが自動的にキーモーメントを識別できるようにする」方法だとしている。前者は区切りをあらかじめ人間が把握している動画向き、後者はGoogle側の自動検出に任せる代わりに対応言語に制限がある方式、という違いがある。
| 方式 | 必須プロパティ | 特徴 |
|---|---|---|
| Clip | name・startOffset・url | 開始・終了時刻とラベルを自分で指定する。埋め込み動画にも独自プラットフォームにも使える |
| SeekToAction | potentialAction.target・startOffset-input | URLパターンを伝えるだけでGoogleが自動検出する。対応言語には制限がある |
どちらの方式を選んでも、同一ページ内でのルールがある
Clipを使う場合、公式ガイドは同じウォッチページ内で複数のセグメントを指定する際、開始時刻が重複しないようにすることを求めている。同じ動画に対して、異なるラベルを付けた2つのセグメントが同じ開始時刻から始まっていると、Googleがどちらを優先すべきか判断できなくなるためだ。SeekToActionを選ぶ場合は、URLパターンそのものの一貫性が条件になるので、動画プレーヤーの実装を変更する際に、パターンを崩してしまわないよう注意が必要になる。
07 自社サイトで確認したこと — 動画を掲載しているページの有無から
当サイトには、現時点で動画を掲載しているページが無い
正直に書いておくと、当サイトのブログ記事やSEO記事は、現時点で動画を埋め込んだページを持っていない。したがって、01〜06章のチェック項目を、当サイト自身の実例として示すことはできない。本記事は、当サイトが今後 動画を扱うことになった場合に、最初に確認すべき項目を、公式ガイドの記載どおりに整理したものだという位置づけになる。
「持っていないこと」も、書いたまま記録しておく
動画SEOに関する記事で、自社の動画が0件だと書くことは、一見すると内容の薄さに見えるかもしれない。しかし、当サイトが以前確認した別のテーマでも、実際に持っているものと持っていないものを測ったまま記録する、という姿勢を取っている(出力は在った。だから誰も測らなかった ── datePublished・og:type・用語ハイライト・sitemapで見つけた4つの「値だけ違う」穴)。無いものを、有るふりで書かないという原則は、動画の有無についても変わらない。
今後動画を追加するなら、どの記事・ページから着手するかを決めておく
動画を持っていないこと自体は、今すぐ埋めなければならない欠陥ではない。ただし、いずれ操作画面の使い方を説明する動画や、ツールの紹介動画を追加する可能性は残る。そのときに慌てて条件を確認し直すのではなく、「動画を追加するなら、まずどのページに置くか」を先に決めておくほうが、01章の5条件を最初から満たしやすい設計にできる。ウォッチページとして独立させるのか、既存の解説記事の中に埋め込むのかによって、02章で見た「ページの成果」の測り方も変わってくる。
08 このテーマの、これまで
キーモーメント機能は2019年に登場した
検索結果の動画にタイムスタンプ付きのセグメントを表示する機能は、2019年9月17日、Google公式ブログでこう発表された。「本日より、コンテンツ制作者の協力を得て、動画の中のキーモーメントを見つけられるようになり、探している情報により早くたどり着けるようになる」。発表当初は、投稿者が動画の説明欄にタイムスタンプを記載しているYouTubeの英語動画が対象だった。その後Googleは自動検出の仕組みも用意していった。推測になるが、検索結果からリンクをクリックしても目的の場面にたどり着くまで動画を最初から再生し直す必要がある、という利用者側の不便を減らす狙いがあったと考えられる(この因果関係自体は公式に明記されたものではない)。いずれにしても、動画を「1本の塊」ではなく「章立てのある1つのコンテンツ」として扱う発想が、この時点で検索結果側に取り入れられたことは確かである。
SeekToActionは2021年7月に、URLパターンを伝える方式として登場した
Google Search Central Blogは2021年7月、キーモーメントを有効にする新しい方法として、URLの時刻指定パターンをGoogleに伝えるだけで済む仕組みを発表した。これが現在のSeekToAction構造化データの土台になっている。サイト側がセグメントを1つずつ手作業でラベル付けしなくても、URLの規則さえ一貫していれば、Googleが自動でキーモーメントを識別できるという設計思想が、このタイミングで示された。
Search Consoleの「動画のインデックス登録レポート」は2022年7月に新設された
動画のインデックス状況を専用画面で確認できる「動画のインデックス登録レポート」は、Google Search Central Blogが2022年7月に発表した、比較的新しいレポートである。それ以前は、動画に特化したインデックス状況の確認手段が限られていた。現在ではこのレポートに加えて、VideoObject構造化データ専用の「リッチリザルトレポート」も用意されており、両方を併用することで、05章のチェックリストにある「発見できているか」と「構造化データが正しいか」を、別々の画面で切り分けて確認できる。
この記事の内容も、確認した時点のものとして扱ってほしい
01章で触れたとおり、本記事が参照した公式ガイドは、動画SEOのベストプラクティスが2025年12月18日、VideoObject構造化データのガイドが2026年9月8日の更新である。動画サイトマップの仕様ページは2026年5月20日の更新だった。更新日がそれぞれ異なるということは、この3つのページが独立に、それぞれのタイミングで見直され続けていることを意味する。本記事の内容も、確認した時点(2026年9月)のものとして扱い、必要なら公式ガイドを直接開いて最新の記載を確認してほしい。動画を扱う機会がまだ無い場合でも、いざ動画コンテンツを追加するときに、この記事のチェックリストを土台にしてもらえれば十分である。
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