Googleコアアップデートで順位が動いたとき、WEBディレクターが最初に確認する13項目(2026年8月時点)
Googleコアアップデートで順位が動いたとき、WEBディレクターが最初に確認する13項目(2026年8月時点)
目次
01 何が起きたか、いま最新版は何か
2026年5月21日開始、6月2日終了の「May 2026 core update」
Googleの公式ステータスダッシュボードによれば、直近のコアアップデートは「May 2026 core update」で、太平洋時間2026年5月21日08:40に開始し、同年6月2日05:40に終了しました。所要時間は11日21時間です。日本時間に換算すると、開始は5月22日、終了は6月2日の夜にあたります。この日付は、業界メディアが報じていた「5月22日開始・6月2日完了・11日間」という記述とも一致しており、一次情報と二次情報の間でズレが無いことを確認できました。その前のコアアップデートは「March 2026 core update」で、3月27日に開始し4月8日に終了(12日4時間)しています。コアアップデートは、この数か月おきという頻度で継続的に実施されていることが、公式の記録から確認できます。
出典
「Several times a year, we make significant, broad changes to our search algorithms and systems. We refer to these as core updates.(年に数回、検索アルゴリズムとシステムに大きく広範な変更を行っている。これをコアアップデートと呼んでいる)」(Google検索セントラル「Google Search's Core Updates」)
コアアップデートだけではない、更新の種類
Googleの公式ステータスダッシュボードには、コアアップデート以外の更新も記録されています。直近では2026年6月24日開始の「June 2026 spam update」(2日1時間で完了)、2026年3月24日の「March 2026 spam update」(19時間30分)、2026年2月5日開始の「February 2026 Discover update」(21日17時間)などが確認できます。スパムアップデートは対象がスパムポリシー違反サイトに限定され、コアアップデートより短時間で完了する傾向があることが、これらの記録から読み取れます。一方でDiscover更新は21日17時間と、コアアップデートに匹敵する長さのロールアウト期間を要しており、更新の種類によって所要時間の傾向が大きく異なることも、この一覧から見て取れます。
ロールアウトには数日から3週間かかる
直近5回のコアアップデートの所要時間を比較すると、最短で約12日、最長では18日2時間かかっているケースが確認できます。Google公式は「Some changes can take effect in a few days, but it could take several months for our systems to learn and confirm that the site as a whole is now producing helpful content.(数日で効果が現れる変更もあれば、サイト全体が有用なコンテンツを提供していることをシステムが学習・確認するまでに数か月かかる場合もある)」とも説明しており、ロールアウト完了と、順位への影響が落ち着くタイミングは別物である点に注意が必要です。
「発表されない」コアアップデートもある
Google公式は「we're continually making updates to our search algorithms, including smaller core updates(検索アルゴリズムには、小規模なコアアップデートを含め、継続的に更新を加えている)」とも述べています。すべての更新が個別に名前付きで発表されるわけではなく、広く影響が及ぶと判断された規模のものだけが「〇〇 core update」として公式ステータスダッシュボードに記録される、という構造です。順位が動いたのに公式ダッシュボードに該当する記録が見当たらない場合、規模の小さい未発表の更新である可能性も考慮する必要があります。
02 なぜ、コアアップデートは実施されるのか
「広範な変更」であって「個別サイトへの措置」ではない
Google公式ドキュメントは、コアアップデートの性質を「These changes are broad in nature, and don't target specific sites or individual web pages.(これらの変更は広範な性質のものであり、特定のサイトや個別のページを標的にしたものではない)」と明記しています。順位が下がったからといって、そのページが名指しでペナルティを受けたわけではない、という位置づけです。
「レストランのおすすめリスト」というたとえ
Google公式は、コアアップデートを理解する例えとして「友人におすすめの飲食店を聞かれたときの回答リスト」を挙げています。2019年に作ったリストをそのまま使い続けるのではなく、街の変化(新しい店ができた、評判が変わった)に応じてリストを更新する ── これと同じように、Web全体の変化に合わせて検索システムを更新している、という説明です。この例えが示しているのは、順位の変動が「サイトが悪くなった」ことを必ずしも意味しないという点です。周囲(競合サイトや検索意図に対する情報の充実度)が変化した結果として、相対的な評価が変わることもあり得ます。
「ペナルティではない」と繰り返し明言される理由
Google公式ドキュメントは、コアアップデートの説明の中で「the official documentation emphasizes that core updates are not penalties(公式ドキュメントは、コアアップデートがペナルティではないことを強調している)」という趣旨を繰り返し述べています。これは、順位が下がったサイト運営者が「何か規約違反をしたのではないか」と過剰に不安になり、本来必要のない大規模な変更(コンテンツの全面削除や、無関係な技術的変更)に走ることを防ぐための説明だと考えられます。順位低下と規約違反は別の仕組みであり、規約違反の場合はSearch Consoleの「手動による対策」レポートに個別の通知が届きます。
SC実測クエリが示す、当サイト読者の関心
当サイトのGoogle Search Console実測(直近3か月)では、コアアップデート関連のクエリで表示回数40件が確認されており、平均掲載順位は93.96位・58.33位という2つのクラスタに分かれていました。後者(58.33位)のほうが検索結果に近い位置にあることから、コアアップデートの「仕組み」よりも「今どうなっているか」「自分のサイトへの影響」を知りたいという、より実務的な検索意図が含まれている可能性があります。
03 この記事で出てくる用語
用語
コアアップデート(Core Update):Googleが検索アルゴリズム・システム全体に対して行う、広範かつ大規模な変更のことです。特定のサイトやページを狙い撃ちするものではなく、Web全体を対象にした再評価にあたります。
用語
ロールアウト(Rollout):アップデートの変更内容が、検索結果に段階的に反映されていく過程のことです。開始から完了まで、直近の実績では約12〜18日かかっています。
用語
スパムアップデート(Spam Update):コアアップデートとは別に実施される、スパムポリシー違反サイトへの対処を目的とした更新です。対象が限定的なため、コアアップデートより短時間(数時間〜2日程度)で完了する傾向があります。
用語
ヘルプフルコンテンツシステム:2023年以降にコアアップデートへ統合された、人が読んで役立つと感じるコンテンツを評価するランキングシステムの一部です。現在は独立した更新としてではなく、コアアップデートの中に組み込まれています。
用語
手動による対策(マニュアルアクション):Googleのスパムポリシーに違反していると人的レビューで判断された場合に適用される、自動アルゴリズムとは別の措置です。適用されるとSearch Consoleに個別の通知が届きます。
04 型別に見る、対応の範囲・限界・手順
🅰 適用範囲 ── 公式ドキュメントが明記していること
Google公式ドキュメントが明記しているのは、コアアップデートは「helpful, reliable, people-first content(役立ち、信頼でき、人を第一に考えたコンテンツ)」を評価の軸としていること、そして「no guarantee that changes you make to your website will result in noticeable impact in search results.(サイトへの変更が検索結果に目に見える影響を与える保証はない)」という2点です。「これをやれば順位が戻る」という確定的な対応策は、公式には示されていません。
🅱 この記事が測っていないこと
この記事は、公式ドキュメントとGoogleの公式ステータスダッシュボードの記載を整理したものであり、以下は書いていません。
- 特定のサイト・業種がコアアップデートでどの程度順位変動したかという、個別事例の統計
- 「この施策をやれば回復する」という確定的な処方箋
- Googleのアルゴリズム内部の計算方法や、非公開のランキング要因
- 次回コアアップデートの実施時期の予測
コアアップデートの影響は業種・サイトの状態によって大きく異なり、一般化した数値をそのまま自社に当てはめることはできません。確認できていない個別事例の効果を、確認できたかのように書くことは行いません。業種別の影響度合いを扱った業界メディアの分析も存在しますが、それらはあくまで特定期間・特定サンプルにおける集計であり、自社サイトに同じ倍率が当てはまることを保証するものではない点には注意が必要です。
🅲 変動が疑われたときの確認手順
公式ドキュメント・公式ステータスダッシュボードの情報を整理すると、確認は次の順序で進めるのが実務的です。第一に、Search Consoleの検索パフォーマンスで、変動が実際にいつから始まったかを日付単位で特定します。第二に、公式ステータスダッシュボードで、その日付にコアアップデート(またはスパムアップデート)が進行中だったかを照合します。第三に、変動が自社固有の要因(サーバー障害・noindexの誤設定・URL変更など)によるものでないかを、コアアップデートを疑う前に除外します。第四に、順位が下がったページの内容が「helpful, reliable, people-first」の基準に照らして改善余地がないかを検討します。
「疑う前に除外する」の順序が重要な理由
この4段階の中で、実務上もっとも見落とされやすいのが第三段階(自社固有の要因の除外)です。順位変動のタイミングがコアアップデートの実施時期とたまたま重なっていた場合、原因をすべてコアアップデートに帰属させてしまい、実際にはサーバー障害やnoindexの誤設定といった自社側で今すぐ直せる問題を見逃すことがあります。第一段階(事実確認)と第二段階(公式照合)だけで満足せず、必ず第三段階を経てから第四段階(内容の見直し)に進むことが、無駄な作業を避ける鍵になります。
05 自分のサイトで確認するチェックリスト
13項目・4つの観点
以下のチェックリストは、順位変動が話題になったとき、あるいは自社サイトの順位が動いたときに、コアアップデートによるものかどうかを切り分けるための動作です。大きく4つの観点で構成されています。ひとつは「変動の事実確認」、ふたつめは「公式情報との照合」、みっつめは「自社要因の除外」、よっつめは「対応方針の判断」です。状態はブラウザ内にのみ保存され、サーバーには送信されません。
- Search Consoleの検索パフォーマンスで、平均掲載順位・クリック数・表示回数の推移を過去90日分のグラフで確認する(🔧 Search Consoleの見方に迷ったらこちらの解説ツールも参考に)
- 順位の変動が始まった日付を、グラフの目視ではなく日別の数値で1日単位まで特定する
- Google検索セントラルの公式ステータスダッシュボードを開き、特定した日付にコアアップデートまたはスパムアップデートが進行中だったか照合する
- 同時期に自社側で行った変更(URL変更・noindex設定・大規模なコンテンツ削除・サーバー移転)がなかったか、更新履歴を確認する
- サーバーログまたは監視ツールで、変動期間中にクロールエラーやサーバーダウンが発生していなかったか確認する
- 順位が下がった上位5ページのURLを書き出し、それぞれのrobotsメタタグがindexのままになっているか確認する(🔧 WEBサイト総合分析ツールでまとめて確認できる)
- 順位が下がったページの公開日・最終更新日を確認し、直近で内容更新が止まっていないか(1年以上更新なしなど)を控える
- 同業種・競合サイトの順位も同時期に変動していないか、3社以上を目視で比較する
- 変動したページの内容を実際に読み、検索意図に対して情報が古くなっていないか、または不足していないかを書き出す
- 自社が「helpful, reliable, people-first」の基準に照らして、改善できる具体的な箇所を3つまでに絞って書き出す
- 改善を実施する場合、変更前のページ内容をバックアップとして保存する
- 改善実施後、効果が出るまで「数日〜数か月」かかる可能性があることを、社内の期待値として共有しておく
- 次回以降のコアアップデート発生時に同じ手順を繰り返せるよう、確認した内容を記録に残す
かかる時間の目安と、優先順位
13項目すべてに目を通すのにかかる時間の目安は、1回あたり30〜45分程度です。優先順位をつけるなら、まず1〜4番目(事実確認と自社要因の除外)を最優先にしてください。ここを飛ばして「コアアップデートのせいだ」と決めつけると、実は自社側の設定ミスだった場合に見落とすことになります。5〜7番目は技術的な要因の確認で、コアアップデート以外の原因を除外しきってから、初めてコンテンツ内容の見直し(9〜10番目)に進むのが、無駄な作業を避ける順序です。11〜13番目は、改善作業そのものよりも、改善を実施した後にどう検証するかという運用の型を確認する項目で、順位が動くたびに同じ議論を一からやり直す事態を防ぐ役割を持っています。
06 コアアップデート以外に確認すべき更新
複数の更新が同時期に重なることがある
Googleの公式ステータスダッシュボードを見ると、コアアップデートとスパムアップデートが近接した時期に実施されることがあります。実際、2026年3月には24日にスパムアップデート、27日にコアアップデートが開始しており、数日の間隔で2種類の更新が重なるケースが確認できます。順位変動の原因を「コアアップデートだけ」に絞って調べると、実際にはスパムアップデートの影響だった、というケースを見落とす可能性があります。
更新の種類によって、確認すべき場所が違う
コアアップデートは「Web全体の広範な変更」であるため、原因を個別に特定することは公式にも想定されていません。一方でスパムアップデートは、スパムポリシー(隠しテキスト・キーワードの乱用・不正なリダイレクトなど)に違反しているかどうかという、より具体的な基準に基づいています。自社サイトがスパムポリシーに抵触していないかは、Google公式のスパムに関するポリシーページで個別に確認できます。順位が下がった時期がスパムアップデートと重なっている場合は、コアアップデートの一般的な対応(コンテンツの見直し)よりも先に、スパムポリシーとの照合を優先すべきです。
| 更新の種類 | 対象・所要期間の傾向 | 確認できる公式情報源 |
|---|---|---|
| コアアップデート | Web全体・約12〜18日 | 公式ステータスダッシュボード |
| スパムアップデート | スパムポリシー違反サイト・数時間〜2日程度 | 公式ステータスダッシュボード |
| Discover更新 | Discoverフィード表示・20日程度 | 公式ステータスダッシュボード |
| 個別ページの手動対応 | 特定サイト・随時 | Search Consoleの「手動による対策」レポート |
注意
手動による対策(マニュアルアクション)は、コアアップデートのような自動・広範な変更とは別の仕組みです。Search Consoleに通知が来るため、順位変動時はコアアップデートを疑う前に、まずこのレポートに該当がないかを確認してください。通知が来ていなければ、少なくとも手動対策は原因から除外できます。
07 当サイトの実測
SC実測クエリの内訳 ── 2つの掲載順位クラスタ
当サイトのGoogle Search Console実測(直近3か月)では、コアアップデート関連の検索クエリで表示回数の合計は40件、平均掲載順位は93.96位のグループと58.33位のグループの2つに分かれていました。93.96位は検索結果の10ページ目前後にあたり、58.33位は6ページ目前後にあたります。この差は、クエリの表現の違い(仕組みを問う一般的な語か、直近の変動を問う具体的な語か)による可能性がありますが、クエリごとの内訳までは今回精査していません。これは今後の課題として、確認できていないことをそのまま書いています。
当サイト自身も、過去にコアアップデート前の総点検を実施している
当サイトでは、May 2026 core updateの完了直前(ロールアウト期間中)に、自サイトの総点検を実施した回を公開しています。また、別の回では「順位が落ちた」と話題になった週に、Google公式が実際には何も発表していなかった事例を扱い、変動の事実と公式発表の有無を切り分けて検証しました。これらは、この記事の04章🅲・05章で示した「自社要因の除外」「公式情報との照合」という手順を、自サイトを対象に実際に行った記録にあたります。
今回、新たに確認したこと
今回の記事執筆にあたって新たに確認したのは、これらの過去回で扱った個別事例ではなく、Google公式ステータスダッシュボードの記録そのものを、直近5回分にわたって横断的に取得し、所要時間を突き合わせた点です。個別のインシデントを1件ずつ見るのではなく、複数の実施記録を並べることで、「コアアップデートは約12〜18日かかる」「スパムアップデートは数時間〜2日程度で完了する」という傾向を、当サイトとして初めて数値で整理しました。この整理の過程で、業界メディアの解説記事(Devo SEOラボ)が示していた日付・所要時間と、Google公式ステータスダッシュボードの記録が、May 2026・March 2026の両コアアップデートで一致することも確認できました。一次情報と二次情報の日付が食い違っていないかを確認する作業は、08章で扱う過去の教訓とも直接つながっています。
08 このテーマの、これまで
「7月9日にGoogleが認めた」は本当だったか
当サイトの過去回では、「継続的コアアップデート」というGoogleの公式記述と、それを報じた二次情報の日付帰属にズレがないかを検証しました。この経験から得た教訓は、コアアップデートに関する情報は、二次情報の見出しだけでなく、公式ステータスダッシュボードや公式ドキュメントの日付を必ず突き合わせる必要がある、というものです。この記事の01章で示した日付(5月21日開始・6月2日終了など)も、すべて公式ステータスダッシュボードから直接取得しています。
「説明可能」になろうとしている順位
2026年には、Googleの検索順位の仕組みそのものを「説明可能」にする動きに関わる規制上の動きもありました。コアアップデートによる順位変動が「なぜ起きたか」を完全に説明することは、現時点の公式情報の範囲では難しいままですが、公式ステータスダッシュボードで更新の実施時期が明確に記録されるようになったこと自体が、透明性を高める方向の変化だといえます。少なくとも「いつ」に関しては、以前より確認しやすくなっている、というのがこの記事の01章・06章で整理した内容です。
変動と、自分に起きたことを切り分ける
当サイトの過去回で扱った「『順位が落ちた』と騒がれた週、Googleの公式は何も言っていなかった」という事例は、この記事の04章🅲で示した手順(公式情報との照合を先に行う)の重要性を、実際の失敗に近い形で示したケースです。SNS上で話題になっていることと、Google公式が実際に発表していることは、必ずしも一致しません。
それでも「エンティティ」という次の入口はある
コアアップデートによる順位変動が、公式の言う通り「予測不能で確定的な対処法がない」領域である一方、当サイトの過去回では、順位だけに頼らない露出の入口としてエンティティSEO(検索エンジンに「モノ」として認識させる取り組み)を扱っています。順位1位であっても生成AIには引用されないケースがある、という指摘もそこで扱った内容です。コアアップデートへの対応(コンテンツの改善)と、エンティティとしての認識を高める取り組みは、どちらか一方だけで完結するものではなく、並行して進める性質のものとして、当サイトの過去回では位置づけています。
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